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「火の鳥」を放送するならば [テレビ全般]

 今日のBS2の「手塚治虫特集」は「火の鳥」について。内容は土曜にでもゆっくり見るつもりなんやけれど、ゲストの野田秀樹さんの話のあと、再放送アニメとして「火の鳥未来編」を放送していた。
 うーむ、これ、NHKでやってた、手塚さんの死後10年以上たって作られたやつやねんなあ。そんな新しいのを放送するくらいやったら、せっかくやから手塚先生もかかわり、商品化されてなかったり、されてても現在入手不可能なものを放送してくれる方がファンとしては嬉しいんやけどね。
 例えば、市川崑監督の「火の鳥」なんかどうやろうか。原作は「火の鳥・黎明編」。アニメと実写の合成が話題を呼び、アニメ部分は手塚先生が自らコンテを切ってつくったもの。映画の出来はいくぶん冗長ではあるし、せっかくのアニメ部分も編集でずたずたにされてしまうということでファンには不評ではあるんやけれど、谷川俊太郎さんの脚本はあの大長編をうまく刈り込んでまとめてあるし、猿田彦役の若山富十郎、ヒミコ役の高峰三枝子など、キャストも豪華。本編に加えて、編集前のアニメ部分(鉄の矢を打たれた火の鳥がくちばしで矢を抜く場面)もサービスカットとして放送すれば手塚先生の表現も生かされる。ミシェル・ルグランの主題曲と深町純の劇伴音楽は名曲なんやけどね。
 この「火の鳥」」の映画はなぜかDVDになってへんし、サントラ盤もCD化されてへん。なにか事情があるんやろうけれど(著作権者は「火の鳥プロ」となっていて、実体がなくなっているということなのか。サントラLPを発売したアルファレコードがなくなったということも関係してるのか)、せっかくBSで放送するんやから、「鉄腕アトム」の劇場版「宇宙の勇者」を放送したように、ファンが唸るような選択をしてほしかったなあ。だいたい自局で放送したものを流すなんて、ちょっと安易やなあというような印象を受けてしもうたぞ。残念!

 2/15(日)は「たちよみの会」の例会です。多数のご参加お待ちしています。

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