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これからの日本、これからの教育 [読書全般]

 今日も温い一日。午前中から午後にかけて入試の出願受け付けをし、午後は保健室担当の会議。養護教諭の先生から義理チョコなれどゴディバのチョコレートをいただく。ありがたく賞味。やっぱり一日だるく、受け付けと会議は気を張っていたんでなんとかもったけれど、終了後はガス欠状態。事務作業をぼちぼちと。定時に退出。
 帰宅後、妻から聖ヴァレンタインの日の贈り物としてブラックサンダーやらチロルチョコやらどっさりといただく。ゴディバもええけれど、駄菓子のチョコレートもまたよろしいな。日本のチョコレートの水準の高さがようわかる。
 前川喜平、寺脇研「これからの日本、これからの教育」(ちくま新書)読了。もと文部官僚の二人が教育行政の立場から教育の在り方について徹底対談。前川氏は夜間中学校や民族学校などマイノリティや貧困層への教育の重要性を訴え、寺脇氏は誤解されがちな「ゆとり教育」が目指した、個人個人が考えて問題解決の能力をつけることの意義を語る。中教審や教育再生会議から押しつけられる現場無視のアイデアをいかにして自分たちの理想の教育に転化していったかなど、文科省と政権の水面下のやりとりなど、生々しい話題も語られ、政治家や識者と呼ばれる人たちが短兵急に結果を求めることの愚を戒める。教育による結果が出るのは10年後、20年後という長いスパンで見ていかなければならないという両名の主張には、全くもって同感。寺脇氏が作りあげた「総合的な学習」には私も長年現場で携わってきただけに、その意図はようわかるし、前川氏の語る障碍者との共生教育や知的障碍者の卒業後の進路に関する考え方にも納得できることが多々ある。国家主義と市場主義に基づく「教育改革」に対する警鐘など、両者の知見は現場の教員にとってはよう言うてくれたと拍手を送りたい。そして、こういった人たちが志半ばで文科省を去ることになってしまったという現実に暗澹たる思いを抱いたのであります。政治家が恣意的に教育に介入してくる現状を打破するにはどうしたらええんか。答えはそう簡単には出てこないけれど、とにかく教育現場で教員一人ひとりが生徒たちにしっかりと向き合うしかないんやろうなあと愚考する次第。

 2月16日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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