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喧嘩(すてごろ) [読書全般]

 愛すれどTigers「藤浪、復帰登板も死四球連発」を更新しました。

 台風の影響で、マンションのベランダは朝から強風。ベランダで一服つけてると、確かに風のおかげで涼しくはなるけれど、爽快とはいかん。湿度が高いんで、なんとなくねちゃっとするのです。
 朝からテレビを見たり本を読んだりのごろごろだらだら生活。こんなんしててえええんかと、ちょっと危機感を持ったりもするけれど、読んでる本が面白いから止められん。午後は午睡。ここまで寝られるというのはよほど疲労がたまっているということか。でも、あんまりだらだらしてても体に悪いしなあ。
 プロ野球中継もなく、夕食後は妻とたまっているアニメを見たりする。おいおい今日はウィークデイですぞ。明日は少し外に出る予定。
 黒川博之「喧嘩(すてごろ)」(角川文庫)読了。「厄病神」シリーズの第6巻。二宮は久々に会うた地方議員の秘書をしている高校時代の同級生から、暴力団がらみのトラブル解決を依頼される。頼る相手は厄病神の桑原だけというありさま。その桑原も前巻で組を破門されているから、形の上では“堅気”なんやけれども。「すてごろ」とは素手でする喧嘩のこと。代紋のない桑原はなんのかのといいながら自力でトラブルを解決しなければならん。そこらあたりを素手の喧嘩というタイトルで表現しているんやろうね。「厄病神」コンビは今回は地方議会政治にまつわる利権を暴きたて、腐った政治家や秘書たちをぼこぼこにする。そこらあたり、爽快といえば爽快なんやけれど、ぼこぼこにすることしかでけんあたり、権力に対する個人の限界みたいなものを作者ははっきりと読者につきつけているようで、それはそれで苦い味がする。その苦さこそがこのシリーズの魅力なんですねえ。もちろん漫才そこのけの二人の会話にもさらに磨きがかかっていて、そこらあたりは気持ちよく楽しく読める。関西以外の読者にはきついかもしれんけれど。シリーズの次の巻は版元が変わっていて、文庫化されるとしたら文春か。新潮社、講談社、角川と人気シリーズなのに版元があっちこっちというのも珍しい。どういう事情があるのかな。それはともかくまだまだ続いてほしいシリーズであります。

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