花見の恨み [日常生活]
今日はサービス休日出勤。昼までになんとか作業が終わり、原チャリで帰宅する。帰宅途中、大川(旧淀川)べりの毛馬公園の横を通り、桜が爛漫と咲き乱れているのを横目に、帰途を急いだ。
多少雨は降っているけれど、土曜ということもあって、花見客はけっこう集まっているみたいやね。バーベキューの匂いがただよってきた。スクーターで走っている私の鼻にもそれとわかるほどはっきりと届くんやから、歩いたりしてたらかなりたまらん状況になっていたやろう。なにしろ私はそのとき「天下一品」の濃厚なラーメンスープを腹に満たしてぐえっぷ状態やったもんやから。いやたまたま「天下一品」の前を通ったらあの濃厚なスープを味わいたいという欲求に襲われたんですよ。うーむ、高校時代は平気で食べていたんやけれど、さすがにおっさんになると濃さを感じるなあ。で、そういう「もうこれ以上よろしい」という状況の中で暴力的にバーベキューの匂いなんかをかがされてごらんなさいあなた。「もうええもうええ」と神経なるものがぐえっぷ状態をより高めるわけでございますよ。
こんなんやったら、近所に住んでいる人たちはさぞかし迷惑であろうなあと思うたでしょ、そこのあなた。それがまたひどいことに、公園の横は大阪拘置所なんですね。あの匂い、拘置所まで漂うたりしてるんやろか。拘置所に入所させられている未決囚の人たちにしたら、たまらんやろうなあ。特に無実やのに逮捕されてしもうてる人なんか、毛馬公園の花見客すべてに恨みを抱くんやないやろうか。
たぶん拘置所の中まで匂いは入ってこんのやろうとは思うけれど、狭い寝床に転がりながら「くそっ……、バーベキューなんか……」と恨みを押し殺し、「冤罪が晴れたら公園で思い切り焼肉食うたる」と決意する男の姿なんてものをつい想像してしまう春の情景でありました。