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陳舜臣の死 [追悼]

 今日も訃報。いよいよ本格的に「くやみ日記」になってきた。作家の陳舜臣さんの訃報 に接する。享年90。死因は老衰。
 一時、陳さんの中国史ものを読みあさった時期があった。「小説十八史略」など。私の中国史の知識のベースは陳さんの作品であります。史実をていねいにわかりやすく追うだけやなく、ドラマチックに展開していく筆致にぐいぐいと引きこまれていった。
 三国志でも、曹操や一族の視点から描くなど、定番の劉備中心のものとは一味違うところが魅力やったなあ。それ以外のものでも、通俗的な見方を排して歴史を一度相対化した上で独自の視点を盛り込む。そこに中国系作家としての矜持を見たと思うています。
 乱歩賞の「枯草の根」も同様。もっとも、歴史小説に本格的に移行する前はミステリ作家やったわけなんやけれど、基本的な部分はずっと一本の芯で貫かれていたように思う。
 これを機に初期のミステリ作品が復刊されるとええんやけれど。
 謹んで哀悼の意を表します。

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日本人が人質に [時事ネタ]

 ここのところ毎日「くやみ日記」になってしもうているなあ。今日は柔道の斎藤仁さん。54歳ですか。なんでみんなそんなに早く逝くのよ。特に柔道に思い入れはないけれど、50代での死というのが続くと、きついなあと思う。
 今日は、早めに帰宅。さっと録画した相撲を見たいと思うてたら、妻がニュースを見ている。なんと「イスラム国」の人質として日本人が砂漠に座らされているやないですか。20億ドルの身代金を要求しているとか。果たしてしんぞう総理はどのように解決するのか。人命救助のために身代金を支払うのか。それともテロとの戦いを断固主張して見殺しにしてしまうのか。ただ、人質になっている二人の日本人、全く表情を変えずに座り続けている。「映像は合成」という説も出ているらしい。それでも人質にとられていることは間違いなかろう。いったいどうなるのか。
 このニュースのため、幕内の取組の中継はすべてぶっ飛んでしまい、録画でけてなんだ。幕下から十両の取組はなんとか放送されていたので見ることができたけれど。まあこれだけのニュースなんやから仕方ない。深夜(早朝?)に放送される「幕内の前取組」を録画予約する。明日は早起きしてまず相撲を見ることにしよう。
 なにすんねん「イスラム国」。楽しみにしていた相撲が見られなんだやないか。日本時間で午後6時以降にYOU TUBEに投稿せんかい。いやいや、そんなことで怒るのは不謹慎ですね。人質になったジャーナリストお二方の無事を祈るのみであります。

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大豊泰昭の死 [追悼]

 元プロ野球選手、大豊泰昭さんの訃報 に接する。享年51。死因は急性骨髄性白血病。
 若すぎるよ。同世代やないの。
 大豊選手というと、ドラゴンズのイメージが強いけれど、吉田義男監督が3度目に就任した時、矢野捕手とともにタイガースのユニフォームを着た。広い上に浜風に邪魔をされる甲子園では期待していたほどホームランの数は伸びなんだけれど、ここぞというところで力強い弾道を描いたアーチは今でも記憶に残る。
 延長戦でサヨナラホームランを放った時に、ヒーローインタビューで「暑かったから早く終わらせたかった」と怒ったように言うてたこととか、けっこう強烈な印象が残っている。
 ただ、地元大阪出身の矢野捕手と違い、大豊選手はタイガースになじめないまま、野村克也監督に嫌われて戦力外に。最後は古巣のドラゴンズのユニフォームで選手生活を全うした。
 ドラゴンズの人やったんやなあ。大学も名古屋、引退後も名古屋市内で中華料理店を開いていたという。
 それでも野村監督のもとでなんとか出場するためにこだわりやった一本足打法を捨てたりした。なんとも健気というか。ノムさんそこまでさすかと思うた記憶がある。
 大鵬さんにはタイガースにはあまりええ思い出はなかったかもしれんけれど、私は必死になってタイガースの一員としてチームになじんでいこうとする、その姿を忘れへん。
 謹んで哀悼の意を表します。

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平井和正の死 [追悼]

