横綱は無法者 [大相撲]
今朝の日刊スポーツ(大阪版)の一面は、「朝青龍荒げいこ、豊ノ島を病院送り」やった。いくらタイガースが3連敗したからというて、相撲のけいこを一面に持ってくるとはねえとあきれつつ目を通すと、えらいことになっているみたいや。以下、記事より一部抜粋。
「時津風部屋での出げいこで新小結豊ノ島(23=時津風)にプロレスまがいの技を仕掛け、全治2週間の負傷を負わせ夏場所(5月13日初日、両国国技館)休場のピンチに追い込んだ。時天空(27)をぶつかりげいこで痛めつけ、豊真将(26)にも張り手とかち上げを連発と、東西の前頭筆頭をもけ散らした」
どんなスポーツであっても、公式戦の直前に相手チームと練習試合をした時に、ラフプレーで相手を痛めつけて公式戦の出場さえ危ぶまれるような怪我をさせるなんていうことはしないもんです。天下の横綱がそんな無茶なことをするとはね。そうとう追い詰められているんやなかろうか。記事によると、一連の八百長騒動で気分が晴れないのを発散できたというような発言もあったという。これではまるで時津風部屋の関取たちが「週刊現代」にリークしたのに対する報復をしたみたいやないか。
練習、稽古というのは、自分の力を上げ技量を高めるためにするものやと思う。その結果、自分の強さが相手に恐怖心を与えたのであれば、それはそれでさすが最強力士とほめたたえられもするやろうけれど、最初から恐怖心を与えるために相手の部屋に出稽古にいくというのなら、それは本末転倒やろう。
幸い「豊ノ島は全治2週間、夏場所は出場の方向」ということで出場は可能やろうけれど、むろん万全の状態で出場できるわけやない。逆に無理をして傷めた右足首靱帯が悪化したりすれば、せっかくこれから相撲界を担うべき若手の力士としての大成をはばみ、相撲ファンの期待を奪うことになる。それが協会の屋台骨であり力士の頂点に立ち、20回もの優勝回数を誇る「大横綱」の仕業やとしたら、横綱という称号を名乗る資格はないと言わざるを得ん。
さて、朝青龍はこれを受けてどのような談話を発表するのか。それ次第では、夏場所は謹慎させても仕方ないのと違うかな。
品格云々を問う以前の問題。格闘家としての資質を備えていない無法者を土俵に上げるのは危険やないかとさえ思うくらいや。本場所の記事が7面くらいに追いやられているのに、こんな話題で一面を飾ってほしくなかった。相撲ファンとして、こんなに辛いことはないよ、ほんまに。