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第三の終章 [テレビ全般]

 午前中は職員会議。私の処遇に関して侃侃諤諤の論議が交わされる。別に私が何かしたわけやない。校長が予定になかったポストを緊急で作らざるを得なくなり、そこに私をはめこんだんやけれど、なにしろ泥縄式にこしらえたポストなんで、どの部署に配置するのかもまだ決まってへんし、校長、教頭、学年主任がそれぞれそのポストの仕事について微妙に違うイメージを描いているため、配置が決められないというようなこともある。私は4月から具体的にどういうことをしたらええのか、まだ見えへん。それだけで疲れるんですわ。午後からもそのからみで職員室や校長室を行ったり来たり。転勤の希望がかなわなんだんやから、校内人事くらい私の希望を入れてくれよ、と思う。若手ばかりの学校なんで、私のようなキャリアの教師はいざという時に便利使いされる。妻からは「モテ期到来やね」と冷やかされたけれど、そっとしておいてほしいよ。
 定時に退散。夕食後、久しぶりに妻と「刑事コロンボ」を見る。今日は「第三の終章」。品のないものを書かせたがる出版エージェントと手を切ろうとした作家をそのエージェントが殺害する。ただし、捜査線上にまったく浮かぶことのない戦場帰りで心を病んだ爆弾マニアを実行犯とし、自分はちゃんとアリバイを作っておく。実行犯を爆殺させ、これで安心とたかをくくった犯人の前につきつけられたコロンボの持ち出してきた切り札は……という話。
 レギュラー第一話の犯人役のジャック・キャシディが2度目の犯人役で登場。前作同様作家を殺害する役やけれど、こちらはかなりの知能犯。入念に計画された完全犯罪やけれど、実行犯を確実に単独犯に仕立てあげるためにした工作があだとなるあたりは、シャーロック・ホームズの「ノーウッドの建築士」を思わせる。しかもその工作が失敗につながった理由も無理がない。昔見た時はそれほど気になってなんだ作品やけれど、この歳になって見直したらなかなかの傑作やないですか。また、ベトナム戦争帰りで心を病んだ男が出てくるというのも時代を感じさせるね。「探偵マイク・ハマー」の作者、ミッキー・スピレーンが被害者役で出演。けっこう見どころの多い話でした。

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ymgsm

「第三の終章」について重箱隅ですが、犯人はエージェントではなく出版社の社長で、ドル箱である被害者と専属契約を結んでいたが、間近に迫ったその更新を拒否されたため、殺して(専属契約に含まれている)保険金を受けとろうとしました。
あと、実行犯に鍵を渡して……とか、鍵が合わないというのは、『ダイヤルMを廻せ!』オマージュなんだそうです。
by ymgsm (2021-03-11 01:05) 

t-kita

ご指摘ありがとうございます。
出版社の社長だったのですね。私はエージェントだと思いこんでしまったままテレビを見ていました。
保険金については言及している場面があったので誤認はしてませんでしたが、ちょっと書き足りなかったですね。
by t-kita (2021-03-12 00:20) 

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