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赤い館の秘密 [読書全般]

 今日からいきなり授業開始。10連休の影響もあり、前倒しにせんならんのです。3ヶ月近く授業から離れていたので、かむわ言葉がスムーズに出てこんわ、「先生、緊張してるん?」と言われるわ。それでもなんとか第1回を予定通りすすめて、ほっとする。仕事部屋に戻ったらほんまに緊張の糸が切れたように眠くなって困る。
 午後は教材作成。なんとか明日の授業には間に合いそう。始業式からまだ3日しかたってへんのに、1週間くらいたったような感覚ですねえ。濃い日々を過ごしています。
 定時に退散。日中降り続いていた雨もほぼあがる。
 帰宅してプロ野球中継を追っかけ再生で見る。タイガースの完封負け。
 明日はいろいろとみっちりつまっていてばたばたする予定。早目に寝よう。
 A・A・ミルン/山田順子・訳「赤い館の秘密」(創元推理文庫)読了。新訳版。旧訳版ははるか昔に叔母から借りて読んだはずなんやけれど、まったく話を覚えてなんだ。「くまのプーさん」の作者が唯一残したミステリ。自分が読みたい作品を自分で書いたというところか。ミステリはかくあれかしというスタイルをきっちりとおさえて、非常にすっきりとまとめている。名探偵は自己陶酔したり出し惜しみしたりしないし、ワトスン役は名探偵に振り回されて困ったりはしない。オーストラリアからイギリスに帰ってきた兄が弟に殺され、弟は行方不明。秘密の抜け穴も見つかり、嫌疑は行方不明の弟の秘書をしているいとこに。すっきりとしていて読みやすく、それが作者の読みたかったものなんやろうと思うし、トリックにも破綻がなくきっちりと構築されているから「古典」として読み継がれているんやろうけれど、私はちょっとアクがなさ過ぎて物足りなく感じてしもうた。やはり名探偵にはもっと個性がほしいよねえ。ただ、ミステリ作家でないのにここまでのものを書いてしまう作者のセンスの良さには感服した。

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新札の人選 [時事ネタ]

 朝から少しひんやり。お山の学校についたら寒かった。ブレザーを着たまま体育館で離任式に臨席したけれど、終了後すぐに仕事部屋でダウンジャケットに着替える。明日からまたダウンのコートを着ていこうかな。
 明日からいきなり授業があるので、その準備に追われる。明後日には新たに持つことになった科目の「旅発見」という授業もある。昨年度担当してくれたはった先生から教材をいただいたので、それを生かしながら授業を組みたてていくことにする。どういうふうになっていくのか、なかなかイメージがわかず、パワーポイントでスライドショーを作成していく中でなんとか脳内に台本が浮かんできた。明日の午後にはなんとか明後日と来週の分だけでも組み立てておかねばならんね。
 その他印刷やらなんやらでばたばたしているうちに定時になったので退出。帰宅して少しだけラジオでプロ野球中継を聞く。テレビ中継がテレビ大阪で始まったくらいにうとうとし始め、軽くうたた寝。テレビ中継開始後30分くらいで追っかけ再生で中継を見る。今日はテレビ大阪。サブチャンネルを使うて中継を延長してくれるのがありがたい。
 夕刊では20年ぶりに紙幣のデザインが変わるとか。一万円は渋沢栄一、五千円は津田梅子、千円は北里柴三郎で、二千円はそのまま。この際やから二千円も一新して流通させたらどないだ。
 しかしなんです、一万円だけ経済人ですか。なんか嫌やなあ。別に渋沢さんに恨みがあるわけやないですよ。ただ、他の二人と比べるとなんか違和感があるやないですか。この際ですから、一万円も大学創設者にしたらよかったのに。諭吉先生に対抗でき、かつ政治家やない大学創設者か。ちょっと難しいけれど、同支社の新島襄なんてあたりはどうでしょう。ほんまは立命館の創設者といいたいところやけれど、中川小十郎というても誰もご存知ないでしょうね。あるいは漱石先生がすでにお札になってるんやから、鴎外先生を起用するという手もあったんでは。財務大臣はマンガファンなんやから、手塚治虫先生をお札にしていただきたかったなあというのが本音ですけれどね。

