SSブログ

週刊文春とライトノベル [読書全般]

 朝から気が抜けた気分になるかと思われたけれど、今日は来年度の体制についての会議が目白押し。卒業式の感慨にひたっているわけにはいかんのでありました。
 今日の帰宅途中、「週刊文春」を立ち読み。トピックスとしてライトノベルについてとりあげていた。受ける作品の傾向などを簡潔にまとめてはいたけれど、これはすべて榎本秋さんのコメントをもとに構成したと思われる内容。書いた記者がちゃんとライトノベルを読んで書いたとは思えん。とりあげるならちゃんと読まなあかんと思うし、よう読まんというなら、すべて榎本さんに書いてもらうくらいのことはしてほしいところ。
 よう知らんのに最初からライトノベルを小馬鹿にしているとわかるのは、ライトノベルのHJ文庫新人賞の「奨励賞」に入った作品のタイトルを紹介した上でからかうように文章を締めているところ。「せんせいは何故女子中学生にちんちんをぶちこみ続けるのか?」というタイトルなんやけれど、確かに品のないタイトルで、まるでエロ小説のように見える。そやけど、あえてこういうタイトルをつけているということは、もしかしたら「せんせい」や「ちんちん」はティーチャーやペニスではないのかもしれん。そんなん中身を読んでみないとわからん。このタイトルだけをとりあげて、ライトノベル全体がエロ小説中心の方向にいこうとしているかのようなまとめ方をするというあたりに「とるにたらないもの」という扱いをしようとしていることがうかがえる。だいたいHJ文庫は後発で、ライトノベルの主流でもなんでもない。
 ライトノベルは玉石混交。ライトノベルでデビューして、一般文芸にシフトした作家もいてるし、その中には文藝春秋から本を出している人もいる。
 また、かつての「ナポレオン文庫」をはじめとして、ライトノベル仕様のポルノ小説の市場かてもう既にちゃんとあるんやから、ライトノベル全体がエロ小説化する必要性もないのです。そんな市場が存在していることはご存知ないんやろうなあ。
 私は決してライトノベルの全面的な擁護者やないけれど、かつて「SFマガジン」で「ヤングアダルト」という分類のもとにライトノベルの書評をし、すぐれた作品や素晴らしい作家も生まれていることを知っている。それだけに、こういう切りとり方をする記事は不愉快に感じるのですよ。コメントを求められ、それに応じた榎本秋さんもきっと不愉快なんと違うやろうか。
 週刊文春のライターさんは桜庭一樹さんや有川浩さんがどうやってデビューしたか、調べてみることですな。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0