相撲場風景2007 [大相撲]
今年も年に一回の本場所観戦。今年は例年とは違い、たまには親孝行をと両親の分も席をとっての観戦となった。もっともチケットは先に実家に送っておいて、私だけ先に昼ごろから大阪府立体育会館に行き、現地で両親や妻と合流するという形をとったんやけれど。
今年もいろいろな観客がいて楽しませてくれました。私の前に座っていたのは外国人の(中東系か?)親子。パパはけっこう相撲観戦慣れしてるのか、日本酒をのみながらつまみを口にしながらリラックスしている感じ。その隣のほうに陣取っているのはいかにも「2ちゃんねる」の相撲板に生息してそうな感じの兄ちゃん。この兄ちゃんはひっきりなしに酒を飲み、朝青龍の横綱土俵入りのときに「八百長!」と声をかけていた。これが館内で少し受けたので、喜んで「八百長龍!」「八百長!」「八百長!」と4回くらい叫んでいた。すると手前に座っていた若い女性から「しつこいわ」と言われてしばらくは黙っていた。それでも白鵬が土俵に上がると、「モンゴル野郎をやっつけろ」と罵声を浴びせ、魁皇がなすところなく敗れると「魁皇、やる気ないんか、やめてまえぼけ」と実に品のない野次を飛ばす。本人の目の前では絶対言われへんようなことを酒の力を借りて野次っているわけで、なんというかみっともない。
私の後方に座っていた年配の男性グループは、相撲の知識はテレビで見てちょっとは知っているけれど、あまりくわしくはない人たちばかり。ただ、知らんことやわからんことについて素朴に連れに聞いたりしていて、聞かれたほうもわからんものには「さあなあ」みたいな返事をする。いわば知ったかぶりをせんわけで、これには好感を持った。
妻の向こうに陣取っていたアメリカ人と思しき一団は、相撲を心から楽しんでいるらしく、彼らが騒いでも不快にはならず、こっちも楽しくなる。楽しむならこうやないとな。
くだんの「八百長!」兄ちゃんが朝青龍の取り組みのときにまたしつこく野次るかと心配していたんやけれど、うまいこと外国人パパが相手をしてくれていたので野次どころではなくなったらしく、不快で品のない野次を聞かずにすんだのは何より。
というわけで、今年も相撲だけでなく観客観察をしたり父と相撲を見ながら会話を楽しんだりと、楽しく過ごせたのでありました。