ネット葬儀 [日常生活]
昨日の日記に書いた友人「ゆらむぼ」さんの葬儀が、今日、彼の郷里で行われた。遠いというたら遠いけれど、日帰りで行かれへんところでもない。彼のホームページで「ネット葬儀」に参列できると書かれていたので、申し訳ないけれど気持ちだけ参列させていただくことにした。
さてその「ネット葬儀」なるものはいったいどんなもんやろうかと指定のサイトを開いてみると、それは葬儀屋さんのサイトやった。ネット葬儀に参列するボタンをクリックしたら、掲示板書き込みのような画面があらわれた。「ネット記帳」やそうです。
名前や住所、メッセージなどを入力したら、リアルタイムで葬儀の様子が見られる画面に。ユーザーIDとパスワード(彼のホームページに記載されていた。もちろん彼が書いたわけやなく、彼の遺族ですけれど)を入力すると、祭壇の画像が表示される。静止画像で3秒ごとに自動更新され、そのせいでカメラが動いているときは床や壁だけ3秒見なあかんというようなこともあったりした。それでも雰囲気は伝わってきた。
葬儀の様子を見終えて、最後に「ネット焼香」をする。ドアの画面をクリックしたら、祭壇のCG画像が。祭壇に飾られているのは彼の遺影。これにはぐっときてしもうた。ほんまに焼香しているような気分になる。香炉の絵をクリックしたら、煙が立ち昇る動画に。そして「一礼してください」という表示が。
それにしても、すごいことを考えた人がいたもんやなあ。遠方のため葬儀に参列でけへん人でも、この形やと、参列したことにはなる。葬儀に参列したら、その人の死を実感できる。そして、その死を受け入れて、気持ちを切り替えられる。
なんかすごい時代になってきた。「こんなのは葬式といわれん」と受け入れられん人もいてるやろうし、私もこれはあくまでも代用品という考えでいたい。リアルと擬似リアルの区別がつくうちは、まだ自分が生身の人間やという感覚はあるわけやからね。