悪いことですむのか

　奈良県桜井市の近鉄・桜井駅ホームで高校生が同級生を刺殺した事件で、犯人の少年はこう言うているそうな。

「浜田君に悪いことをした」

　友だちの足でも踏んづけたみたいなものいいですな。自分が何をしたのか理解してへんのやろうか。彼の内部ではそれこそ足を踏んだのと変わらん位置づけにあるのか。
　終身刑かなんかにしても、自分が死ぬという時に初めて気がつくとか、そういうことかもしれん。そして、自分の教えている生徒たちの中に彼と同じような感性の者がいてへんとは限らんわけで、そういう生徒にどのような指導をしていけばいいのかはまさに目の前にその生徒がいてへんと考えつかんというように思う。
　つまり「こういうのは特殊な奴」などと思わず、心構えだけはしておかんといかんということですね。もしかしたら、あなたのお子さんもそうかもしれん。他人事と片付けてはいられんということやね。