SSブログ

ホームズ再読 [読書全般]

 仕事の疲れをいやすべく、帰宅してからは録画しておいたアニメ「毎日かあさん」とドラマ「ねこタクシー」を楽しむのであった。
 読書もようやく再開。先日「シャーロック・ホームズの冒険」の深町眞理子新訳版が創元推理文庫から出ていたので、消えてしまう前にと同文庫から出ている阿部知二訳の旧板をまとめ買いして一気読みを開始した。いわゆる「差別用語」とされる言葉がばんばん使われていて、これが現役で出ているということに驚かされる。
 ホームズは新潮文庫の延原謙訳ですべて読んでいて、訳者は違えど再読ということになる。もっとも、私のホームズ入門はポプラ社から出ていた大判の「世界の名著」という子ども向きの全集の一冊で、これが阿部知二訳。「赤毛連盟」「五粒のオレンジの種」「まだらのひも」「青い紅玉」「銀星号事件」「唇のねじれた男」「ノーウッドの建築業者」「ブルース・パティントンの設計図」が収録されていて、何度も繰り返し読みふけったものでした。今読んでいる大人向けの訳でも、文体は変わらんので、なんかなじみ深い感じがする。
 そのあと、偕成社の子ども向けのシリーズ(久米元一訳)で「赤い文字の秘密」(これは「緋色の研究」の改題)を読み、学級文庫で見つけた山中峯太郎翻案のむやみに面白く潤色してあるポプラ社のシリーズを見つけて以降しばらくそればかり探して読んだものです。
 山中峯太郎のホームズについては稿を改めて書く。かなり長文のエントリになると思うし。
 で、阿部知二訳の「緋色の研究」「四人の署名」「シャーロックホームズの冒険」と原作発表順に読み進め、今は「回想のシャーロックホームズ」に着手したところ。昔読んだのとは別な面白さがあって、夢中になる。だいたい話の筋も犯人もトリックもみんな知ってるんやからね。ビクトリア時代のイギリスの風俗や人種に対する偏見やら植民地に対する姿勢やら零落していく貴族に対する視線やら時代背景を学んでから読むと、非常に興味深い。ディケンズの小説とそう違わない時代に発表されてるのに、視点が変わるとこうも違うかという、そこが面白いなあ。
 というわけで、海外古典翻訳読みはまだしばらく続きます。そろそろ日本の最新のSFも読みたくなってきてはいるんやけれど。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0