京フェス2007レポートその3 [SF]
三つ目は「ティプトリー再考」。パネルのメンバーは岡本俊弥さん、大野万紀さん、鳥居定夫(水鏡子)さん、米村秀雄さん。
私にはこの4人が揃うのは感慨深い。KSFAの「神大四天王」なんていうても通じないか。かつての京フェスではこの顔触れで海外SFについて語ってはったものです。
企画の進行は岡本さん。なぜティプトリーなのか、なぜこのメンバーなのかを弁明……説明する。それからティプトリーの略伝をパワーポイントを使いながら語る。
話は日本でのティプトリー紹介史に移り、最初にティプトリーを評価した鳥居さんが当時の状況を語った。最初のブームである1974〜75年頃の状況は米村さんと岡本さんが説明。そして77年の「ティプトリーは女だった!」騒動の様子を大野さんが回想。
その後に起こった2回目のブーム(鳥居さんはブームととらえてないが)の時期を鳥居さんや会場の古沢嘉通さんたちが振り返った。
そして自殺。その時のショックなどが4人の口からそれぞれの思いを込めて語られ、死後、続いていく人気の秘密を、それぞれの思い入れを込めつつ、座談会が締めくくられた。
キャリアの長いSFの達人たちでないとできない、リアルタイムで見たティプトリー論で、今日集まった若いSFファンには逆に新鮮に写ったかもしれないですね。
コメント 0