黒牢城 [読書全般]
今日は仕事始め。私と同様に今日が仕事始めの方は多かった。久しぶりに職員会議に出る。通常の職員会議は私の定休日と必ず重なってるから、何か月も職員会議には出てへんのです。
明日から早速授業があるので、その準備をしたり、たまっているプリントのチェックをしたりというのが私の仕事始め。ずっと毎日だらだら過ごしていたんで疲れたなあ。東京に行ってきた方やら奄美大島やら韓国やらのお土産のお菓子がどっさり。私は年末に梅田で買い物をしたのと正月に実家に日帰り帰省したくらいで、土産物を買うというような外出はしてへんからね。もろうてばっかりは何ですなあ。まあ、3月には相撲を見に行くから、そこで土産を買うくらいか。
定時を過ぎても空は明るい。日没の時間がだんだん遅くなってきているんやなあ。でも風が強くて寒かった。
帰宅後は社説のダウンロードやら読書やらで過ごす。明日出勤したら、またしばらく休みやな。だらだら生活はまだ続くか。
米澤穂信「黒牢城」(角川文庫)読了。あの「古典部シリーズ」や「小市民シリーズ」など学園ミステリ中心の作者が戦国時代を舞台に書いた歴史ミステリ。直木賞を受賞している。主人公は織田信長を裏切った荒木村重。黒田官兵衛を地下牢に閉じ込めていたことで知られる。戦支度をしている中で、人質の少年が射殺されたが、凶器の矢が見つからない。村重は地下牢の官兵衛に知恵を出してもらい解決する。城の中では次々と不可思議な殺人が続き、そのたびに村重は官兵衛の知恵を借りることになる。そして、それらの殺人が重なる中で毛利の援軍が絶望的になり、村重は人心が自分から離れていくのを感じ始める。その陰で動く何者かがいるが、それが誰かはわからず…という話。荒木村重と黒田官兵衛の話はいろいろな戦国ものに登場するけれど、その史実をうまく活用し、城内で起こる事件の謎ときと、次第に村重を追い詰めていく謎の存在がうまくリンクし、追い詰められた村重がなぜ城を放棄したかという史実に対する答えも、そして黒田官兵衛という希代の策士の執念の源泉も解き明かしていく。その構成は見事の一語に尽きる。ただ、歴史小説を専門に書いている作家でないので、戦国時代の持つ独特の雰囲気があまり感じられないのがちょっと食い足りない。戦のむごたらしさなどを描き切れてないのですね。荒木村重にしても黒田官兵衛にしても作者はその人物像をしっかりと描いているにもかかわらず、今一つ深まってこない。ここらあたりは今村翔吾とか朝井まかてとか木下昌輝などを読んでいる時に感じる「凄み」はない。むろん作者の作風からしてそういった「凄み」をえぐり出すようなタイプではないから、ないものねだりかもしれんのやけれど。どうしてもミステリのテクニックの方に気がいってしまう。ただし、作者の狙いは謎解きにあるんやろうから、それはそれで十分に楽しめる。戦国ミステリというあまり描き手のいないところに目をつけたあたり、なかなかやるなあと感心した次第。
明日から早速授業があるので、その準備をしたり、たまっているプリントのチェックをしたりというのが私の仕事始め。ずっと毎日だらだら過ごしていたんで疲れたなあ。東京に行ってきた方やら奄美大島やら韓国やらのお土産のお菓子がどっさり。私は年末に梅田で買い物をしたのと正月に実家に日帰り帰省したくらいで、土産物を買うというような外出はしてへんからね。もろうてばっかりは何ですなあ。まあ、3月には相撲を見に行くから、そこで土産を買うくらいか。
定時を過ぎても空は明るい。日没の時間がだんだん遅くなってきているんやなあ。でも風が強くて寒かった。
帰宅後は社説のダウンロードやら読書やらで過ごす。明日出勤したら、またしばらく休みやな。だらだら生活はまだ続くか。
米澤穂信「黒牢城」(角川文庫)読了。あの「古典部シリーズ」や「小市民シリーズ」など学園ミステリ中心の作者が戦国時代を舞台に書いた歴史ミステリ。直木賞を受賞している。主人公は織田信長を裏切った荒木村重。黒田官兵衛を地下牢に閉じ込めていたことで知られる。戦支度をしている中で、人質の少年が射殺されたが、凶器の矢が見つからない。村重は地下牢の官兵衛に知恵を出してもらい解決する。城の中では次々と不可思議な殺人が続き、そのたびに村重は官兵衛の知恵を借りることになる。そして、それらの殺人が重なる中で毛利の援軍が絶望的になり、村重は人心が自分から離れていくのを感じ始める。その陰で動く何者かがいるが、それが誰かはわからず…という話。荒木村重と黒田官兵衛の話はいろいろな戦国ものに登場するけれど、その史実をうまく活用し、城内で起こる事件の謎ときと、次第に村重を追い詰めていく謎の存在がうまくリンクし、追い詰められた村重がなぜ城を放棄したかという史実に対する答えも、そして黒田官兵衛という希代の策士の執念の源泉も解き明かしていく。その構成は見事の一語に尽きる。ただ、歴史小説を専門に書いている作家でないので、戦国時代の持つ独特の雰囲気があまり感じられないのがちょっと食い足りない。戦のむごたらしさなどを描き切れてないのですね。荒木村重にしても黒田官兵衛にしても作者はその人物像をしっかりと描いているにもかかわらず、今一つ深まってこない。ここらあたりは今村翔吾とか朝井まかてとか木下昌輝などを読んでいる時に感じる「凄み」はない。むろん作者の作風からしてそういった「凄み」をえぐり出すようなタイプではないから、ないものねだりかもしれんのやけれど。どうしてもミステリのテクニックの方に気がいってしまう。ただし、作者の狙いは謎解きにあるんやろうから、それはそれで十分に楽しめる。戦国ミステリというあまり描き手のいないところに目をつけたあたり、なかなかやるなあと感心した次第。
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