居眠りの起こし方

　寒波が襲来し、今朝は大阪市内でも粉雪がちらついたらしい。らしい、というのは、私が出勤した時刻には道の端に少し白いものがうっすらと残っているだけでとっくに空は晴れていたからね。テレビの画面で降っているのを映していたのを見た時には外に出るのが嫌になったなあ。やんでから出られたのは幸いであった。
　ところで、大阪府では体罰問題にからんで教員に体罰に関するアンケートをとった。私も書いた。体罰というのは不要な暴力行為やと思うので、体罰なんかしてへんと答えたんやけれど、朝日新聞のサイトでニュースを読んでいたら、「授業中に寝ていた生徒を起こすため、背中をたたいた」なんてことを「体罰」として書いた人もいてたらしい。
　寝てるのを起こすのに軽く肩を叩いたりするのが体罰なら、私も体罰教師になるのか。うーむ。たいていは寝ている生徒の耳元で机をこんこんと叩いて起こすようにしているんやけどね。特に女子が相手の場合、不用意にタッチしてセクシャルハラスメント扱いされることもあり得るので、そこらは慎重になる。男子が相手の場合も基本は机をノックするだけなんやけれど、それでも起きん場合は肩を叩いたりすることもある。
　起こすために背中を叩くのを「体罰」と申告した方は、どんな叩き方をしたんやろう。起こすためだけに、背中に型が残ったり息がつまったりするくらい思い切り力をこめてしばいたんやろうか。それやったらまあ「体罰」になるやろうなあ。新聞報道やから省略して記述しているのかもしれんので、どんな叩き方をしたのかわからんな。ま、本人が「体罰」と申告してはるんやから、ただ起こすだけではすまん叩き方をして、その叩き方も明記したかもしれん。ここらあたり、記者の書き方次第でかなり印象が変わるからねえ。
　どんな叩き方をしたのか、非常に気になる。「しばきまくった」とか「どつきまわした」なんて起こし方やったのか。それ次第では授業中に居眠りしている生徒の起こし方ひとつで「体罰教師」として狩られてしまう恐れがあるもんなあ。

「新世界より」を見る時刻

　低気圧のせいか一日体が重い。それでも朝食前に深夜アニメ「新世界より」 「たまこマーケット」などを見てから出勤するのであった。そのためにけっこう早起きをしているのであります。以前、体育科の同僚がやはり同じくらいの時刻に起きて、早朝ジョギングをしているということを話したときに、つい、「私も同じくらいの時間に起きてます」てなことを口走り、「そんなに早く起きて、なにしてるんですか」と聞かれたことがある。
　早朝ジョギングやないことは、私の体型を見たら明らかなんで、そんな質問になったのでしょう。
　さすがに「朝から何本か深夜アニメの録画したのを見てますねん、わはは」などとは言えず、「新聞を読んだり、ラジオを聞いたり……」と適当な答えをしてすませたものです。ま、嘘やない。スポーツ紙には必ず目を通すし、天気予報の時間にはラジオを聞いたりもする（最近はラジオは聞かなくなったけど、そのころは聞いていたので嘘やないのです）。
　というわけで、今朝もアニメを見たわけですが、早朝から「新世界より」なんて見るもんやおまへんな。なんともいえん嫌～んな気分になるもんね。その嫌～んな気分が面白いから見てられるわけですが。それにしても深夜にリアルタイムで見たりしてる人は、あの気分の悪くなるストーリーを脳裏に刻んでから布団にもぐりこむのでしょうか。きっと悪夢を見るぞと思うんやけどね。寝る前に見るもんやおまへんな。そやからというて早朝、出勤前に見るようなもんでもないか。
　ほなら、あのアニメを見るのに適切な時間というのはあるのか。
　うーむ。何時に見てもいっしょやな。仕事から帰って疲れた体で見たらますますしんどくなりそうやしなあ。

