童の神 [読書全般]
今日は定休日。朝からアニメ「推しの子」などを見たり、たまっているドラマを見たりして過ごし、少し読書をしてから昼食後、午睡。夕刻起きて、社説のダウンロードなどをした後、本を読んでしまう。今日のナイター中継は地上波もBSもなし。DAZNの配信で見る。解説は高木豊さん。スワローズナイターという事もあって無理矢理スワローズの選手をほめる。こういう解説はあまり好きやないなあ。公平でなくてもええから、あかんもんはあかんと言うてほしい。試合は岡田監督の継投ミスで3点差に詰め寄られたけれど、なんとか連敗ストップ。夕食後はしばらく次の本を読み始める。
今村祥吾「童の神」(ハルキ時代小説文庫)読了。直木賞作家の出世作。最初に直木賞候補に挙がった作品。以前サンテレビのゲスト解説に出はったり、大阪府内に自ら書店を開いたりしていて、関心はあったけれど、作品を読むのは初めて。
舞台は平安時代。朝廷に従わず、自分たちで村落を作って生きている「まつろわぬ民」たちが主役。今昔物語のいくつかのエピソードを解体し再構成したもの。酒呑童子や茨木童子と京人たちから呼ばれる勢力が自分たちの生活を守るために戦うさまが描かれる。ここでは源頼光や四天王たちは敵役。ただ、渡辺綱と坂田金時は酒呑童子達には同情的な存在。源頼光は悪辣な人物となっている。これは作者が「大江山の鬼」を初めて読んだときに酒呑童子は都から女性をさらう程度のことしかしてへんのに、源頼光は山伏に化けて酒呑童子をだまし、眠り薬入りの酒を飲ませて酒呑童子達を殺すという卑怯者で、それが英雄として描かれているのに疑問を持ったところから始まっているという。必死になって自分たちの暮らしを守ろうとする「まつろわぬ民」に対し、それを鬼やの人外の者やのと蔑み、帝が和議を申し出たにもかかわらずそれを悪用して彼らを殲滅しようとしたりする公家たちとその配下の悪辣さ。そして迫力のある戦闘シーンなど、非常に読みごたえがあった。また読んでみたい歴史小説家が増えてしもうた。ますますSFから離れてしもうているなあ、いかんなあと思いつつも、これだけのものを読まされると、やっぱりほかの作品も読みたくなるのでありますね。あとがきによると構想としては三部作になるらしいけれど、まだそれを書く時期になってへん、とのこと。できれば私がまだちゃんと読書できる間に完成させてほしいものです。
今村祥吾「童の神」(ハルキ時代小説文庫)読了。直木賞作家の出世作。最初に直木賞候補に挙がった作品。以前サンテレビのゲスト解説に出はったり、大阪府内に自ら書店を開いたりしていて、関心はあったけれど、作品を読むのは初めて。
舞台は平安時代。朝廷に従わず、自分たちで村落を作って生きている「まつろわぬ民」たちが主役。今昔物語のいくつかのエピソードを解体し再構成したもの。酒呑童子や茨木童子と京人たちから呼ばれる勢力が自分たちの生活を守るために戦うさまが描かれる。ここでは源頼光や四天王たちは敵役。ただ、渡辺綱と坂田金時は酒呑童子達には同情的な存在。源頼光は悪辣な人物となっている。これは作者が「大江山の鬼」を初めて読んだときに酒呑童子は都から女性をさらう程度のことしかしてへんのに、源頼光は山伏に化けて酒呑童子をだまし、眠り薬入りの酒を飲ませて酒呑童子達を殺すという卑怯者で、それが英雄として描かれているのに疑問を持ったところから始まっているという。必死になって自分たちの暮らしを守ろうとする「まつろわぬ民」に対し、それを鬼やの人外の者やのと蔑み、帝が和議を申し出たにもかかわらずそれを悪用して彼らを殲滅しようとしたりする公家たちとその配下の悪辣さ。そして迫力のある戦闘シーンなど、非常に読みごたえがあった。また読んでみたい歴史小説家が増えてしもうた。ますますSFから離れてしもうているなあ、いかんなあと思いつつも、これだけのものを読まされると、やっぱりほかの作品も読みたくなるのでありますね。あとがきによると構想としては三部作になるらしいけれど、まだそれを書く時期になってへん、とのこと。できれば私がまだちゃんと読書できる間に完成させてほしいものです。
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