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臆病同心もののけ退治 [読書全般]

 朝は空が明るくなったころに目覚める。アラームで叩き起こされるとまだ外は真っ暗という日常を送っていると、それだけでよう寝たという気分になる。実は平日よりも1時間だけ長く寝ただけやねんけどね。
 例によって午前中はテレビを友とし、少しパソコンで遊んでから昼食。食後に午睡という完全休養日パターン。夕刻起きてきてプロ野球中継を追っかけ再生で見る。今日はBS日テレがサブチャンネルで120分延長。午睡も余裕でできるというものです。試合は息詰まる投手戦で今季初めて菅野に勝つ。明日は藤川は投げるような展開になるのかな。
 夜はためている録画番組を何本か見たあと、読書。明日も完全休養日の予定。休みにしかでけんこともあるんやけれど、今はもう心身ともに休息が必要なものでねえ。
 田中啓文「臆病同心もののけ退治」(ポプラ文庫)読了。時代は天保の改革で窮屈な日々を送る江戸の町。主人公の同心逆勢華彦は大の臆病者。そのため捕り物の際に悲鳴を上げてしまい、与力・同心の吹き溜まりと呼ばれる「オダブツ組」に組替えとなる。しかし、そこはもののけ退治を専門とする部署で、しかも逆勢には人に見えないものが見えるらしいことが判明する。逆勢は河童や化けネズミ騒動に巻きこまれ、その意外な真相を究明していく……という話。田中さんのベストフォームというわけではないけれど、時代劇と伝奇的要素、そしてミステリがうまく混ざりあい、楽しく読める。ポプラ文庫ではこういう気楽に読めるタイプの「もののけ時代劇」を何冊か出しているようで、本書もその一環。他の作家のものは読んでないので何とも言えんけれど、気楽に読める時代劇作家みたいなポジションにとどまる作家ではないだけに、この手のジャンルの新刊が続くのはデビューしたころからの読み手としてはちょっとさみしくもある。作品自体はさすがに高いレベルを保っているのだけれど。地口で落としてないのも実は寂しかったりするんやけどね。肩の凝らない時代小説を読みたいという方にお薦め。

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