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アラームと条件反射 [日常生活]

 朝、炊飯器の炊飯完了メロディで目が覚める。通常の45分遅れ。アラームはちゃんと鳴っているはずやねんけどなあ。寝ながら切ったのかもしれんな。とりあえず朝食をとってなんとかいつもと同じ時刻に出勤。新聞も読めず、体が完全に起きてないのに鞭を入れて出発した。きついなあ。
 仕事は粛々と。午後からはほんまにスローペースでした。帰路、雨にあうけれど、気象情報で降ってくると聞いていたんで折り畳み傘を用意していた。
 朝から自分のルーティンを作れないまま仕事に行ったということもあってかなかなか調子の上がらん一日やったね。
 それにしてもアラーム、いつの間に切ったんかなあ。切ったという記憶が私には一切ないのよ。昨日の朝はアラームでちゃんと起きているし、セットのし忘れということはない。やはり無意識のうちに体だけが条件反射のように動いてアラーム音を止めたとしか考えられん。で、眠りが浅くなったところで炊飯器アラームが聞こえてきたということか。
 ここのところ尿意ではやめに目が覚めることはあっても、寝坊することはなかったから、ちょっとばかりショックを受けていたかもしれんなあ。こうなったらスマホも枕元に置いてアラームを設定するか。そこまでせんでもええかな。

 12月16日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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ゲド戦記 [SF]

 今日も寒い一日。ついに真冬用のダウンジャケットを着て通勤。出勤時の朝はまだ暗い。しばらくこの夜中に出勤しているみたいな、鬱々として楽しまぬ季節が来たんやなあ。むろんお山の学校の仕事部屋はストーブ全開、電気ヒーターのスイッチも「強」に。それでもなかなか暖まらんのです。
 退出時もすっかり暗くなっている。12月やもんねえ。今年の当時は22日。そら朝も夕も暗いはずです。
 ああ、冬が来た。
 アーシュラ・K・ル=グウィン/清水真砂子・訳「アースシーの風 ゲド戦記6」(岩波少年文庫)読了。やっとこさ最終巻を読み終えました。間に他の本をはさんでいたりするから第1巻に手をつけてからかなり時間がかかってしもうた。もっとも、ページをめくる時間も惜しいというようなドキドキワクワク物語やなく、じっくりと読み進める方がよいというようなシリーズですからね。
 本巻は夢の中で黄泉の国にいる妻と出会い、それから寝るごとに黄泉の国に行く男ハンノキの登場で始まる。彼はゲドのもとにきて相談をし、ゲドはレバンネン王のもとに行くように勧める。王は王で暴れまわる竜の対策に手を焼いていた。黄泉の国の秘密、竜が暴れる理由、そしてローク島で魔法使いとともに王たちがとった解決策。これらが最後にはパズルのピースのようにきっちりとはまっていく。
 教養小説(ビルドゥングス・ロマン)なのかと思うて読んだらあかんということはここまでの巻でわかっていたので、本書は割とするすると読めた。太古の言葉が失われ、世界にほころびが生じているのをなおす、という世界観構築の物語なので、端々にちりばめられた謎もすべてその手掛かりやと思うて読む。そして予想した通りにその謎や秘密があるべきところにおさまってアースシー世界は再構築される。そこには登場人物の人間的成長など介在する余地はないのですね。ゲドをはじめとする数多くの登場人物の個性は特に際立ってないのも、ル=グウィンにそちらの方面の関心がなかったということなんやろうと思う。そやから、ドキドキワクワクする要素がないのです。訪れる困難に対して彼らはひたすら耐える。ただただ耐える。そして辛抱ずよく歩を進め、なんとか突破するけれども、代償として失うものも大きかったりする。それに心を動かせられるかどうか、それによって好き嫌いの分かれる物語なんやないかなあと感じた次第。
 とにかくなんとか読み切ったぞという達成感だけはあるのですけれどね。それ以上のものがあるかと言われると、私にはちょっと辛かったというところですね。

 12月16日(日)は、「たちよみの会」例会です。多数のご参加をお待ちしています。

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勝負は本芸で [演芸]

