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玉藻の前 [読書全般]

 朝から例によって土曜深夜のアニメやら日曜朝の特撮やらを見て、昼前に出立。本日は「たちよみの会」例会。ただし、古参Y氏からは前もって仕事の都合で欠席との連絡があったんで、一人でぽつねんと座ってるだけになるんやろうなあと思うていたし、実際そうなった。
 早目に散会し、丸善で「十二国紀」の最新刊などを買うてから、帰阪。
 帰宅後は妻と、録画しておいた「題名のない音楽会」スペシャルの「夢響」を見たりする。これは素人の方とオーケストラの共演という、去年から始まった企画。東北から来たチューバを吹く中学生女子の舞台度胸に感心したり、手製の「ほうきギター」で自作の曲を演奏する夫婦などの演奏が印象に残った。いやあ、全国から選ばれた6組、みなさんすごいですねえ。
 その後少し読書。うっかり寝てしまい、慌てて起きてこの日記を書いています。やっぱり疲れてますねえ。
 岡本綺堂「玉藻の前」(中公文庫)読了。こういう「名著復刻」は大歓迎。金毛妖孤の殺生石伝説をベースに若き陰陽師と狐に憑かれた少女との恋物語をからませている。男をたぶらかせて国を傾ける妖孤が、初恋の相手に対しては少女の昔に帰り妖婦らしからぬ嫉妬を起こすというところになんともいえん「情」が感じられ、哀しみを誘う。漢字は新字に直してあるけれど、仮名遣いは旧かなのままで原著の雰囲気を壊さんようにしてあるのが効果的。今のオカルト伝奇小説にはない「味」があるんですよねえ。時々はこういう古典的なものを読んでいきたいと思わせる一冊。

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