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2010年初頭の読書傾向 [読書全般]

 今年に入ってから読んだのが、ウィリアム・サマセット・モーム「月と六ペンス」、ハーバード・ジョージ・ウェルズ「モロー博士の島」、ジェローム・K・ジェローム「ポートの三人男」ときて昨日からとっかかってるのがウィリアム・ウィルキー・コリンズ「月長石」。
 と、こう書きならべているとなんやイギリスの作家ばっかりやん。イギリスの作家ばかりよって読んでるわけやなく、なんとなく「これ読もうかな」とふと思うた本を手にとったらたまたまそうなったということになる。作品に対する予備知識はほとんどなく、カバーに書かれている内容紹介を読んだくらいで選んでいるのです。
 ただ、こういうのは偶然とばかりは言い切れず、おそらく今の私が18世紀から19世紀にかけてのイギリスに浸りたい気分ということなんかもしれん。とはいえそれぞれ作風もばらばらで内容も全然違うんやけどね。
 芸術家の奇人変人ぶりを徹底的に描写したもの、動物を人間に改造するマッドサイエンスとを描きつつ人間にこもる獣性を浮き彫りにしたもの、紳士ぶった男たちを徹底的に笑い飛ばしたもの……。お、なんか知らんけれど、共通点が見えてきた。人間を突き放した視点からとらえているんやないか。つまり私はそういう小説を潜在的に読みたがっているのかしらん。はたして「月長石」はどうなのか。まだ物語は長々と人物や事件の背景の紹介をしている部分なんで、まだなんともいわれんけれど、もし同じような傾向があるとしたら……。
 まあ、偶然やろうね。

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