見せたくないなら見るな

　読書感想文「花と爆弾」（小林信彦）を新規更新しました。

　日本ＰＴＡ全国協議会が「子どもに見せたくないテレビ番組」の結果を発表したそうです。第１位は４年連続で「ロンドンハーツ」。その理由で最も多かったのは、「内容がばかばかしい」（７５・６％）なんやそうですね。
　さてさて、私はこの結果についてどういうことが言えるかというと、「どうもこうも『ロンドンハーツ』は見とらんから、批判も賞賛もでけん」ということやね。「ロンドンハーツ」を第１位にあげて「内容がばかばかしい」というた親は、つまりその番組がばかばかしいかどうかよく知っているからそういう回答ができたんやね。つまり、あんたら「子どもに見せたくない」といいながら、自分らは見とるんちゃうんかいな、ということですね。「大人はええけど子どもはあかん」という理由なら得心がいく。自分らが「ばかばかしい」と思いつつ楽しんでみている番組を子どもに見せんというのは、おかしいんやないですかね。
　４年連続１位ということは、それ以上続いている長寿番組で、つまり視聴率もええのでしょう。「ばかばかしい」ことがええかあかんかは個人の価値基準によるけれど、「見せたくない」といいつつ、子どもが見てるといっしょに見てると親も多いんやないかという気がするのね。
　見せたくなかったら、自分が見るな。見てないというんやったら、内容も知らん番組のことについて批判したらあかん。それは、番組を作っている人たちに対する最大の侮辱ですぞ。

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私のブログにも書きましたが、「子供に見せたくない番組」なんぞということ考えてるヒマがあれば、「カシコ」と「バカ」をしっかり見極められる子供に育てるにはどうしたらいいかを考えるべきでしょう。「バカ」番組といって排除するより「バカ」と「カシコ」を勉強する教材とした方がいいのでは。
by 雫石鉄也 (2007-05-17 21:32) 

「バカ」には「バカ」なりの存在意義があるわけで、高級なものも低俗なものも同じように吸収することによって、判断力も身につくというものだと思います。低俗であっても面白いものもあれば、高級であってもつまらないものもあるのですから。また、高級に見せかけて実は低俗なものもあれば、低俗であるように見えていてもよく見たら非常に質の高いものであったりする場合もありますからね。
by t-kita (2007-05-18 00:07)