SSブログ

日本の指揮者とオーケストラ [読書全般]

 今日は定休日。今週は深夜アニメの新番組が多く、一本ずつ集中して見んとあかん。で、もう見んでええというものをふるいにかけていかんとあかん。疲れますな。
 昼食後は午睡。夕刻起きて社説のダウンロードなどをしてから読書。夕食後も読書の続き。寝落ちはせなんだけれど、寒くて寒くて一度布団にもぐりこんだらなかなか出られんのですねえ。
 本間ひろむ「日本の指揮者とオーケストラ」(光文社新書)読了。明治以降に日本に海外の音楽が入ってきたところからどのような指揮者が現れ、どのようなオーケストラが作られ、どのように発展していったかを、カギになる指揮者やオーケストラをピックアップする形で紹介したもの。近衛秀麿、山田耕筰、貴志康一、朝比奈隆、齋藤秀雄、小澤征爾、岩城宏之、山本直純、小林研一郎、井上道義、高関健、小泉和裕、山下一史、佐渡裕……そして新世代の指揮者たち。オケではNHK交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー管弦楽団と新日本フィルハーモニー管弦楽団などなど。非常にコンパクトにまとまっていてわかりやすく、特に日本におけるクラシックの発展で小澤征爾の果たした役割にかなり力を入れている。私は実は実演で小澤征爾指揮の演奏を聴いたことはなく、CDなどでしか接することはなかったんやけれど、大量の録音のわりにあまりその演奏でぐっと来たことがないので、なんで世間で小澤小澤と騒がれていたかよくわからなんだんやけれど、本書を読んでその理由がやっとわかりました。ただ、演奏するというだけやなく、人脈を広げ、人材育成のための組織を作り、そこから多くの音楽家が生まれ育っていったという、そこでの貢献度がかなり高かったんやね。巻末には本文で触れられなかった地方オケや指揮者のお薦めCDが紹介されているのも嬉しい。ただ、紙幅の問題もあって、もっと突っ込んだ記述がほしいという部分もあったけれど、入門書としてはこれ一冊で十分。思うていたほど日本のオケについて私は知らなんだんやなあ。著者の日本のクラシック音楽界に対する愛情がひしひしと感じられた。
nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。