植木等の死 [追悼]
愛すれどTigers「2007年度いよいよ開幕」を新規更新しました。
植木等さんの訃報に接する。享年80。死因は呼吸不全。くるべき時がきたか。なんだかいつまでもあの調子でスラスラスイスイと生き続けていく人なんやないかという気がしてたけどね。
アルバイトである程度自由になる金が手に入っていた時期やったから、もう大学生やったと思う。私はレコード売り場で「クレイジーキャッツ・シングル復刻セット」を見つけて、無条件で購入した。当時の私の財力ではちょっと背伸びした買い物やったけれど、当時、クレイジーのレコードそのものが手に入りにくい状況やったし、発売当時のジャケットをそのまま復刻していたのも魅力やった。
子どものころ、ザ・ドリフターズ全盛時に、「8時だヨ!全員集合」が一時お休みになったことがあった。たぶん「充電」というやつやったんやろう。半年ほどの充電期間をつないだのが、クレイジーキャッツの「8時だヨ!出発進行」という番組やった。視聴率はあまり高くなかったそうやし、そのギャグも「シャボン玉ホリデー」時代ほどの切れはなかったという。それでも私はドリフの笑いよりもずっと楽しめた。泥臭く子どもっぽいくすぐりで笑いをとるドリフよりも、クレイジーの笑いのほうがスマートで明るかったという記憶がある。テレビにドリフが帰ってきたとき、多くの子どもたちは喜んだやろうけれど、私はそのままクレイジーで続けてほしいと思うたのを覚えている。
そのあと、NHKの「ビッグショー」でクレイジーキャッツが全盛時の歌を次々と歌いまくるのを見て、私はそのすべての歌をちゃんと聞いて覚えて自分も歌いたいと思うた。そやから、ちゅうちょすることなく「復刻シングル」を購入したんである。
テレビの深夜映画や、UHFのカットだらけの映画枠で、「無責任シリーズ」「日本一シリーズ」があると、極力見るようにした。まだホームビデオはうちにはなかった。面白かった。元気が出た。
CDの時代になると、ベスト盤も手に入るようになった。植木等さんの歌声は、おいそれと真似できる代物やないことがよくわかった。自分で吹き出しながらもそれがちゃんと歌になっている。下手に真似したら、歌そのものをぶち壊すことにしかならない。こんな歌い方のできる歌手は、植木さん以外にはまあいてへんやろう。
なかなか採用試験に通らんとき、原チャリを運転しながら「そおのうちなンとっか、なあるだあろおおおう」とでかい声で国道9号線を走った。
高校時代から浪人時代、私の心を満たしたのは矢野顕子の歌声やった。そして、社会人になってからは常にクレイジーキャッツの、植木等さんの歌が私に力を与えてくれた。
「スーダラ伝説」のヒットで、植木さんは再びスポットライトを浴びた。植木さんの歌を、周期的に必要とする。それが日本社会なんやと、私はいつも思うている。植木さんは亡くなったけれど、植木さんの歌声を必要とする時代はこれからも何度も訪れるに違いない。私はそう確信している。
謹んで哀悼の意を表します。
いよいよ開幕ですね。
林や赤松を是非先発メンバーに入れてほしいけど、赤星ははずしてほしくないし、外野を5人で守るってことできませんかねー。
私も井川の穴は感じてません。
へー、10勝もしてたんかー
という感じ。
先発井川、と聞いても全然安心できませんでしたから。
孤高は結構。
けど、協調性がほしかった。
優勝の時ははしゃいでほしかった。
にこにこ笑ってその場にいるだけで良かったのに。
さてさて、今年も優勝争いには必ず絡んでくれると思います。
数年前までのダメダメタイガースが懐かしくさえ思えます。
なんて贅沢なんでしょっ!!
ではまた。
by のりぴ (2007-03-28 10:05)
>のりぴさんへ
毎年優勝候補に挙げられるチームになったということが嬉しいですが、反面負け続けるチームを応援し続けるという人生のほろ苦さを感じられなくなったのが寂しいという気もします。
贅沢になったものです。
by t-kita (2007-03-28 23:34)