 今日は「たちよみの会」新年会の予定でありましたが、流会。例会にも誰も来んのやもん、仕方ない。一人寂しく三条のジュンク堂書店に行き、カレー屋でカツカレーを食うて帰阪。帰宅して録画した相撲を見る。
 日記を書くためにパソコンを立ち上げ、ネットでニュースサイトを見たら、作家の平井和正さんの訃報 に接する。享年76。死因は急性心不全。
 SFをがつがつと読み始めた高校時代、角川文庫で数多くの作品を読むことができた。「サイボーグブルース」「アンドロイドお雪」などちょっと虚無的な作品に心ひかれた。昨年末の古本市で角川文庫版「超革命的中学生集団」を買うたことは書いたけれど、この時期に読んだのはハヤカワ文庫版。「ハチャハチャSF」と銘打ってはいたけれど、笑うところよりも、超能力を手に入れて変貌していく少年たちの描き方には笑うどころやなかった。
 リアルタイムで角川文庫版の「幻魔大戦」の出版が始まったので、最初は漫画原作の小説版という感じで楽しみにしていたんやけれど、だんだん新興宗教のプロパガンダみたいになってきて読むのが苦痛になってしもうた。それでも一応「角川幻魔」は最終巻まで読んだ。で、並行するように徳間文庫から「真・幻魔大戦」が出始めて、こちらも読んではいたんやけれど、途中でリタイア。
 SFマガジンで書評をしていた時期に集英社文庫からふた昔前のジュブナイルみたいな新作が出て驚かされたのが、平井さんの小説を読んだ最後やったかなあ。
 信仰というものが作風まで変えてしまうというのを目の当たりにさせられたという意味では、貴重な読書体験やったのかもしれんけれど、当時はやはりショックでしたぞ。
 それはそれとして、やはり初期のバイオレンスSFは絶版になっているのがもったいないくらい面白かったよなあ。
 謹んで哀悼の意を表します。

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風化させるなという言葉 [1月17日の記憶]

 朝は6時30分ごろ起床。特別な日やから早起きするというのは、性やないのです。
 新聞でもテレビでも「震災の記憶を風化させるな」とやかましく書いたりいうたりしている。こういうことを書く人ほど、記憶が風化しているのです。そやからわざわざ「風化させるな」と言うのです。
 風化させたくても風化でけへん、そやから今も辛かったりするのです。20年たっても、まだ生々しく記憶に残っていて、震災のことを思い出さないことはないという人はようけいてると思うのです。そういう人たちは声高に「風化させるな」とは言わんと思うのです。それどころか、忘れてしまいたいことも忘れられなくて苦しんだりするのです。ちょっと地べたが揺れただけで恐怖がよみがえってしまう人もいてるのです。
 私は、あの後被災した人に対してでけなんだことがあったとか、神戸とは比較にはならんけれど住んでいた団地の自治会長やったことでいろいろと苦労したり人にお世話になったことなど、忘れたくても忘れられんことが、やはりあるのです。
 ニュースを見ていたら、祈りに来た被災者を待ち構えて古傷をえぐるような質問をしたりしています。見ているだけで辛くて泣いてしまいました。
 もう一度書きます。記憶が風化しているからわざわざ「風化させるな」と言いたてるのです。そういうものだと思います。
 でも、当事者やなかったら風化するのは当たり前です。そこは自覚しておかねばならんことでしょう。そのために、風化させたくてもでけん人は「語り部」の役割を背負わされるのでしょう。
 それが証拠に、9月1日に「関東大震災の記憶を風化させてはならない」とは誰も言いません。なぜなら、「語り部」すらもういないからなのです。先月読んだ文庫「幸福の持参者」というアンソロジーには、関東大震災のあとの状況を描いた小説が何本も選ばれていました。ああ、語り部はこんなところにいてたんや。
 きっと阪神淡路大震災も、東日本大震災も、100年後にはそんな形でしか語り継がれへんのやないかと思います。そういうものなんやということに無自覚なまま「風化させるな」とわざわざ言うべきやないんやないかと、そんな風に思うたのでありました。

 明日1月18日(日)は「たちよみの会」例会です。今月は例会後、新年会を予定しています。多数のご参加をお待ちしています。

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大塚周夫の死 [追悼]

