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話芸の達人 [読書全般]

 大型台風が接近し、今日の段階で新幹線や飛行機、高校野球などの欠航や順延などが次々と発表されている。予定では明日か明後日にお盆の墓参をする予定やったけれど、それどころやないので、前倒しで急遽今日行くことにした。なるべく早く、と思い、朝食後すぐの朝7時ごろに出発。念のために大きな傘を持っていく。
 京都東山の墓地に着いたころには汗だく。なにしろかんかん照りですねん。雨傘のつもりでもっていった傘は日傘として使いました。例年やと汗びっしょりになるんで着替えのシャツをもっていくんやけれど、今年はそんなことにはなるまい、なにしろ強風の予報やもんなあと思うて持っていかなんだ。はい、びしょびしょです。帰路の阪急の特急は冷房がきいていて、冷えて寒くなってきた。
 昼前に帰阪。自宅最寄り駅あたりでもよう照っていたんで傘をさすけれど、マンションの近くになるとむやみに風が強く吹いてきて傘がおちょこになりそうやったので照ってて暑かったけれど傘をすぼめましたよ。
 帰宅後、昼食。少しパソコンに向かうた後、午睡。それほど長い時間寝ることもなかったんで、起きて読書をしたり、妻と録画した番組を見たり。夕刻はプロ野球中継をサンテレビで見る。気持ちよい逆転劇で快勝。毎日こうやとええのになあ。
 戸田学「話芸の達人 西条凡児・浜村淳・上岡龍太郎」(青土社)読了。関西弁の漫談のスタイルを確立した西条凡児、司会と映画解説で自己のスタイルを確立した浜村淳、トリオ漫才から毒舌芸へとみごとにシフトした上岡龍太郎の3人を中心に、上方演芸における「一人芸」の系譜をたどる。むろん著者のことやから、花月亭九里丸、淀川長治、立川談志、笑福亭鶴瓶など同時代の「話芸の達人」との比較や、実際の芸の書き起こし、存命者には徹底した取材でぐいぐいと読ませる。上方を代表する一人芸の達人を中心に書きながら、上方における「一人芸」の系譜を俯瞰することができるようになっている。文句のつけようがないのです。「一人芸」は「R-1ぐらんぷり」以降、コントにシフトしていくので、先人の築いた話芸の系譜も途切れるかと思うていたら、その「R-1」から濱田祐太郎というしゃべり一本の若手が登場してきたので、著者にはぜひ上岡引退後の「一人芸」についてもたどっていってほしいものであります。あ、そうや。戸田さんは「お笑い」という言葉は一切使うてへんぞ。そこに香川登志緒さんから続く演芸史家としての矜持を感じるのは私だけやろうか。

 8月18日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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