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相撲ファンの生徒と [日常生活]

 勤務校の女子生徒に相撲好きの子がいてるという話を昨年度に同僚の先生から聞いた。相撲の話をする相手がいてへんという。私やったらなんぼでも、と言うてはいたんやけれど、授業等で接点がないもんで、なかなか相撲の話がでけなんだ。
 進路別説明会という企画で生徒の点呼をしに行ったとき、その生徒が私の割り当ての教室にいてて、少しだけ接点はできたものの、なかなか相撲の話をするきっかけはない。担任さんを通じて「喜多が相撲ファン」ということは言うてもろうていたんで、彼女も私のことはわかってはいたと思う。
 で、先日、車椅子の生徒の介助でエレベーター乗った時に、偶然その生徒も乗り合わせた。
「春場所、中止になるんかなあ」。
 水を向けてみた。
「私、見に行くつもりなんですよ」。
 食いついてきた。
「僕もやねん」。
「やってほしいですねえ」。
「ほんまやねえ」。
 その時はそこで私が目的階についたため話は終わったけれど、とりあえずきっかけはつかめた。
 で、今日の放課後。漫研の活動している教室で部員と話をしていたら、その生徒が入ってきた。その生徒は美術部なんですね。で、漫研とは行き来がある。
「中止になったなあ」。
「巡業も中止ですよ」。
「楽しみにしてたのになあ」。
「そうですよ!」。
 漫研の生徒たちはきょとんとしている。そらそうでしょう。何が中止になったんやら何の巡業なんやら、相撲に関心のない生徒たちにはわかるわけがない。
 というわけで、八百長による本場所中止という、いうたら相撲ファンにとってはものすごく残念な出来事がきっかけで、やっと相撲ファン同士の会話ができたのでありますよ。皮肉なもんですなあ。
 いやあ、ここまで書いてきて感じたんやけれど、まるで高校生男子が憧れの女の子となかよくなるきっかけをつかもうとしててやっと会話ができたみたいな展開やないですか。
 うーむ、ふだん話をするきっかけのない人となんとか人間関係をつくるということについては、それが趣味の世界やろうと恋の駆け引きやろうと根本はいっしょなんですなあ。

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