香君1・2 西から来た少女 [読書全般]
今日は定休日。朝はゆっくり目に目覚め、朝食後は昨日の深夜までに録画したアニメをひたすら見る。さすがに未視聴のものすべては見切れず。ただ、来週から見るのをやめるものもあったりする。1本でも見切りをつけておかんとな。
昼食後、午睡。夕刻起きて社説のダウンロードやら読書やら。
夕食後も読書。外は今日も寒く、出る気にならん。
上橋菜穂子「香君1・2 西から来た少女」(文春文庫)読了。親本は上下巻で、文庫化にあたってそれぞれを二分冊している。そのまま文庫化してもええようなもんやけれど、分厚くなると売れんとか、そういう事情があるのかな。というわけで分冊されたものを一気に2冊読む。
主人公は、植物や昆虫の感じていることを香りで聞く事ができる少女アイシャ。彼女の祖父は旧藩主ながら失政をしたということで失踪。彼女と弟は処刑寸前のところを視察官マシュウにより助けられ、帝国の象徴である香君オリエのもとで下働きをする。アイシャの能力を知ったオリエは、自分には備わっていないその能力を生かそうとする。帝国は主食であるオアレ稲の生産法を一手に握ることで各藩を配下におさめていたが、オアレ稲の害虫の発生で小さな藩から餓死者が続出する事態に陥る。オリエとマシュウはアイシャの能力を使い、その危機を乗り切ろうとするが……という話。帝国が食糧を使い権力を集中させているという設定が秀逸。それが害虫によって揺らぎ始めるわけで、強大な力を持つ帝国の権力にほころびが見え始めた時に、異能者である主人公が少しずつ力を発揮し始めるという展開も面白い。なにより、帝国の権力の象徴である香君オリエは、本来なら持っていなければならない異能を持ち合わせず、それは帝国の版図にある人々には知らされていないという設定が、アイシャの存在を際立たせている。この上巻ではアイシャたちが反乱分子を前に窮地に追いやられるところで話が終わっている。この危機をどう打開していくのか、文庫にして残り2冊となる完結編が楽しみである。ファンタジー世界と現実的な政治をうまくブレンドした設定は、「守り人」シリーズなどに続き、健在。異能の使い方のうまさもさすがと思わせられるし、その描写もさすがというほかなし。ただ、「守り人」や「エリン」などよりも物語の展開に起伏がないなあと感じる部分も多々あり、そこらあたり、下巻でどう変わっていくのかに期待したい。
昼食後、午睡。夕刻起きて社説のダウンロードやら読書やら。
夕食後も読書。外は今日も寒く、出る気にならん。
上橋菜穂子「香君1・2 西から来た少女」(文春文庫)読了。親本は上下巻で、文庫化にあたってそれぞれを二分冊している。そのまま文庫化してもええようなもんやけれど、分厚くなると売れんとか、そういう事情があるのかな。というわけで分冊されたものを一気に2冊読む。
主人公は、植物や昆虫の感じていることを香りで聞く事ができる少女アイシャ。彼女の祖父は旧藩主ながら失政をしたということで失踪。彼女と弟は処刑寸前のところを視察官マシュウにより助けられ、帝国の象徴である香君オリエのもとで下働きをする。アイシャの能力を知ったオリエは、自分には備わっていないその能力を生かそうとする。帝国は主食であるオアレ稲の生産法を一手に握ることで各藩を配下におさめていたが、オアレ稲の害虫の発生で小さな藩から餓死者が続出する事態に陥る。オリエとマシュウはアイシャの能力を使い、その危機を乗り切ろうとするが……という話。帝国が食糧を使い権力を集中させているという設定が秀逸。それが害虫によって揺らぎ始めるわけで、強大な力を持つ帝国の権力にほころびが見え始めた時に、異能者である主人公が少しずつ力を発揮し始めるという展開も面白い。なにより、帝国の権力の象徴である香君オリエは、本来なら持っていなければならない異能を持ち合わせず、それは帝国の版図にある人々には知らされていないという設定が、アイシャの存在を際立たせている。この上巻ではアイシャたちが反乱分子を前に窮地に追いやられるところで話が終わっている。この危機をどう打開していくのか、文庫にして残り2冊となる完結編が楽しみである。ファンタジー世界と現実的な政治をうまくブレンドした設定は、「守り人」シリーズなどに続き、健在。異能の使い方のうまさもさすがと思わせられるし、その描写もさすがというほかなし。ただ、「守り人」や「エリン」などよりも物語の展開に起伏がないなあと感じる部分も多々あり、そこらあたり、下巻でどう変わっていくのかに期待したい。
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