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探偵コナン・ドイル [読書全般]

 今日は亡父の三七日の法要。朝は少しばかり深夜アニメを見てから、出かける支度。妻の支度が整うまで待ち、阪急の特急で上洛。ぎりぎりについたと思うたら、もうお寺さんは来てはった。焦ったねえ。お経をあげてもらい、法要は無事終了。昼食をとり、四十九日の法要のあとの仕上げ膳をどこでやるかとか、どこに案内を送るかなどを妹たちと検討。私は案内状作成の係になった。まあ妹たちには手続きの件やら母の世話などでいろいろと負担をかけているんやから、それくらいはせんとね。
 やはり阪急の特急で帰阪。帰宅して録画していた相撲中継を見る。かなり疲れていたのか、幕内の取組の途中から眠ってしもうていた。記憶のある取組のところまで巻き戻して見る。なんとなんと横綱同士の千秋楽の相星決戦という至極まっとうな展開に。驚いたなあ。
 ブラッドリー・ハーパー/府川由美恵・訳「探偵コナン・ドイル」(ハヤカワ・ミステリ)読了。原題は「霧の中のナイフ」とでも訳すべきか。主人公は「名探偵ホームズ」の生みの親のアーサー・コナン・ドイル。ホームズ第一作の「緋色の研究」を発表したばかり彼のもとに、前首相の代理人から「連続殺人犯の正体を探ってほしい」との依頼がくる。ドイルはホームズのモデルとなった恩師のベル博士に協力してもらい、さらには貧民街のルポで名をあげた女性作家マーガレット・ハークネスも加わり、警察と情報を共有しながら犯人を探し始める。犯人からドイルのもとに送られてきた脅迫状には「切り裂きジャック」の署名が……。と、ホームズもののパスティーシュには珍しく、作者のドイルと恩師のベルが探偵役をつとめる。「緋色の研究」と「四つの署名」の書かれる間にちょうど切り裂きジャック事件が起こっているので、そこにドイルをからませてホームズをシリーズ化させた理由を解き明かしている。ハークネスとドイルには実際には接点はなかったようやけれど、ホームズとアイリーン・アドラーが協力するような感じで描かれている。にしても、展開はよく構想を練ってはいるけれど、切り裂きジャックの犯罪の動機や、ドイルに対する偏執狂的な憎しみなどはちょっとばかり説得力に欠けるように感じられたなあ。着想はええけれど、ドイル、ベル、ハークネスをそのままワトソン、ホームズ、アドラーに置き換えても違和感がないのも、パスティーシュとしては消化不良というところ。作者はこれがデビュー作で、続きにベルとハークネスが再び活躍する第二作を発表しているらしい。書き慣れてきたらこういう違和感はだんだんなくなっていくのかもしれんし、デビュー作とあらば、割り引いて読まんとあかんところではある。とりあえず次作が訳出されてから、かな。

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