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ジョゼと虎と魚たち [読書全般]

 台風が四国に上陸し、瀬戸内海を突っ切って中国地方を縦断、日本海に抜ける。大阪市内では午前中は風が強く、午後から雨が強くなるという、二段構えの攻撃であります。明日の早朝には雨もあがるらしいので、予想していたほどひどくはなかった。まあ、墓参日和とは言えんので、昨日に行っておいてよかった。
 というわけで、今日は一日家にこもってました。朝のうちはテレビを友とし、朝食後は眠くなったので早目の午睡。昼ごろ起きてきて昼食を取り、パソコンに向かうたり、ひたすら読書したり。今日はもともとタイガースの試合は予定が組んでなんだんで、じっくりと読書ができた。
 ただ、一服つけにベランダに出ると、風やら雨やらで非常に吸いにくい。夜は玄関側に出て一服。風雨の影響がないのはええけれど、同じフロアの人が通ったりしたらちょっと恥ずかしいかな。
 気温はそれほど上がらなんだけれど、湿度が高くてしんどかったなあ。明日も家でごろごろの予定であります。
 田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」(角川文庫)読了。ずっと前にテレビで池脇千鶴主演で映画化されたのを見て、一度原作を読んでみようと思うていたけれど、品切れ絶版状況が続いていたりして手にとることもかなわなんだ。先日書店で「田辺聖子追悼コーナー」として平積みになっていたので、やっと手にとることができた。いろいろな形の男女関係を描いた短編が9本収録されている。作者の小説に出てくる男はたいていあかん奴ばっかりなんやけれど(そのものずばり「あかん男」というタイトルの短編集もある)、本書に出てくる男はたいていあかん。女は男なしでも生きていけるけれど、男は女なしでは生きてかれへんというテーマでまとめたのかなという感じ。唯一表題作だけは頼りないけどええ男が出てくる。映画では妻夫木聡が演じてて、これはあかん男やったけれど、映画化に際してかなり変えていることもわかった。映画では池脇千鶴演じるジョゼが、妻夫木聡演じる恒夫に「ごっついやらしいことしよ」と迫るんやけれど、原作のジョゼはわがままなところもあるけれどもう少し可愛い感じの女性として描かれていた。とはいえ、それ以外の作品は男の私が読んでるとさらもうきつい。痛いとこを突いてくる感じで、1編読んでは本を閉じてため息。また1編読んでは本を閉じてうーむとうなる、てなことを繰り返していた。これはもう男性作家には絶対書かれへんなあ。いや、ほんまに田辺聖子という作家の凄みを堪能いたしました。

 8月18日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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