琴浦さん

　今日で３年生の期末考査が終了。次に会うのは（追試がなければ）１ヶ月後の３月５日。その日は卒業式の予行であります。さっそくテスト採点に入る。来週には新入生の入試出願受け付けや。こうして今年度も終わりに近づいていくんやなあ。
　いやいや感慨にひたっている場合やない。ひたすら採点。
　帰宅して、夕食後に録画してあった深夜アニメ「琴浦さん」を見る。主人公の琴浦さんはテレパスで、子どものころから人の心を読んでしまい気持ち悪がられる。そんな琴浦さんを気持ち悪がらない男の子が現れて……というラブコメ。
　いやあ、エスパーが迫害されて云々というシチュエーションは昔からＳＦの常道なんやけれど、全然気にしないどころか、その彼氏は琴浦さんにあらぬ妄想を抱き、それを読まれて謝って、なんて場面まであるくらい。かつて「ＳＦの浸透と拡散」なんて言葉があったけれど、ノーマルとエスパーのラブコメなんてものが登場するまでになったのですねえ。時代は変わった。
　そんな風に感慨を抱く時点で、私も歳をとったということか。

高校生とモノクロ映像

　高校生相手に授業で古い映像を見せたりすると、一様に拒否反応を示すことがある。
　モノクロの映像に対してですわ。
　感想を書かせたのを読んでいると、「白黒の画面が見にくかった」ということを書く生徒がけっこういてる。「白黒だと古く感じる」というのもある。まあほんまに古いんやけどね。
　よう考えたら、今の高校生たちが物心ついた時には、アニメもすでにデジタルペイントの時代に入っているのであった。実写では、同じカラーでもフィルム撮りの陰影のほどよくぼやけたものではなく、輪郭がくっきりと写るデジタルビデオで撮られたものを見て育ってるんでありますね。
　モノクロの映画には、カラーにはない美しさがある、なんてことを感じてもらえんものかなあと思うんやけれど。たぶん映画が好きな生徒やったら抵抗なく見ているんやろう。ただ、私の授業を選択している生徒たちには特にそういうマニアックな映画好きみたいな者はいてへんみたいでね。
　これが一般的な高校生の反応やとしたら、ちょっと寂しいものがあるなあ。名画鑑賞会というような行事を月に一度作り、「ローマの休日」やとか「七人の侍」なんて映画を見せるとか、そういうことをしてみたいなあ。まず無理とはわかってるけどね。

市川團十郎の死

　朝から冷え込む。大阪やから雨ですんでるけれど、もう少し気温の低いところやったら雪になっててもおかしくないという感じ。実際、明日の天気予報は晴れのち曇り、所により雪、ですもんねえ。病み上がりで弱ってる身にはこたえますわ。
　朝刊にて歌舞伎役者の十二代目市川團十郎さんの訃報に接する。享年６６。死因は肺炎。
　勘三郎さんに続いて、團十郎さんも……。代々團十郎は短命の家系なんやそうやけれど、白血病を乗り越えて、まだまだこれからというところの訃報。歌舞伎にくわしいわけでない私でも、この二人の立て続けの急逝の大きさというのはわかる。大看板で、しかもいずれは人間国宝にも、というような役者やもんなあ。
　大河ドラマ「花の乱」なんかで感じたことやけれど、團十郎さんはテレビの枠には収まらん役者やったと思う。顔のつくりも芝居も大き過ぎるのですね。器用にテレビの枠に合わせるなんてでけん人やったのやろう。これは次の團十郎を継ぐことになるやろう海老蔵さんにもいえることで、やはり大河ドラマ「武蔵」ではその芝居の大仰さが大根役者みたいな印象を与えていた。まあ「武蔵」は脚本も演出もどうよという出来ではあったんやけれど。
　板の上でこそ引き立つという、そういう意味では歌舞伎役者らしい歌舞伎役者やったんやろう。海老蔵さんが継ぐまで、團十郎の名はしばらく看板から消えることになる。そのこと自体が大きな損失ということになるんやなかろうか。
　謹んで哀悼の意を表します。