 昼食をとっている時にテレビを見ながらチャンネルホップ。「M-1グランプリ」打ち上げのとろサーモン久保田の上沼恵美子罵声動画の件について和田アキ子さんたちがああでもないこうでもないとやっている。新聞などによると上沼さんは「興味ない」と賢くスルーしたはるらしい。そらそうです。大師匠たるもの、これくらいであたふたしてたらご本人の値打ちが下がることをようご存知なんやと思う。
 とろサーモンにしてもスーパーマラドーナにしても、誰にも文句を言われん大漫才師になったらええんです。芸人たるもの勝負すべきは本芸で。
 メディアも騒ぎ過ぎ。1週間も引っ張るネタやない。私は毎日平日はお仕事をしてるからテレビのワイドショーなど見ることはないけれど、ネットのニュースを見たりしたらいろんな番組で芸人仲間や先輩たちが発言しているようやね。テレビ出演をしている以上、触れざるをえんかったんやろうなあ。みんなうんざりしてるんとちがうやろうか。
 そんなこんなで優勝した霜降り明星がなんかかすんでしもうたような感じになってしもうている。それが何よりも気の毒。芸人も真剣、審査員も真剣。そやから「M-1」はおもしろいし、「M-1王者」という呼ばれ方もするのです。芸人生命がかかってるから、優勝でけなんだら審査員のせいにしたくもなるんやろう。でももうこんなことで大騒ぎせんならんかね。上沼さんの発言で幕引きとしようよ。
 昼食をとりながらそんなことをつらつらと考えておりました。
 昼食後は午睡しようと思うたけれど眠たくならなんだので、布団にくるまったまま読書。そのうちうとうと。日中も寒かったせいか、布団から離れられん午後でございました。

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大日本病 [読書全般]

 昨晩から布団の毛布が変わった。一昨日まではずっと秋仕様でタオルケットを毛布代わりに使うていたんやけれど、妻が薄手の綿毛布に入れ替えてくれた。効果はてきめん。夜中や明け方にはばかりに行きたくなることもなく、朝、平日ならお山の学校に行く電車の終着駅につく時間くらいまでぐっすりと眠れた。毛布一枚でこうも劇的に変わるもんですかね。びっくりした。
 今日は月例の京都の医者行き。行楽シーズンではあるけれど、行きは京都行きの快速特急「京とれいん」で座れたし、帰路の特急も途中から座ることがでけた。それでも帰宅してすぐに午睡。3時間くらい寝たら自然に目覚めた。昨晩どれだけええ睡眠が取れたかということやろうね。
 夜は録画のたまっていた「題名のない音楽会」を2本ほど見たり、アニメを見たり。今晩も今朝のように快適な目覚めをしたいものです。
 山崎雅弘「[増補版]戦前回帰 『大日本病』の再発」(朝日文庫)読了。太平洋戦争は軍国主義ではなく、国家神道による宗教国家になっていたため、夜郎自大の日本礼讃がはびこったり、国民の人命が軽んじられたりしたという観点に立って、これを「大日本病」と著者は名付ける。その観点から太平洋戦争時の国家や国民の問題点を分析し、そして第二次安倍政権成立後、「大日本病」が再発していると警鐘を鳴らす。閣僚が「教育勅語」を礼賛し、それに対して総理は否定も肯定もしないという形で容認する。個人よりも国家を重視する改憲案を与党として提示する。そしてそれらに対して大手メディアは非難できない状態にある。日本礼讃のテレビ番組や特定の国家を貶める書籍が幅をきかせる。これら現在進行形の事象を「大日本病」という観点から「戦前回帰」ではないかと訴える。
 こういった論説がちゃんと出版できている今はまだ、戦前回帰というところまではいってへんのやろうと思いつつも、じわじわと「大日本病」が進行しつつあるんやないかと、読みながら同感した。もっとも、総理が自覚的に病状を進行させているのかどうか、それは私には疑問ではあるけれど。彼は自分をほめてくれる人たちの喜ぶようにしているだけの幼稚な行動原理で動いているんやないかと常々思うているので。そして、その無自覚さゆえにこの「大日本病」の進行はより恐ろしいものになっているんやないかと考えさせられた次第。

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一人芝居「チマチョゴリ」 [演劇]

