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カヴァー曲考 [音楽]

 いよいよ明後日は「京都SFフェスティバル」。今年も私は合宿企画で「名盤アワー」を行うことにしている。今年の特集は「カヴァー曲」。人気歌手の有名な曲をほかの歌手が歌うている、そんなんばっかり集めて聴かせようというわけです。
 むろん、音源は数多い。その中から10曲ほど選ぶわけやから、「これは聴かせたい!」というものやないと、自分自身納得がいかん。
 今回の企画のために手持ちのCDをあれこれと引っ張り出して聴いた。
 カヴァー曲の意義とは何か。てなことまで考えた。
 私はクラシック音楽や古典落語のファンやったりする。同じ曲を演奏しているのに心に残るもの感銘を受けるもの頭をどつかれたような気分になるもの凡庸なもの聴くに堪えんものなどいろいろある。
 カヴァー曲もまた同じ。要はその曲をカヴァーする歌手やアレンジャーが、もとの歌手の影響から完全に切り離され、その曲を咀嚼し自分の血肉にした時、カヴァー曲の傑作が生まれると、そんな風に感じた。そして、それができるのはやはり実力や感性や存在感が他よりずば抜けている歌手やアレンジャーなんですね。
 今回お聴かせする曲はそんなのばっかりではなく、なんか話題性とかネタになるとかそういうのもとりまぜております。寄席といっしょで、名人ばかりやと気がつまる。前座や色ものがまざるからお客さんも疲れずに楽しめるというものです。選曲から構成まで、けっこう考えてるんですぞ。
 それにしても、こういう企画をすることによって音楽を聴く楽しみ方が増えるんですよ。それによって大好きなクラシックの名曲へのアプローチも変わってくる。毎年、苦労しながらもこの企画をやめられずにいるのはそこらあたりが理由なんやろうなあ。

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