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M-1はじめました [読書全般]

 今日は朝早く起きて積ん読やCDなどを移動。消防点検のため、空間をあけておかねばならんから。朝食前にもう汗だくになる。朝食をとり、すぐに出勤。坂道の学校に到着した時にはもうぐったり。まるでプールでひと泳ぎしたあとみたいな疲労感。
 とはいえ仕事はしっかりせんならん。幸い月曜日は授業や会議でぱんぱんの日。疲労感も吹き飛ぶくらい脳内物質を出しながら仕事に没入。放課後はそれでも機械的にできる事務作業を目いっぱいして、定時から少し遅れて退出。
 帰宅してすぐに大相撲九州場所の録画を見る。幕内では一山本が玉鷲を豪快に突き出し1敗のままトップを堅持。琴ノ若が豊昇龍を力で寄り倒し、豊昇龍は3敗に後退。2敗で追うのは霧島、琴ノ若、熱海富士、美ノ海の4名。ここにきて琴ノ若が優勝争いの主役になりそうにな気配になってきた。勢いが違う。「強っ!」と感じさせる相撲が多い。長年相撲を見てきた私やけれど、過去、優勝したり大関に昇進したりする力士がまとっていた雰囲気を漂わせている。場所後の大関昇進もあり得る。ただ、私の予想は往々にして外れがちなんで、そのジンクスに当てはまらないことを祈る。
 疲れているので移動した本をもとの位置に戻すのは明日以降に。
 谷良一「M-1はじめました」(東洋経済新報社)読了。今や人気芸人の登竜門となり、決勝に進出するだけで若手芸人の成功が約束されるんではないかというくらいの権威を持つM-1グランプリ。著者は吉本興業のプロデューサーで、「漫才再生プロジェクト」をたった一人で任された人。本書は著者がいかにして漫才人気を復活させるためのプロジェクトとしてM-1グランプリを構想し、それを実現させていったかを振り返るもの。せっかく構想したM-1も理解者が少なく頓挫しかけたが、たまたま島田紳助さんの楽屋に挨拶に行ったことから紳助さんという後ろ盾を得、さらにスポンサーもなんとかつき、笑芸番組をリードしてきた朝日放送が制作することに決まり、渋る中川家や華丸大吉らを説得してエントリーさせ……。吉本の芸人が優勝すると思われた中、アメリカザリガニやますだおかだの健闘もあって事務所に関係なくガチンコで審査されることが証明され、麒麟のように無名やったコンビが一躍人気芸人になりといった過程が時系列順に丁寧に記されている。笑芸史に残る番組となったM-1グランプリに関する一級資料として、立ちあげた本人による記録は貴重なもの。暗中模索のまま始まったM-1が形になっていく様子は読んでいても非常に面白い。むろんM-1が現在のようになったことを知っているからそれを楽しく読めるわけやけれど、一般審査員の廃止や第2回以降に始まった敗者復活戦についてなど、2回目でほぼM-1が完成した形になっているというのも興味深い。
 笑芸ファンならぜひ手元に置いておきたい一冊。引退してメディアの前に姿を現すことのなくなった島田紳助さんによるあとがきも貴重なもの。当事者でないとわからん秘話が満載された優れた記録である。

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