 今日は午後から桃谷高校で「府立外教」という府立学校に通う外国人生徒と外国にルーツのある生徒に対する教育の研究集会に出席。メインは「劇団タルオルム」による一人芝居「チマチョゴリ」。在日韓国朝鮮人の人たちの劇団で、「マダン劇」という舞台と客席の高さが同じ「広場」で上演されるのが特徴。一人芝居の主演は高校3年生の姜河那さん。チマチョゴリに対する娘と、そして親たちの若い頃の思いを実際にあったエピソードなどをもとに構成したもの。
 とにかく演技力に圧倒された。3人の女の子をひとりで演じ分けるんやけれど、髪をくくるゴムの位置を変えるだけで別人になる。民族学校に通う母と娘のチマチョゴリに対する思いの違い、母の友だちで地元の学校に通いまわりから差別される少女の屈折。そして電車内で行われるチマチョゴリ切断事件。きれいごとやない思いの強さがどーんとこちらの胸にぶち当たってきた。
 こういうお芝居は生やないとあかんね。大阪を中心に近畿だけでしか公演をしてへんようなので全国のみなさんになかなか見てもらう機会はないと思うけれど、劇団のサイトはこちら なので、興味をもたれた方はどうぞ。
 ただ、これだけのエネルギーをぶつけられるとさすがに疲れる。研究集会終了後、桃谷商店街を歩いていると、MBS「ちちんぷいぷい」のロケをしていた。スタッフが「写真撮影はしないでください」と書いたパネルを出していたので写真はありませんが、ピン芸人の友近さんとMBSの福島アナウンサーがお店の前でなんかレポートしてはった。立ち止まってまじまじ見るという雰囲気でもなかったんで、遠巻きに眺めていただけやけれど、こういう人気番組のロケなんてなかなかぶち当らんから、わざわざ桃谷まで行ってよかったと思うた次第。
 帰宅後、サンテレビ「熱血! タイガース党」を見ていたら、バファローズの西投手がタイガースへのFA移籍を表明したと報じている。わっ、人的補償で誰を取られるんやろう。今のタイガースは期待できる若手が多いからなあ。バファローズさんは金銭補償のみですましてくださいなんて虫のいいことは言われんね。

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加害者は貴ノ岩 [大相撲]

 朝、日刊スポーツの一面を見て驚いた。貴ノ岩が付け人の貴大将を「忘れ物をした」という理由でしばきあげたというやないですか。日馬富士にカラオケのリモコンでどつかれて手術までした被害者が、一転して加害者になった。他の力士ならともかく、これまで被害者ということで一連の騒動の中心に位置していたというのに。ただの被害者やない。その事件がきっかけで横綱日馬富士が引退、大関照ノ富士は膝の怪我を悪化させて以後は坂道を転げ落ちるように番付を下げ、警察に告発したことで協会ともめた師匠の貴乃花親方は貴ノ岩を守るように退職し、部屋の力士は千賀ノ浦部屋に移籍……。
 前の師匠である貴乃花親方はどんな気持ちでこのニュースを聞いたやろう。弟弟子の貴公俊も付け人に暴力をふるい謹慎した。貴ノ岩はこれらの一連の騒動から何も学ばなんだということやね。これでなんとか落ち着いてきた角界がまたぞろ叩かれることになるのかな。
 田中啓文「力士探偵シャーロック山」(実業之日本社文庫)読了。こういう日に相撲を題材にした小説を読了というのも偶然とはいえおもしろい。
 三役力士斜麓山は相撲よりもミステリ好き。ついに実際の事件に首を突っ込んでといてしまう。相棒は付け人の輪斗山。稽古もせずに徹夜でミステリを読む斜麓山と稽古をさせたい銅煎(どういる)親方との間に入り苦労する。
 ミステリも大相撲もだじゃれも好きな田中さんらしい小説。むりやり「力士探偵」などというハードルを課して、それをクリアするというなんというのかあんた何してまんねんというような試みであります。無理してる部分がないとは言えんけれど、一定のレベルを保っているのはたいしたものです。とはいえ、果たしてこのような設定の小説が売れるんやろうかという心配をしてしまう。田中啓文ファンならともかく、たまたま書店で本書を手に取ったというような人はどう思うのか、心配になってくる。ミステリも相撲も好きな方にはお薦め。難を言えば、ここまで相撲界のことをきちっと描いているのに、床山が一切登場しないのは不自然である。田中さんが出し忘れたのか、ややこしくなるからわざと出さなんだのか。そこが相撲ファンの私には気になってしもうたところですね。

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辛口の審査 [演芸]

