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灰色の部屋 [読書全般]

 愛すれどTigers「投手陣踏ん張り連勝発進」を更新しました。

 今日から新年度開始。ストレスがたまっていたのが噴出したかのように、一日なんかめまいがする。何度も経験しているのでそう深刻になることはないけれど、座っててもくらくらするのはさすがにきつかった。
 一日会議会議また会議。まあ年度最初の日はこういうものです。新校長は前任校での同僚。気心が知れている間柄なので、どんな人なのかという不安はないのがありがたい。
 くらくらしながら帰宅。横になって読書をしたり、妻とおしゃべりしたり。明日の朝も今日くらいくらくらしていたら午前中は年休をとって鼻ポンプのお医者さんに見てもらおうかな。経験上、1日でスカッと治ることはないんやけれどね。
 あ、新元号は「令和」ですか。「平成」の時も最初は変なのと思うたけれど、使うていくうちになれるんやろうね。生きているうちに2度も改元を経験することになるとは思わなんだなあ。
 イーデン・フィルポッツ/橋本福夫・訳「灰色の部屋」(創元SF文庫)読了。「赤毛のレドメイン家」の作者がそれより前に書いた推理小説。解説によると本作の前に通俗小説を数多く書いていて、推理小説に手をつけ出した最初の作品なのだそうだ。そのせいかミステリとしては首をかしげたくなるところが多々あったりした。老貴族の屋敷に、人を泊めてはいけない禁断の「灰色の部屋」があり、その部屋ではかつて人が不可解な死を遂げていた。貴族の女婿が迷信を笑い飛ばそうとその部屋に止まるが、原因不明の死体となって発見される。さらには名探偵が、狂信的な神父が……。警察の調べでは謎は解けず、迷宮入りとなるところに一人の人物が真相解明を申し出てきて、という展開。登場人物が信仰について論じたり、心霊について論じたり、はてには民主主義について論じたりと、物語とはほとんど関係のない会話が延々と続き、そこらあたりは読むのが苦痛やった。殺人事件も幽霊のしわざやとか神の下した運命やとか推理もへったくれもない展開となり、最後にそれらしい解決が出されるけれど、正直謎解きとしてはそんなんありかいなという感じでありまして、「赤毛のレドメイン家」みたいな面白さを期待して読んだらいけません。20世紀初めの通俗小説というのはこんなもんやったんやねえということを知りたい方にはお薦めいたしますが、ミステリとしてのおもしろさを味わいたい方は読まんでもええと思います。

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