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少女ミステリー倶楽部 [読書全般]

 愛すれどTigers「西が移籍初勝利完封」を更新しました。

 今日は午前中が始業式で、午後が入学式。私は入学式が終わったあと、奨学金についてといじめ対策について、新入生と保護者に説明。あとは仕事部屋で今週半ばに始まる授業準備など。昨日の夜に京都まで行ってたりした疲れもあって、スローペースでのお仕事。そやけど明日には授業準備は完了しておかんならん。その他、新入生の保護者から奨学金の書類の書き方について聞かれたり細々と間に仕事が入る。
 帰宅後、朝ドラ「なつぞら」やら録画してあったアニメを見たりして過ごす。無性に眠いので、早目に寝ることにしよう。
 ミステリー文学資料館・編「少女ミステリー倶楽部」(光文社文庫)読了。少女が事件に関わってくる短編ミステリーを集めたアンソロジー。「少女」という言葉の響きそのものにミステリアスなものを感じさせる。江戸川乱歩のデビュー前の習作「オルレアンの少女」を筆頭に、少女売春にからんで中年男が振り回される連城三紀彦の「少女」、平凡な少女がつい万引きしてしまったことから殺人事件についての証人となっていく仁木悦子の「うす紫の午後」など大人でもなく子どもでもない少女たちを通じたミステリーが幻想小説から犯罪小説、本格ミステリなど幅広く収録されている。書き手も古くは乱歩、夢野久作から、新しいところでは芦部拓まで幅広い年代から選ばれている。私が特に印象に残ったのは角田喜久雄「笛吹けば人が死ぬ」か。完全犯罪の可能性というものを謎めいた少女が感覚的に指示し、警察に挑戦するように実行していく。こういうアンソロジーででもなければ読むことはなかったやろう作品をたっぷり堪能できた。いやほんま、遠目から見る「少女」というのはほんまに存在そのものがミステリーですわね。これが教師からみた「生徒」やと、やっぱり子どもの側面が強くなるのでいかんですわ。もっとも職業柄、いちいち少女たちにミステリアスなものを感じたりしていたらそれこそ身がもたんね。

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同窓会と選挙と [日常生活]

 今朝は少しゆっくり目に起きて昨夜録画した深夜アニメを見る。なんか最近は数年前に放送していたアニメが放送局を変えて再放送されるケースが多いので、新作かどうかわからずとりあえず録画してみたりなんてことも結構ある。
 いつものように「ジオウ」「ジュウソウジャー」を見た後で、選挙の投票に行く。どの政党の候補に入れなんだかは、まあわかるね。パソコンを立ち上げてかきものをし、昼食後に少しだけ午睡。2時ごろ起きてきて、追っかけ再生でプロ野球中継を見る。タイガースの完勝を見てから、5時ごろ外出。
 今晩は京都で高校時代のクラブの同級生たちと会食。まあ同窓会です。私の入っていたのは「商業美術部」というちょっと変わったクラブやったというのは以前この日記にも書いたかと思う。高校卒業以来ずっと会うてなんだ人もいたりして、みなそれぞれ年相応の話題になりました。ただ、孫の話というのにはちょっとついていかれなんだけれど。介護の話とか、まあほんまに年相応の話題ですよねえ。
 それでも懐かしい顔とたわいない話で盛り上がり、ほんまに行ってよかったと思う。会食後、場所を喫茶店に移して二次会。気持ちよく散会。
 阪急の快速急行で帰阪。帰宅してすぐパソコンに向かう。あらら、選挙の結果は奇策を弄した方たちが当選したのですね。なんやしらん、選挙のたびに私の入れた票が死票になる割合が増えているなあ。なんであの人たちに支持が集まるのか、私にはまるで理解でけんので、ものすごく気持ち悪い世の中になっているんやなあと思う。心地よい同窓会の後だけに、落差が激しいなあ。

