二重契約? [プロ野球]
帰宅後ニュースを見ていたら、おやまあなんとオリックス・バファローズの中村勝広球団本部長が怒った顔をして記者会見してるやないか。
実は福岡ソフトバンク・ホークスが前ジャイアンツのパウエル投手を獲得したと発表したからなんですね。
これだけでは何のことかわからない人もいてると思うので、日刊スポーツのサイトから記事を引用しておこう。
“ソフトバンクは29日、新外国人選手として前巨人のジェレミー・パウエル投手(31)を獲得したことを発表した。パウエルは01年に来日し、7年間の通算成績は161試合登板、67勝59敗、防御率3・89。昨年、巨人を自由契約になっていた。
オリックスが11日に獲得に合意したことを発表していたが、竹内孝規球団常務最高執行責任者(COO=47)は「周辺確認をし、1月25日に更新されているNPBの自由契約選手リストにもパウエル選手の名前が入っていた。所属を決定づける統一契約書も交わしている」と契約の正当性を強調した。”
二重契約か? おかしな話やなあ。「オリックスが11日に獲得に合意したことを発表していた」のは知っていた。それについては「週刊プレイボーイ」でも特集記事の中で扱うていたしね。ということは、パウエル投手側の代理人と交渉して合意に達していたということやろう。「1月25日に更新されているNPBの自由契約選手リストにもパウエル選手の名前が入っていた」とホークスの竹内COOが言うのは、まだ合意に達しただけで正式の契約に至ってへんからということやと推測される。
ということは、パウエル投手の代理人はバファローズ側に断りの連絡もいれずにホークスとの契約書にサインさせたということか。そうかホークスが代理人を介さずにパウエル投手本人のところに行ってサインさせたということか。
なんにしてもおかしな話で、ホークス側も自由契約リストにパウエル投手の名前があったからというてバファローズに何の確認もせんと交渉に乗り出したことになる。これは協約上は何の違反にもならんのかもしれんけれど、道義的には問題があるんやないか。いすとりゲームみたいに「空いてるから座る」みたいな単純なやり方ではすまんのやろう。
バファローズの中村本部長は「パ・リーグ会長の裁定にゆだねる」とする方向で話を進めるみたいやけれど、パ・リーグ会長もパウエル投手の代理人をちゃんと呼んで事実関係をはっきりさせてほしいですね。そやないと、今後も他チームに在籍している外国人選手を獲得する場合、同様のことが起こるかもしれん。今、後の規範となるような対処をしておかんと、禍根を残すことになりかねんからなあ。
ともあれ、これでパ・リーグに新たな遺恨が増えたことになり、不謹慎ながらホークスとバファローズの試合はかなりおもしろいことになりそうや。
それにしてもどういう経緯でこういう行き違いが起こったのか。わけがわからんなあ。