 週間予報では今日あたり雨のピークみたいな感じやったけれど、晴れたり曇ったり。それなりに温くはあり、出勤した時は汗ばんでいたけれど、ジャケットを脱ぐと底冷えの仕事部屋では一気に冷えて寒気がする。つまり体温調節の難しい一日でありました。
 本日も試験。試験監督、試験採点のほか、会議もあり。もう少し教材作成などもしておきたかったけれど、集中して何かをやろうとしたら生徒が書類提出をしにやってきたり、提出書類関係の質問の電話が保護者からきたりしてたびたび中断。私の仕事のスタイルは一気集中なので、こうたびたび中断するとその度にエンジンをかけ直すのが大変なのです。
 気分転換にネットでニュースを見たりする。すると、「M-1グランプリ」のあとの打ち上げで酔ったとろサーモンの久保田が審査員の上沼恵美子さんのことを悪しざまにののしり、それがスーパーマラドーナのインスタグラムにアップされたりして炎上したりなんかしてるらしい。その映像はもう削除され、それぞれがツィッターで上沼さんに謝罪しているとか。
 うーむ、時代は変わったよなあ。昔は漫才師も師弟関係があり、こういう場合は師匠の顔に泥を塗ったというようなことになったりするから表沙汰になったりはしなかったものやけれど。今の漫才師はほとんどが養成所出身やから、そういう「しつけ」はされてへんのやろうね。デイリースポーツのサイトなどによると、彼らは上沼さんが名前を売りたいために審査員をしているなどと罵ったらしい。紅白歌合戦の司会までした人が今さら名前を売らんならんことはないよね。同じ業界の大師匠のことについてそこまで無知であるということに驚いた。おそらく彼らは「海原千里・万里」という漫才師がいてたことも知らんやろうし、エンタツ・アチャコやダイマル・ラケットという偉大な先達がいたことも知らんのやろうなあ。いや、それどころかやすきよの漫才すら映像でも見たことがないかもしれん。
 不勉強なのは彼らの勝手ではあるけれど、それを許している吉本興業にも問題があるんやなかろうか。養成所で何を教えているんか知らんけれど、せめて昔の漫才のビデオくらい見せたれよ、と思うのでありました。
 上沼さんは「M-1」の翌日のラジオで「審査員は引退する」と言うてはったらしいけれど、芸とは何かを若い漫才師たちにしっかり伝えるという役割をまだまだ続けてほしいものです。こいし師匠は亡くなるまで辛口の審査を続けてはったし、そういう役割はしんどいかもしれんけれど、必要やと思うのです。

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謎肉丼 [日常生活]

 妙に温い1日。せっかく体が冬仕様になりつつあるのに、またこうも温くなると例によってホメオスタシスなるものが困ってしまい、朝から夜までなんや知らんだるい。しかも帰路、私が地下鉄の駅から地上に出、自宅に帰る間だけ突如強雨。マンションの近くに来たあたりで雨はあがる。折畳傘を用意してたとはいえ、ざんざん降りの中を帰るのはけっこうこたえる。しかも雷は鳴る稲妻は光る。精神的にもよろしくない。
 試験監督中は睡魔と闘い、午後からの校内研修もコーヒーをがぶ飲みしたにもかかわらずやはり睡魔との闘い。他には教材作成を少しばかりと奨学金絡みの生徒対応を何件か。たいして仕事は進捗せず。
 昼は夏に発売されて一瞬でなくなったという日清の「謎肉丼」を食す。要望にこたえての再発売らしい。

 湯を注いで5分待ち、スプーンでかき混ぜると、あのカップヌードルの「謎肉」がたっぷり入ったどんぶり飯ができあがる。これがなかなかうまいのです。「謎肉」(ほんまはミートキューブというらしい)てんこもりのカップヌードルも食べたけれど、ご飯に合う味ですね。これはいける。明日の朝もまだ売っていたら買いだめしておこうか。
 日清の「カレーメシ」をはじめとするぶっかけカップライスのシリーズはどれもうまい。かつて私が子どものころに発売されたけれど不評ですぐに撤退した「カップライス」というのがあって、これはライスが湯でふくらんだあとひっくり返して蒸らすというめんどうな手順が必要で、売れなんだのも仕方ない。
 そやけど、日清のスタッフは数十年かけて「カップライス」を「ぶっかけごはん」という形で成功させたんやなあ。今は亡き安藤百福さんの無念を後継者たちがはらしたということになるか。
 なんか独身男性みたいな食生活を送っているように勘違いされては困るけれど、いつも即席食品ばかり食べているわけやないですよ。うまそうなものがあれば買うだけです。このまえは「どん兵衛 全部のせ」というカップそばにおあげとてんぷらと鶏ささみの3種が入っているという豪華版で、これもうまかった。そういう特にうまそうなものが出ている時だけ、ですからね。誤解なきよう。