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知事も市長も府会も市会も [日常生活]

 今朝は通常通りの時間に起床。昨夜録画した深夜アニメを見たりしてから、昼食前まで午睡。昼食後、パソコンを立ち上げて少しかきもの。2時からラジオでプロ野球中継を聞く。30分だけ聞いて、テレビに切り替える。スポンサーの都合もあるんやろうけれど、この30分で午睡できるかどうかが決まるんやから大きいんですわ。カンテレは中継延長してくれて、試合終了まで見られたけれど、ボロ負けやからなあ。それでも最後まで見ますけれどね。
 夕刻、読書。少しうたた寝。夕食後も読書の続き。でもまた眠くなりうたた寝。寝るならしっかり時間をとって疲れをとりたいけれど、なんか中途半端な寝方になり、かえってしんどい。
 今日は統一地方選の投票前日とあって、選挙カーが右往左往し「最後のお願い」がやかましい。マンションのサッシはかなり防音効果があるのに、それでも妻が「うるさくて目が覚めた」というくらい。一服つけにベランダに出ると、「あとひと押しのご声援を」「知事も市長も府会も市会もO阪I新の会へ」「がんばっております、もう少しです」とこの連呼がどれだけ不快になるか。クロス選かなんか知らんけれど、府会と市会の選挙に加えて知事と市長の選挙までいっぺんにやるからこんなことになる。今日ベランダから連呼を聞いた選挙カーの候補には絶対投票せえへんぞ。

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階段12往復 [日常生活]

 今日はかなり暖かくなってきて、それはそれで体がついていかん。それでもやるべきお仕事はやらねばならん。午前中は講演会資料の印刷と配布。午後は新入生の検診の誘導。この誘導の仕事がきつかった。
 新1年生たちの教室は4階。私が誘導せねばならん心電図との検査室X線の車は1階。学級は6クラス。男女はもちろん別。全クラスの生徒に順番が来たら1階に降りるように指示をする。でもまだ入学式の前やからただ指示するだけでは動かれんので、引率せねばならん。つまり誘導だけで1階から4回までを12往復せんならんのです。
 50代後半で、ふだん通勤の時以外には運動してへんおっさんに、これはかなりきつい。相当きつい。むちゃくちゃきつい。最後の方なんか階段を上がる時に肩で息をしてましたからね。
 検診が終わったらそれでお役御免かというとそうやない。検診用に机や椅子を並べ変えていたものを通常の仕様に戻さんならん。心電図の会場は本来は会議室で、会議室の机というのがかなり重量があるのです。数人で手分けしてやるにしても、それなりに力を使わんならん。
 すべてが終了して仕事部屋に戻って座ったら、しばらく動かれなんだ。ちょっと長めに休憩をとる。むろん定時に退散。帰宅してプロ野球ナイター中継を見ている間、生あくびがよう出ましたなあ。試合終了後、パソコンを立ち上げてかきものなどしてるわけですけれど、ここでもううたた寝なんかしてしまうのです。
 いつもは気疲れなどでしんどいけれど、今日は久しぶりに肉体疲労でしんどいです。タイガースが勝ったから気分はええけどね。明日はしっかり休みますぞう。

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ジャンピング・ジェニイ [読書全般]