わかっていても涙

　朝、テレビアニメ「宇宙兄弟」を見ていて、月で窮地に陥った弟のヒビトが無事助かった場面で、不覚にも涙ぐんでしもうた。助かることはわかっていたはず。それでも胸にぐっとくるのは、登場人物の心情や背景などをていねいに描きこんでいるからなんやろうね。
　それにしても「宇宙兄弟」を見ていると、他のアニメではめったにこみあげてこない感情が胸の奥から押し上げるようにわいてくるのはなんでかな。むろん作品（原作もアニメも）にそれだけの力があるからなんやろうけれど。
　午後からはぐっすりと午睡。インフルエンザから続いていた疲労は、これでかなり回復したんと違うかな。明日からまた仕事。ま、ぼちぼちペースをあげていかなならんのですけれどね。
　夜は節分ということで鰯と福豆をばりばりと。毎年書いているけれど、海苔屋の宣伝に負けたくないので太巻きなんぞうちでは食わんのだ。そのかわり豆の食べ過ぎで明日は放屁の連続てなことにならねばよいのですが。

体罰の遠因

　今日は午後から京都の医者へ。今週は病み上がりでもフルに仕事をしたためかなり体が弱っていたらしい。京都に向かう阪急の特急に乗ったんやけれど、寝ているうちに降りる駅で寝過ごしてしまい、終点のひと駅前で折り返したりした。
　３月下旬の陽気で、「春眠暁を覚えず」状態になったのかもしれん。薬をもらい、書店に寄ったりなんやかんやして、夕刻に帰宅、そのまま１時間ほど午睡。
　夕食後はテレビを見たりして過ごしたけれど、パソコンに向かうころにはまた眠くなってきて、作業能率が非常に悪い。
　今日は朝の「ニュース深読み」で体罰に関係した話題を解説したりしていたけれど、結論は「部活の実績をあげると、推薦入試や生徒集めに有利になるので、体罰をしている部顧問がいても、実績をあげているということで容認してしまいやすい」というあたりに。
　えーっと、確か大阪では市長が府知事時代に成立させた条例で、３年連続して定員割れした高校は統廃合の対象になる」なんてのがありましたなあ。これ、すぐにでも廃止した方がええんと違いますか。競争をあおることが体罰の遠因になるとしたら、その芽は早めに摘んでおかねばならんのでは。
　スポーツは勝利を目指してやるものやけれど、勝利至上主義に陥ってはならんと、そんな話も出ましたなあ。メディアも五輪大会で金メダルの数が少ないというて非難をしたりせんほうがええように思うね。特に柔道なんかむちゃむちゃプレッシャーをかけてるよねえ。谷亮子参議院議員なんか、国会議員になるよりも指導者として現場復帰した方がええんと違うかな。もっとも彼女は「田村で金、谷でも金、ママでも金」と勝利を追い求め続けてきた人ではあるけれど。

理解できないお詫び

　朝、食事中にテレビをつけたら髪の毛を短く切った女の子が泣いて「お詫び」をしている。ＡＫＢ４８の人で、男性宅に宿泊したので正規メンバーから研修生という身分に落とされることになり、髪を切って詫びを入れた動画をネットにアップしたとか。
　スポーツ紙を開いてくわしい事情を知ろうと思うけれど、なぜ彼女が髪を切らねばならんのだかさっぱりわからん。ＡＫＢ４８にいたければ、異性と交際してはいかんのやそうです。まあ、合意の上のことなら、契約違反ということでメンバーを外されても仕方ないかもしれん。
　そこまではわかる。
　なぜ高校球児が部活を引退してから１ヶ月たった、みたいな髪型にして詫びを入れねばならんのや。ファンに対しての詫びやったとしても、そんな頭のアイドルを見たいかねえ。
　だいたい異性と交際するのが契約違反とわかってやっているんやったら、それが露見したらメンバーを外されるというのは覚悟のうえでの行動でしょう。それが髪を切って泣きながら詫びるという行動にどうつながっていくのか、私にはさっぱりわからんのです。
　まあそんなことよりも私はタイガースの選手たちが縦縞のユニフォームに身を包んではつらつと動いている映像をもっとがんがん流してほしいぞよ。
　夜は早速「熱血！タイガース党」で宜野座キャンプレポートをじっくりと見た。いよいよ球春到来ですなあ。うふうふうふうふうふ。