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賞金の使い道 [日常生活]

 今日から定期考査。相変わらずの自転車操業。明日行われるテストの解答用紙作成やら、先週に引き続きの奨学金業務やら。テスト監督のない方など休暇をとってはったりするけれど、そんな余裕はありゃせんぞ。
 奨学金というと、昨日の「M-1グランプリ」で優勝した霜降り明星のせいやが「賞金の使い道は」と聞かれて「奨学金を返せる」と言うてはったのが印象に残った。思わず口に出た言葉なんやろうけれど、若手のホープとはいえまだまだキャリアの浅いコンビだけに、奨学金の返済はけっこう重荷になっていたんやろうなあ。
 大学に行っても漫才師という道を選んだということは、就職した同級生たちよりはずっと収入は低かったやろうから、生活費に加えて奨学金の返済というのはきっときつかったに違いない。
 日本学生支援機構の貸与奨学金は、いわば自分の将来を担保にして借金をするわけやから、芸人の道を選んだからには売れっ子にならんと返還のあてはないわけで、これはかなりきつかったんやないかと推測するのです。
 あの「奨学金を返せる」という言葉、関心のない人にはギャグに聞こえたかもしれんけれど、私のようにここ数年密接にかかわっている者としては、ずんと重く響いたねえ。
 ああ、漫才コンクール番組を見てても仕事から離れられんとはなんと因果な。せっかくの笑いも一瞬冷めてしもうたよ。相方の粗品は「両親に恩返し」というようなことを言うてはったけれど、これも前任校で教え子が吉本の養成所に行ったりしているだけに、またまたずしりときたのでありました。
 生放送やからこそ、本音が口を突いて出るんやろうね。私は大学に入学した時に、SFサークルか落語研究会かどちらに入るか迷うたんですよ。もし落研に入っていたら、落語家を目指していたかもしれん。SFサークルに入ったことで、創作をしたり書評をしたりということになったわけやけれど、落語家を目指していたらどうなっていたやろうね。

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M-1グランプリ2018 [演芸]

 今日も午前中はテレビを友とし、日中はたっぷり寝る。
 夜は「M-1グランプリ2018」を見る。今年の優勝者は霜降り明星。動きの大きな漫才で、途中でコンビの左右が入れ替わることをものともしない。「R-1ぐらんぷり」では両者ともピンで出場して決勝に残っていることからもギャグセンスのよさがわかる。今年も2位は和牛。安定感といい笑いの質といい、今年こそ優勝かと思わせたけれど、霜降り明星の勢いにはかなわなんだかな。それでも3年連続2位というのはすごいことです。何度もチャレンジしたコンビは過去に何組もいたけれど、ここまで安定したコンビはいてへんと思う。笑い飯やないけれど、一度は優勝してほしいコンビやね。3位はジャルジャル。ようまあ毎度毎度漫才の概念をひっくり返すネタを持ってくるなあと思う。言葉に関するセンスはピカイチなんやないか。5年の中断がなかったら、きっと優勝していたやろうに。残念ながら今年がエントリー最終年となった。ミキは敗者復活から4位まで行った。兄の方がやかましすぎるという指摘もあったけれど、私もそう思う。せっかくええ間を持っているんやから、力で笑わそうという漫才ではもたんよ。そういう意味ではかまいたちはキャリアに見合うたおもしろさを発揮してくれた。トム・ブラウンというコンビは初めて見たけれど、なんでサザエさんの中島君をもってくるかなあ。ドラえもんネタやサザエさんネタは確かに幅広く知られていてわかりやすいやろうけれど、手垢がつき過ぎていると思うぞ。スーパーマラドーナのサイコネタは料理が難しかったんやろうけれど、ようがんばってたと思う。順位がトム・ブラウンより下というのは、出番が早かったせいもあるけれど、気の毒ではある。ギャロップが決勝進出してきたのは、若手のころから見ているだけに嬉しかった。ただ、こういうコンテスト向きの漫才やないんやなあ。演芸場で光るタイプなんですよ。見取り図は将来有望。ゆにばーすはもっと自分たちの個性を生かしたネタを作ってほしい。
 というわけで、今年もたっぷり笑わせてもらいました。全体的には去年の方がレベルが高かったかな。でも、再開1年目から比べると、4年目で中断前の安定したレベルに戻ってきたという感じはしますね。

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