 寒さも少しずつ和らいできた。なかなか書類を送ってこなかった退学生も督促した効果があって必要書類を送ってきたので、これですぐに育英会へ転送。気がかりが一つ解消されるたびにほっとする。
 午前中は新転任の先生にレクチャー。午後は会議につぐ会議。慌ただしく毎日が過ぎていく。来週にはもう授業があるので、そろそろ準備もしておかねばならん。焦っても仕方ないので、できることからやって、定時に退出。
 帰宅してナイター中継を見る。タイガースはジャイアンツに3連敗。あれあれ、投手力では向こうより上という下馬評やったのになあ。向こうは何であんなに簡単にホームランを打てるのか。もっとも甲子園やったら入ってへんような当たりのホームランもあったし、そう悲観することはないか。でもジャイアンツに負けると腹が立つ。むろんジャイアンツの選手に、ですよ。明日からはカープ3連戦か。なに、メッセも岩貞も西もあのスワローズ打線を抑えたんやから、カープ打線も封じ込めてくれるはず。ですよね、矢野監督。
 アントニイ・バークリー/狩野一郎・訳「ジャンピング・ジェニイ」(創元推理文庫)読了。「毒入りチョコレート事件」では謎解き自慢の人たちが次々とそれらしい「真相」の論を立てて、リレー式で次の人が論破していくという変則ぶりを見せた作者。本書では「名探偵」ロジャー・シェリンガムが仮装パーティーの最中に自殺した女性の死にまつわる謎を解く……のだけれど、推理していたったら自分が殺人の最有力容疑者になってしまうので、慌てて隠蔽工作を行うというとんでもない展開。死んだ女性が登場人物すべてから嫌われていて、誰もが容疑者になり得るというのがポイント。嫌な人物であるというところをこれでもかこれでもかと見せ、死体が発見されても誰も悼まないという徹底ぶり。それだけに「名探偵」が自分が殺したわけでもないのに大慌てで自殺かもしれない事件を自殺と確定させようと涙ぐましい努力をするのが引き立つのですね。ほんま、バークリーという人はなかなか一筋縄ではいかんミステリ作家ですねえ。本格謎解きもええけれど、こういう一風変わったものも非常に楽しいものですなあ。

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飛鳥に戻せ [日常生活]

 今日も寒い一日。まああまり温いと入学式の日に桜の花が散ってしもうていたりするからちょうどええのかもしれん。
 昨日の日記で書いた「年度」問題は、「平成31年度」でいくみたい。4月の段階での年を使うということなんやろうね。おそらく元号と西暦の併記になることが多いんやないかな。公文書に元号を使うことを義務付けるんやったら、年度がわりの4月から元号だけでも新しくするとかしてもらわんと不便で仕方ない。慶応以前は一世一元やなかったけれど、即位と同時に改元という規則やなかったんやからね。
 日本会議の人たちは新元号も即位と同時に発表しろとか主張してはるみたいで、それが「伝統」やからなんやそうやけれど、「伝統」というたってたかだか明治以降のことでしょう。復古主義かなんか知らんけれど、それやったら朝廷を置いて憲法を十七条憲法にせよとか髪型はみずらに結えとか洋服を着ずに和服を着ろとか仮名文字を万葉仮名にしろとか都を飛鳥に戻せとか天皇陵は古墳を作れとか、そこまでさかのぼれよと思う。極端やと反論されるかもしれんけれど、「伝統」というものは時代に即して残すものは残し改めるものは改めたうえで、文化として守っていくものなんやないかなあと思うのですね。
 形だけ明治時代にもどして、現代の生活スタイルに合わんことをおしつけられても不便なだけやないかと。
 急激な改革も復古主義も現実から目をそむけているという点ではいっしょやないかなあ。

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31年度か元年度か [日常生活]