 声優大塚周夫さんの訃報 に接する。享年85。死因は虚血性心不全。
 ああ、ブラック魔王、白イタチのノロイ、初代石川五エ門、その他もろもろ……。子どもの頃からテレビっ子やった私は、どれだけ大塚さんの個性あふれる演技を楽しんできたことやろう。特に「チキチキマシーン猛レース」「スカイキッドブラック魔王」での神山卓三さん演じるケンケンとのやりとりときたら! ブラック魔王が追い掛けているハトは「ポッピー」なのに、主題歌ではなぜか大塚さんは「てーきはホッピーいっぴきだけさ サバダバサバダバそれいくぞ」と歌うてはったなあ。
 「ガンバの冒険」のノロイは強烈やったなあ。甘い言葉でガンバ立ちを誘いこんだかと思うと、豹変して凶暴になる。その恐ろしさ。
 NHKは俳優としてもよく起用してはった。「中学生日記」や朝ドラでけっこう重要な役をこなしてはったし、大河ドラマでも脇で渋い演技をしてたりした。
 アニメのムックで「私は声優と言われるのは好きではない。俳優の仕事の一つとして声の仕事がある」と明言してはった。山田康雄さんもそうやったなあ。そやからというて声優の仕事を余技としていたわけでないのは、その声を聞いて育った者ならみなわかるはず。
 最近では「ぬらりひょんの孫」のぬらりひょん役などで昔と変わらぬ渋いだみ声を聞かせてくれてはった。
 テレビまんがに欠かせなんだテレビアニメ草創期の千両役者がまた一人逝ってしもうた。
 謹んで哀悼の意を表します。

 1月18日(日)は「たちよみの会」例会です。今月は例会後、新年会を予定しています。多数のご参加をお待ちしています。

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田舎しるこ [季節ネタ]

 今日は小正月。
 夕食後に妻がレトルトの「田舎しるこ」なるものを出してきた。パッケージを見たら、粒あん入りとある。つまりこれ、ぜんざいやないですか。
 パッケージに解説がついていた。
 関西ではこしあんのものを「しるこ」と呼び、つぶあんのものを「ぜんざい」と呼ぶ。ところが、関東には「ぜんざい」という言葉がどうやらないらしい。関西でいう「ぜんざい」は「田舎しるこ」。ほな、関西の「しるこ」はなんというか。「御膳しるこ」というんやて。
 ほんまかどうかしらんけれど、パッケージの解説にはそう書いてあった。
 いやあ、東西いろいろと違いはあるけれど、関東に「ぜんざい」という言葉がないとは知らなんだ。
 そしたら、織田作の「夫婦善哉」は、当時の関東の人はそういう甘味があるということがわからなんだということになるんかなあ。「ふうふよきかな」とか読んだりしていたのかもしれん。
 で、「田舎しるこ」やけれど、予想以上においしかった。今時は手作りのものよりもおいしかったりするから油断ならんなあ。

 1月18日(日)は「たちよみの会」例会です。今月は例会後、新年会を予定しています。多数のご参加をお待ちしています。

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流感に備えて [日常生活]

 インフルエンザが流行している。生徒もそうやけれど、職場でも同僚がインフルエンザで休み。同じ社会科なんで、準備室でいっしょにいてたりするから、感染の危険あり、でありますね。
 こまめにということはないけれど、日に何度か体温を測って発症していないか確認する。なにしろ昨年も一昨年もかかってますからねえ。ベテランの養護教諭に「私は2年連続でA型とB型と両方やってるから、免疫ができてませんかねえ」とたずねたら、「同じA型でも毎年ちょっと違うから関係ないわよ」と言われてしもうた。さすがに3年連続というのは嫌ですからねえ。
 朝は37.0度と微熱があったので、風邪薬で抑える。帰宅してあまりにだるかったので測ると、36.0度。平熱より低い。私は以前某私立医大病院の医者に「気温が高いから体温も上がっている」と診断された変温動物なんで、気温が下がると体温も下がるのか? いや、明日は雨の予報なんで、低気圧の影響で血圧が下がっている可能性はあるなあ。
 あまり神経質になるのもなんですけれど、とにかく手洗いとうがいはこまめにしておかねば。あと、もしまた今年も罹患し発症したとしたら、その時に間に合うように自習課題も作っておいた方がええかもしれんねえ。
 大阪府は、インフルエンザ流行の警報レベルの罹患率らしいからね。

 1月18日(日)は「たちよみの会」例会です。今月は例会後、新年会を予定しています。多数のご参加をお待ちしています。

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ごとうちひろ? [日常生活]

