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古典は古いに決まっている [演芸]

 最初はギャグかと思うたよ。笑わせにかかってるんかと。
 大阪市長が府知事時代以来2度目という文楽鑑賞をして、いうた言葉がこれ。
「古典として守るべき芸だということは分かったが、新規のファンを広げるためには台本が古すぎる
 えーと。何もわかってないんやないでしょうか。この日は「曽根崎心中」を見たそうやけれど、男女の情愛など現代人にも通じる部分は多々あり、時代背景などを理解して見たら、その深みを感じるはず。
 毎日新聞のサイトによると「演出方法を現代風にアレンジするなどの工夫を求めた」そうです。新作はそないしてますがな。
 文楽は義太夫と人形遣いの総合芸術でありまして、義太夫の語りがわからんかっても人形の動きの美しさやほんまに生きてるんかと見間違いそうになるその演技だけを楽しむこともできる。
 つまりこれは「私にはわからん」と言うてはるわけですね。知事時代は「二度と見に行かない」という言い方やったけど、今回は「台本が古すぎる」ですか。
 ここはやっぱりこうツッコンであげんとあかんのかなあ。
古典芸能の台本が古いのは当たり前やがな!
 それにしても2回見ただけでわかったような口がきけるというこの神経はすごいなあ。
 この人、例えば法隆寺の補助金を削減するというような場合は「仏像が古すぎる」「現代人にアピールできるような見せ方を」なんて言うのかね。
 ところで、毎日新聞のサイトの見出しに“「台本が古すぎる」と苦言”と書かれていたけれど、苦言というのは、その相手のことを思うて言うきつい言葉のことでしょう。これは補助金削減の口実として言うてるわけやから「言いがかり」やないかなあ。新聞社はもう少しちゃんとした日本語で表現してほしいものです。

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