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恩師の死 [追悼]

 高校時代の友人からメールがきていた。
 恩師の訃報をしらせるメールやった。
 高校1年の時の担任で、教育実習の時には担任クラスで指導教官をしてくれた。もし違う先生が担任やったら、私は教員という選択はしてなんだやろうと思う。
 高校に入学して最初にクラス方針やとして示してくれたのは、「うっとこはうっとこ」という言葉やった。「私たちは私たち」くらいの意味になるか。よそのクラスが何をしていようと、そんなものに惑わされずに、自分たちは自分たちのクラスを作っていこう。そういうニュアンスやった。「個性を大切に」なんていう言葉やなく、「うっとこはうっとこ」と自分の言葉をぶつけてくれた。
 長年スポーツ指導でならした人やったけれど、教員生活の終わりごろには転勤などもあってそちらの方もできる状態でなくなっていた。体を酷使し続けてきたため、歩くのにも杖を必要ととしてはった。定年退職を私たちのクラスの者たちで祝うたあと、手術を受けるために入院しているのをお見舞いに行ったのが会うて話をした最後やった。
 すでに葬儀などは近親者のみで行われているとのことで、お参りに行くこともかなわなんだけれど、私の生き方に大きな影響を与えてくれたまさに人生の「恩師」やった。教員としての私は、先生とはまた違うやり方で生徒を指導している。ただ、「うっとこはうっとこ」みたいな自分の言葉で生徒と話をするという気持ちだけは受け継いでいきたいと、そう思いながらここまできている。
 定年退職からまだそれほど年数もたってへん。亡くなるにはまだ早すぎる。
 辛いなあ、今年に入ってから岳父に級友に恩師と、立て続けに亡くなって、それでも自分は自分で今しなければならんことで手いっぱい。
 めまいはましになったけれど、今度は全身から力が抜けていくような感じや。
 さよなら、先生。先生のおかげで私は今ここにいます。
 ありがとうございました。
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