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大平シローの死 [追悼]

 バタバタと仕事。とりあえず一区切りつく。そやけど、今日もまだ助走段階。真の恐怖は来週やってくる。嗚呼!
 夜、ネットにつないでニュースをチェックしていたら、元漫才師、大平シローさんの訃報 に接する。享年55。死因は非公表。どうやら心臓疾患らしい。
 大平シローさんというたら、1980年代マンザイブームの時の「太平サブロー・シロー」としての活躍。ものまねのうまい芸人は漫才もうまいと言う人もいてたと記憶しているけれど、オール阪神巨人とサブロー・シローは双璧やった。特にサブロー・シローは先輩漫才師のものまねをするという恐ろしいことをしていた。それがまた雰囲気をうまくとらえていた。いとし・こいし、やすし・きよしという大物で受けを取っていた。
 漫才コンビとして合うていたとしても、本人同士の仲がええとは限らん。マンザイブームの前、サブロー・シローはコンビ別れをし、それぞれ別の相方と漫才をしていた時期もある。サブローさんは鳳ポーカーという人と、シローさんは浮世亭ジョージという人と組んでいて、そのころテレビでそれぞれの漫才を見たと思うけれど、あまり面白くなかったのを覚えている。で、結局元の鞘に収まったところにマンザイブームがきた。
 ブームが終わったあと、二人は吉本興業を抜けて東京に行く。吉本も黙って見ていたわけやなく、テレビ局に手を回したりして二人の活動を妨害したと聞く。結局コンビは別れ、シローさんは参議院選挙に立候補したりして話題になったけれど、うまくいかなんだ。サブローさんが早々と吉本に復帰してピンで活躍し出すと、しばらくしてからシローさんも吉本に戻った。私はサブロー・シローの復活を期待したけれど、結局最後まで再結成はならなかった。
 ラジオ番組でシローさんがしゃべっているのを聞いたことがある。しゃべりのうまさは健在やった。それでも、一度こじれた仲は修復でけなんだんやろうか。シローさんは若い人と組んで漫才もしていたみたいやけれど、サブローさんは横山やすしに扮して西川きよしさんと「やすきよ」を演じるだけで、本格的に新しい相方と漫才をすることはなかった。それだけが救いやった。
 いつか、ずっと年を取ってから、フリートークでええから共演してくれる日が来るものと期待していたけれど、結局それはかなわなんだ。漫才という演芸の難しさは、話芸のあるなしだけやなく、コンビの人間関係にもあるということを改めて教えてくれたように思う。
 謹んで哀悼の意を表します。

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あずま

サブロー・シローの漫才が大変面白かっただけに残念です。合掌
by あずま (2012-02-10 14:48) 

t-kita

今日、DVDで80年代の舞台を見直しました。
強烈なアドリブでボケるシローさんと、それに的確に対応してツッコむサブローさんの掛け合いには身震いするものがありました。
あれだけの漫才は、再結成してもできないでしょう。だから、再結成するふんぎりが御両人ともつかなんだのかもしれませんね。
by t-kita (2012-02-11 00:24) 

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