 今日は知的障碍自立支援コースの生徒の社会科授業で、ちょっと外歩き。勤務校の近くにある消防署の出張所まで行って、消防車を見に行こうというコースをとる。特にアポはとってへん。ただただぶらっと出かけて「消防署から遠いところでも間に合うように、こんな出張所をつくって火事に備えているんですよ」なんて説明をするだけ。
 2台ある消防車のうち、1台は出動中。係員の人も特にいてへんので、建物の前で壁面に貼ってある啓発ポスターの説明をしたりしていた。 大阪消防局・セイバーミライ なんて「ご当地ヒーロー」みたいなのがあるんですねえ。タカラトミーとのコラボレーションなのか。今はもうイベントとかしてへんのやなあ。
 わあわあとそんなことを言うていたら、中から消防署の方が出てきて、生徒たちにステッカーをくれはった。アポなしでやってきて建物の前でうるさくしゃべってさぞかし邪魔やったやろうに、ありがたいやら申し訳ないやら。
 で、帰宅して妻にその話をしていたら、どうも話がかみ合わない。
「つまり大阪にも“琉神マブヤー”みたいなのがいてやねえ」
 例えを出しても合点がいかんという表情。
 そのうち、妻ははたと気がついた。「ご当地ヒーローって言うてたん」。
 私の発音がよくなかったのか、「ご当地ヒーロー」が「ごとうちひろ」という女性の名前に聞こえていたのでした。そら話がかみ合わんのも道理です。
「大阪の消防局に“ごとうちひろ”みたいなのがいるんや」。
 さて「ごとうちひろ」とは何者か。どこかの企業のキャンペーンガールにそういう人がいるのか。「琉神マブヤー」とは何の関係があるのか……。そない思いますわなあ。
 人と話す時は発音ははっきりしましょう。どうも家で妻としゃべる時は気が抜けるのか安心するのか、私の言葉は聞き取りにくくなることが往々にしてあるみたい。いやはや、とんだ聞き違いでございました。

 1月18日(日)は「たちよみの会」例会です。今月は例会後、新年会を予定しています。多数のご参加をお待ちしています。

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ビデオテープ廃棄 [日常生活]

 今日は成人の日。卒業生たちも成人式に出たのかなあ。私は出てへんので、雰囲気とかようわからんのです。
 で、成人式とは関係のないおっさんは、朝から懸案事項の片づけものなどをする。今日は段ボール箱に詰め込んであったビデオテープの処分。おそらく見ることはないであろう、というかビデオテープで見る必要のなくなったものが大量に残っている。「ウルトラQ」「ウルトラマン」「ウルトラセブン」など、再放送されたものをせっせと録画していたんですねえ。今やと、もし見たかったらリマスタリングされたDVDを買うか借りるかすればええもんね。「ウルトラQ」なんかカラー化されたものまで出ている。カラーで見たいかどうかは別として、ビデオテープで録画したものなど画質から何から格段に違うわけで、泣く泣く廃棄。
 ただ、今はなかなか見られん映画「ZIPANG」や追悼番組「ありがとう藤山寛美さん」なんてラベルに書いてあるものについては捨てずに残しておく。
 問題は、ラベルをはりつけておらず、どんなものが録画されているかまったくわからんもの。これをいちいち確認していたら時間がかかるし、だいたいVHS用のデッキを引っ張り出してテレビにつながなならん。そんな手間はとてもかけてられんので、これも泣く泣く廃棄。
 まだ家庭用ビデオデッキのない頃にカセットテープに録音したアニメ音源もいっぱいあった。この中にはDVDで持っている「未来少年コナン」「ガンバの冒険」などもあって、今さらわざわざ音だけテープで聞くこともないわけで、廃棄。青春時代の思い出というたら、まあそうなんやけれど、これはもう思い切ることにした。
 ただ、「てなもんや三度笠」などわざわざ購入したものについては、さすがに捨てるわけにはいかん。DVDのボックスも出ているけれど、収録されている回が違うたりしているみたいなんでね。一部はハードディスクに録画してDVDに焼いたものもある。ただ、そうやって作ったDVDはテープよりいくぶん画質が落ちる。やはり元のテープは持っておきたい。
 というわけで、山のように廃棄テープができたので、台車でゴミ捨て場まで3往復して捨てる。やはり、捨てる時はちょっと感傷的になったなあ。

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