 朝のうちはまだ少しばかりふらついていたけれど、お山の学校についたころにはほとんどめまいはなくなっていた。1日仕事をして落ち着き、ストレスを感じなくなったということなのかな。まあ軽症でよかった。
 新聞もスポーツ紙も「令和」一色。改元なんてそんな大騒ぎして祝うことでもあるまいに。それよりも困るのは今年の公文書は「平成31年度」で統一するのか、4月末までに発行するものは「平成」で、5月1日以降に発行するものは「令和元年度」とするのか。元号の出典や意味や他の候補や発案者なんかどうでもええから、そこらあたりをちゃんと報道してほしいですね。むろん西暦併記にして2019年度としておくのが無難でよろしいのですが。
 今年度は学校の親睦会の会計をやらねばならんことになってしもうたので、会員名簿を作ったりあれこれとやらねばならんことが多くて困る。授業準備よりも親睦会の仕事を優先させんならんというのもなんだかなあ。
 定時に退散して帰宅。一日冷えこみ、4月とは思われん気候。昨日なんかお山の学校近辺では雹が降ったりしてたんやもんなあ。帰宅後は追っかけ再生でナイター中継を見る。ジャイアンツが序盤に大量点。こうなるとタイガースに勝ち目はないので、逆に落ち着いて見られるのは不思議やね。8点差をひっくり返す打線やないもんな。3点だけ反撃。これ、今季の1試合最高得点です。メッセンジャーの時にこれくらい打ったってよ。
 内田良「学校ハラスメント」(朝日新書)読了。学校で起こる人権侵害が「教育」を名目に見えなくなってしまうという実態を、教師寄りでも生徒寄りでも保護者寄りでも教育委員会寄りでもなく公平に扱う。その姿勢が一貫しているので、なにが問題点なのかがくっきりと現れてくる。ただ、単純に悪者探しをするのではなく「教育」を盾にあってはならないことが許されてしまう現状をなんとかしたいという著者の主張に共感する。これは仕事部屋に寄付して誰でも読めるようにしておこう。

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灰色の部屋 [読書全般]

 愛すれどTigers「投手陣踏ん張り連勝発進」を更新しました。

 今日から新年度開始。ストレスがたまっていたのが噴出したかのように、一日なんかめまいがする。何度も経験しているのでそう深刻になることはないけれど、座っててもくらくらするのはさすがにきつかった。
 一日会議会議また会議。まあ年度最初の日はこういうものです。新校長は前任校での同僚。気心が知れている間柄なので、どんな人なのかという不安はないのがありがたい。
 くらくらしながら帰宅。横になって読書をしたり、妻とおしゃべりしたり。明日の朝も今日くらいくらくらしていたら午前中は年休をとって鼻ポンプのお医者さんに見てもらおうかな。経験上、1日でスカッと治ることはないんやけれどね。
 あ、新元号は「令和」ですか。「平成」の時も最初は変なのと思うたけれど、使うていくうちになれるんやろうね。生きているうちに2度も改元を経験することになるとは思わなんだなあ。
 イーデン・フィルポッツ/橋本福夫・訳「灰色の部屋」(創元SF文庫)読了。「赤毛のレドメイン家」の作者がそれより前に書いた推理小説。解説によると本作の前に通俗小説を数多く書いていて、推理小説に手をつけ出した最初の作品なのだそうだ。そのせいかミステリとしては首をかしげたくなるところが多々あったりした。老貴族の屋敷に、人を泊めてはいけない禁断の「灰色の部屋」があり、その部屋ではかつて人が不可解な死を遂げていた。貴族の女婿が迷信を笑い飛ばそうとその部屋に止まるが、原因不明の死体となって発見される。さらには名探偵が、狂信的な神父が……。警察の調べでは謎は解けず、迷宮入りとなるところに一人の人物が真相解明を申し出てきて、という展開。登場人物が信仰について論じたり、心霊について論じたり、はてには民主主義について論じたりと、物語とはほとんど関係のない会話が延々と続き、そこらあたりは読むのが苦痛やった。殺人事件も幽霊のしわざやとか神の下した運命やとか推理もへったくれもない展開となり、最後にそれらしい解決が出されるけれど、正直謎解きとしてはそんなんありかいなという感じでありまして、「赤毛のレドメイン家」みたいな面白さを期待して読んだらいけません。20世紀初めの通俗小説というのはこんなもんやったんやねえということを知りたい方にはお薦めいたしますが、ミステリとしてのおもしろさを味わいたい方は読まんでもええと思います。

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