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第7回新世代漫才アワード [演芸]

 その昔、土井たか子社会党委員長は、参議院選挙で与野党逆転を成しとげた時こう言うた。
「山が動いた」
 今回の衆議院選挙での民主党圧勝による政権交代で、マスメディアはこう言うております。
「政権交代に風が吹いた」
 山から風ですか。政治も軽うになったもんやなあと嘆息する次第。

 「第7回MBS新世代漫才アワード」を見る。第1回からずっと見てきたけれど、今回の大会が一番低調なんと違うかな。決勝3組に残ったspan!ウーマンラッシュアワー藤崎マーケットの3組とも、私の見立てでは「M-1グランプリ」の決勝に残るのも難しいレベルと思われた。特にウーマンラッシュアワーはパターンを決めて、設定を少し変えるだけで3本ともほとんど同じ漫才をしている。高校生審査員には受けても、ベテラン芸人の審査員には通用せんやろう。一番怖いのは、これが受けたからということで自分たちの力を過信してしまうことやないか。そういう意味ではとにかく笑わせようという熱さが伝わってきたspan!が優勝してよかった。
 なんでこうなったかというと、芸や発想の面白さで勝るイシバシハザマ天竺鼠が勢いで押しまくる漫才に負けたからやろうね。高校生審査員には高校生に受けるネタをもっている若手が有利。特にかなりシュールな展開をして笑わせる天竺鼠あたりの笑いは高校生審査員にはついていかれなんだという気がする。
 高校生に昔からの漫才や落語を見せ続け、どう感じているかを確かめている身としては、実力派がなんで負けたりしたか、ようわかるのですね。