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教員免許の軽視 [教育]

 今日の新聞に「教員OBも免許更新 人材確保へ対象拡大」という記事を見つけて驚いた。以下、引用する。

“中央教育審議会(文部科学相の諮問機関)のワーキンググループは13日、教員免許更新制の導入に伴い09年度から始まる更新講習の運用案を明らかにした。(1)受講対象者として、現職教員だけではなく、教員としての勤務経験者を加える(2)教員のランク付けに利用されないよう、教育委員会が細かな成績を入手できないようにする――が主な内容。来春には、教員免許法の施行規則として文科省が公表する見通しだ。(以下略)”

 つまり、当初の案では、教員免許を持っていても、学校現場から離れている者には講習の機会を与えずに失効させるつもりやったというわけですか。なんちゅう乱暴な。教員免許かてそんな簡単に取れるもんやないのですぞ。通常の授業に加えてかなり多くの授業を余計に受けた上に、教育実習をはじめとする各種の実習をクリアしてはじめて免許をあたえられるわけで、そうやって必死に取った免許も、現場から離れていたり、最初から学校に勤めたりせなんだら知らん間に無効化してしまうやなんて。
 最初にそんな案を出した人間は、大学で教職課程をとってへんのと違うか。私は大学に他の人よりも余分に通うているけれど、そのおかげでなんとか教員免許を取得するのに必要な単位をそろえられた。卒業までにこの単位をそろえられず、実習にまで行ったのに免許を取得でけなんだ人もいてるやろう。それくらい教員免許を取るというのは、なかなかに大変なんですぞ。
 それに、教員予備軍だけが採用試験を受けたり講師をしたりするわけやない。民間企業に就職したけれど、教員の夢を断つことがでけんと採用試験を受けようとする人もいてれば、子育てのために退職したけれど、講師としてなら教壇に再度立ちたいと思うている人もいてるやろう。
 そういう人たちのことを一切考えてなんだとしたら、そら教員免許更新なんてことを安易に考えつくやろうな。現場の教師にだけ更新講習を受けさせるだけやったら、人数も把握しやすいしな。現場にいてへん者は更新の対象外ですか。教員免許も軽く見られたもんやな。
 免許更新制度はやはり不必要やと思う。教育現場にいてるものにさらに負担をかけ、いてへん者の望みを絶つ。大学の教職課程を軽視し、教員免許を自動車の運転免許程度にしか考えてへんような、そういう制度やと、私には思われてならんのです。


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