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図書室の死体 [読書全般]

 今日も出勤日。雨の予報やったので折り畳み傘を持っていくけれど、出勤途上は好天。
 育英会と連絡を取り、書類提出関係の仕事はいったん打ち切ることに。その後は夏休み明けに行う追試の問題作成で一日過ごす。
 定時に退出し、帰宅後はすぐにプロ野球中継を追っかけ再生で見る。昨日と今日はBS日テレ。10時前まで中継延長をしてくれるんやけれど、昨日も今日も9時には試合は終了してしまう。今日は先発が早々と打ちこまれ、大敗。負ける時はこれくらい手も足も出ずという感じの方が気持ちがきりかえられてよろしい。それよりも肘の手術を経て復活登板した島本が好投したのが嬉しい。野球を見ていたら、外は夕立。激しい雷雨やったけれど、短時間であがる。傘を持っていった時はたいてい雨にあわんのや。
 試合終了後、妻が日帰り帰省から帰宅。ばら寿司の夕食。食後、読みかけの文庫を読んでしまう。
 マーティ・ウィンゲイト/藤井美佐子・訳「図書室の死体」(創元推理文庫)読了。舞台は英国の古都パース。女流ミステリ作家の初刊本のコレクションをもとにした図書館に新たに赴任したキュレーター(学芸員)のヘイリーは、実はミステリは全く読んだことがない。それを隠して仕事をするけれど、事務局長のウルガーさんとはなかなか気が合わない。「二次創作クラブ」の会合場所として図書室を提供したが、それも早くやめるようにと言われている。ところがそのメンバーでまとめ役のトリストが図書室で死体で発見される。クリスティの「書斎の死体」を読んだヘイリーは自分もミスマープルになったようなつもりで殺人犯を探し出そうとする……というお話。「二次創作クラブ」というのがポイント。彼らが書く作品はどれもクリスティの名探偵が登場するものばかり、みたい。別に他の作家でもええようなもんやけれど、そこに意味があるらしい。特にヘイリーが読んだ「書斎の死体」を作者はうまく使うてるようです。というのも、私はあまりクリスティを読んでへん上に、特にミスマープルは短編集1冊しか読んでへん。エラリィ・クィーンならかなり読んでるんですけど、女流作家やなかった。まったくミステリに縁のなかったキュレーター(前職はオースティン記念館のアシスタント・キュレーター)がミステリの面白さを知り、自分も探偵をしてしまうというところが面白い趣向。そこに初版本図書館を乗っ取り希少本を売って金もうけしようとする親戚や、ヘイリーの長距離恋愛やら目くらましとなるようなことがうまくからめてあり、殺人の動機も意表を突くけれど納得できるもので、楽しく読めた。これがシリーズ第一巻で、もう原著では三巻まで出ているそうや。第二巻は現在翻訳中とのことなので、続きを楽しみに待ちたい。

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