火事場泥棒みたいに [教育]
教育関連3法案、衆院特別委で可決 成立確実にという、この拙速ぶりはどう考えたものか。特に教員免許更新に関しては、なぜそれが必要なのかがわからん。例えば結婚退職してしばらく現場を離れているけれども、子どもが大きくなったら講師として復帰する意思のある人がいるとしましょう。こういう人は子育てに手をとられて更新講習に行く余裕がなかったりするやろう。そしたら、せっかく持っている免許は取り消され、現場経験を再度生かすチャンスを奪われることになる。
現場で働いている教師でも、荒れた学校に勤務していて24時間出動態勢を余儀なくされていたりする場合、更新講習を課せられたがために生徒指導に割く時間を削られ、本来の業務に差し支えたりするやろう。
今日可決された法案が、あらゆるケースを想定してそれに柔軟に対応できるものになっているのか。
教員免許の更新が教員の資質向上に必要というんやったら、医師免許は、薬剤師免許は、看護師免許は、危険物取り扱い免許は、いったいどうなるんやろうね。
政治家が社会問題を解決できず、その影響が学校現場に波及していると考えたら、まずすべきことは学校や教師に対するしめつけよりももっと根本的な問題に着手すべきやないのかなあ。
なんでしんぞう坊ちゃまが「教育再生」なるものを旗印にしたがるかというと、これは簡単。学校にかかわらん人間はほとんどいてへんから、誰の目にも見えやすくわかりやすいからやね。漫才やコントや漫画やアニメのネタに学校ものが多かったりするのといっしょです。逆に天下りや年金なんかは誰の目にも見えるものやない。そやから法案を通すのも後まわしにしても、不満の声は高まらへん。
教育とは国家百年の計やろう。それをこんなに短期間で急いで変えてしまうということにものすごく危険な臭いをかいでしまうのですね。これこそ、法案を通す前に衆議院総選挙を行うて民意を問うべきやないか。郵政民営化で大騒ぎして選挙をしたのに対して、それよりもさらに重要なことをこんな形で決めてしまう。
しんぞう内閣はまだ一度も全体的な国政選挙でその是非を問われたことがない。それやのに火事場泥棒みたいに続々と国家のありようを変えようとしている。そんな内閣にこんな大事なことばかりいじらせておいてええんか。
「たちよみの会」例会は20日(日)です。ご参加をお待ちしております。
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