三枝から文枝へ [演芸]
桂三枝師匠が「六代桂文枝」を襲名することになったという。歌舞伎では中村勘太郎が勘九郎を継ぐとか。襲名というのは芸人を大きくする効果があり(あまりに看板が大き過ぎるとつぶされることもあるけれど)、めでたいことではある。
ではあるけれど、三枝師匠は「桂三枝」を自力で大きな看板にしたんやから、今さら文枝を襲名せんでもええのになあという思いが、私にはある。なによりも古典落語で五代目松鶴直伝の「天王寺詣り」や筆を加えて障子に歌を書く「天神山」、女性の色っぽさやかわいらしさが際立つ「たちきり」や「三枚起請」などを得意としていた五代目文枝と、創作落語中心の三枝師匠とでは、大看板についてくる大ネタの継承という部分で私には不安がある。
六代文枝になろうと芸風は変える必要がないという意見の方もいてはるやろうけれど、大看板というのはそういうものやないのです。むろん三枝師匠はそんなことは承知の上で襲名を決意したんやろうけどね。
「八代目松鶴」は当分出てきそうにないし、「四代目米朝」を継ごうという人はよほど勇気のある人やろうから、こちらもなかなか出てこないやろう。そやからこそ、桂文枝という大看板が無事継承されるのは、そのことだけでも大きな意味を持つことは確かなんやけど。
7月17日(日)は「たちよみの会」例会です。祇園祭山鉾巡行と日が重なったため、14時までに2人以上集まらなければ、そこで終了いたします。ご了承ください。ご参加をお待ちしています。
ではあるけれど、三枝師匠は「桂三枝」を自力で大きな看板にしたんやから、今さら文枝を襲名せんでもええのになあという思いが、私にはある。なによりも古典落語で五代目松鶴直伝の「天王寺詣り」や筆を加えて障子に歌を書く「天神山」、女性の色っぽさやかわいらしさが際立つ「たちきり」や「三枚起請」などを得意としていた五代目文枝と、創作落語中心の三枝師匠とでは、大看板についてくる大ネタの継承という部分で私には不安がある。
六代文枝になろうと芸風は変える必要がないという意見の方もいてはるやろうけれど、大看板というのはそういうものやないのです。むろん三枝師匠はそんなことは承知の上で襲名を決意したんやろうけどね。
「八代目松鶴」は当分出てきそうにないし、「四代目米朝」を継ごうという人はよほど勇気のある人やろうから、こちらもなかなか出てこないやろう。そやからこそ、桂文枝という大看板が無事継承されるのは、そのことだけでも大きな意味を持つことは確かなんやけど。
7月17日(日)は「たちよみの会」例会です。祇園祭山鉾巡行と日が重なったため、14時までに2人以上集まらなければ、そこで終了いたします。ご了承ください。ご参加をお待ちしています。