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生徒の慧眼 [教育]

 今日は全校登校日。8月6日に集めるということは、つまり平和学習をすると思うでしょ。私が3年前に企画担当をしたときは、「夏服の少女たち」という広島で被爆死した少女たちのアニメ+ドキュメンタリーを体育館で見せたんですな。ところが、2年前の担当の方が「この暑いのに体育館に長時間しばりつけるのは生徒も大変」という意見を出して、昨年から教室で多文化理解のワークショップをすることになった。私は昨年は自立支援コース担当でクラス担任を持ってなんだからどんなことをしているか、生徒の雰囲気はどうかということは一切わからなんだ。
 今年は久しぶりに担任になったので、私は指示を出す役割をする。やってみた。難しかった。夏休み気分の真っただ中にいる生徒にさせるにはちょっと……。かなり本人たちが乗り気にならないとでけんものやと感じた。
 午前中で終了し、放課後に残っていた漫研の生徒と雑談をしていたら、たまたまそのワークショップの話になり、一人がこう言うた。
「8月6日に登校日があるのに、なんで戦争のことやらへんのですか?」
 素朴な疑問、という感じやった。なんのために8月6日に登校するのか。中学までは「平和学習」やったのに、高校では架空の国の異文化衝突のシミュレーションをやらされるわけで、そらとまどう。やってる教員でも「なんで登校日にこれ?」と感じてるんやもんな。
 8月6日の登校日にはだらだら汗をかきながら戦争の映画を見る。それでええやん。夏休みの登校日=汗だらだら=戦争の映画というイメージだけでも残るよね。それが肝心なんやないかなあなんて思いまして、担当者に元に戻すように提案してみよう。
 いや、生徒はよう見抜いていますわ。ほんま。

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