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フレンチ警部最大の事件 [読書全般]

 今日はサイバーセキュリティの専門家を呼んで生徒対象に情報リテラシー講座を開く。毎年恒例になっていて、人権関係ということで私が中心になって準備をする。授業の合間を縫うて段取りをせんならんもんやから一息つく間もなし。講習のあと、おにぎりで腹をふくらせて午後から授業。放課後、へたっておりました。定時に退散。
 帰宅してからラジオ、テレビでプロ野球中継を聞いたり見たり。タイガースはガルシアが3試合連続ぼこぼこに打たれて登録抹消。去年のガルシアと別人やないか。まさかそっくりさん芸人がかわりに来日したんと違うやろうな。
 F・W・クロフツ/田中西二郎・訳「フレンチ警部最大の事件」(創元推理文庫)読了。宝石商の老支配人が殺害され、金庫に入っていたダイヤと現金が奪われる事件が起こり、凡庸やけど粘り強いフレンチ警部がこつこつと証拠を固めてついに真犯人にたどり着く。読み手もフレンチ警部におつきあいしながら新しい証拠や手がかりが提示されるのを待つのみというスタイルなのですね。「クロイドン発12時30分」では最後に出てきてなんで犯人が捕まったかを説明しただけやったんで、フレンチ警部の個性というのが今ひとつわからなんだんやけれど、フレンチ警部シリーズの第1作である本書を読んだら、家で奥さんに事件の概要をしゃべってヒントをもらうとか、とんでもない探偵ですねえ。犯人の仕掛けたアリバイトリックはなかなか手のこんだもので、確かにこれくらい粘り強くないと真犯人をつかまえられんやろうけれど、逮捕するまで真犯人の正体がわかってへん探偵というのはミステリとしては相当珍しいと思うたねえ。それをよしとするか、物足りなく思うかは読み手次第かな。私は読んでいるうちはちょっといらついたけれど、読み終わった今は変わり種名探偵という意味では面白いキャラクターなのかもなあと思いなおしている。ただ、全体に平板なストーリー進行なんで、退屈に感じる読み手もいてるんやないかと思う。

 4月21日(日)は、「たちよみの会」例会です。今月は「フランソア喫茶室」営業再開でもとにもどります。お間違いなきように。多数のご参加をお待ちしています。

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