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昭和史の教訓 [読書全般]

 大相撲小言場所「令和元年夏場所展望~新大関貴景勝誕生~」 を更新しました。

 朝から昨日退避させた本やCDをもとに戻したり、例によって昨晩録画した深夜アニメを見たりしてから、昼前に外出。月例の京都の医者行きであります。
 10連休明け最初の土曜日とあって、待合室は患者でごった返し。かなり待って診療。疲れていたのでどこにも寄らずに帰阪。
 帰宅してプロ野球中継を見る。今季の土曜日はMBSが甲子園の放送権を持っていて、中継延長は17時まで。3時間で試合終了まで収まるはずもなく、追っかけ再生で見てなんとか中継終了時間にまで追いつき、9回裏はラジオで聞く。で、こういう時に限ってテレビ中継が終わってからタイガースが得点したりするのですね。試合終了後、「DAZN」でハイライトを見る。
 それから横になって読書。気がついたら寝ていた。実は往復の車中でも眠くて、乗り越し防止に読書したりしていたのです。夜は夕食後、すぐにパソコンに向かう。
 保阪正康「安倍“壊憲”政権と昭和史の教訓」(朝日文庫)読了。親本は「昭和史の教訓」のタイトルで朝日新書から出ていたもの。改題するにしてもこんなセンスのないものにする必要はあったかな。内容は、昭和10年代の日本の状況を資料を用いて検証し、なぜ日本が軍部による独裁国家になっていったかを解説し、現代はまだそこまで行っていないにしても権力の一極集中がその兆しになっているということを憂慮する。昭和史の教訓に学べ、ということである。文庫化にあたって「安倍“壊憲”政権」の章を加筆しているけれど、著者の持つ危機感がはっきりと出ていて、この部分だけそれまでとトーンが違う。歴史の検証には冷静で客観的な視点が必要であると説いているのに、現状に関する部分はかなり感情的になっているように感じ、その温度差から著者のもつ危機感は伝わってくるんやけれど、そのぶん安倍支持者につけこまれる隙が出てきてしもうている。加筆と改題が逆効果になっているんやないか、著者の危機感が空回りになってしまうんやないかと、そこだけは残念。

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予定外と予想外 [日常生活]

 今日はマンションの火災報知機の検査があるので、朝食前に、山積みにして報知機を妨害している本やCDを退避させる。半年に一度、この作業をしている。こんな面倒なことにならんように片づけた方がええのはわかっているけれど、わかっていてもなかなかでけんことというのは世の中にはたくさんあるのよ。
 というわけで、朝からひと汗かき、出勤。今日の予定では午後から大阪市内の高校に行って在日外国人教育の研究会に参加することになっていた。帰宅が早くできるぞとそれだけを楽しみに出勤したのに……。
 お山の学校で人権がらみのトラブルがあり、その対応のために昼からも残ってなあかんようになってしもうた。研究会は急遽欠席。いやまあ校内の生徒指導が最優先であるのは当然です。というわけで、予定外の仕事が入り、放課後までどたばた。それでも定時には退散。ぐったりして電車に乗り、なんとか帰宅。
 帰宅後は例によってプロ野球中継を見て過ごす。今朝のスポーツニッポン(大阪版)を開いたら、「タイガース川柳」に今季初入選したので、嬉しい。残念ながら週間賞はいただけなんだけれど、12連戦中の2週間分の投句がスポニチに(たぶん)殺到していて手ごわいライバルたちがひしめいている中での入選やからね。これは予想外です。予定外は困るけれど、予想外はありがたい。
 というわけで、入選した句はこんなのです。
連戦の 最後は残業 お疲れさん

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世界推理短編傑作集 [読書全般]

 今日は一日の大半を親睦会の会計の仕事で費やす。来週末にある歓送迎会にかかる当面必要な費用を銀行に行っておろしてくるだけ、と思うていたら、通帳の名義変更やらなんやらで職場と銀行を3往復する羽目になったり、銀行から仕事部屋に戻ると支出伺やら収入伺やら書類を何枚も作成せんならんかったり。しかも心肺蘇生法講習に参加するために仕事を中断したら、勤務時間いっぱいまでかかり、中断したままお仕事終わり。明日も続きをせんならん。これもまあ仕事のうちではあるけれど、奨学金の事務作業といい、私の仕事はなんなんやようわからんようになってきてますなあ。
 江戸川乱歩・編「世界推理短編傑作集 5」(創元推理文庫)読了。かつての「世界短編傑作集」のリニューアル版がついに完結。新たに翻訳し直されたものや、以前のシリーズに収録されてなんだものを追加したりして、私のようなミステリを系統立てて読んでなかった者や、これから本格的にミステリを読んでいこうという人に格好の入門書となっている。完結編となる本巻にはアイリッシュやカーター・ディクスンなどの作品が収録されていて、謎解きや奇妙な味のものに加えてスリルとサスペンスを追求したものが多く入っているのが特徴。第1巻のポーから本巻の最後のクックまで、西洋ミステリがどのような変遷をたどっていったかがようわかる。しかも乱歩先生が1960年ごろまでに発行された海外の各種アンソロジーを読み比べて、日本の読者向けに精選したものばかり。当時の出版事情で旧版では本命と差し替えられていたものを、乱歩先生の本来選んでいたものに差し替え直すなど、新版としての独自性を出している。というわけで、私はこのシリーズを読んで、古典ミステリをいろいろと読んでみたくなったのですね。もっとも、読みたくても絶版・品切れのものも多数あるのでそれは残念ではあるけれど。できたら前巻通しで読んでもらいたい。そうしたらミステリというジャンルの変遷をわずか5冊で実感できる。SFにもこういう感じのアンソロジーがあればいいのにね。

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日記が役に立つ [日常生活]

 仕事部屋でプリントの採点をしていると、管理職から「3月8日、早退しているけれど、年休も出張も入ってへんがどうしてか」と内線電話。2ヶ月も前のことなんてすぐに答えられるわけがない。で、いったん電話を切り、スマホでこのブログの過去ログにアクセス。
 いやあ、毎日更新していると、ちゃんと記録が残ってるんですなあ。3月8日の日記には“午後からは先週土曜の休日出勤の振り替えをとっていたので、午後1時ごろ退散”と書いてある。で、その土曜日、3月2日の日記を見たら、“今日は新入生対象の説明会のため、午前中は出勤”と書いてある。毎日やくたいもないことばかり書いて読んでくれている方たちには申し訳ないことやなあと思うているのですが、こんな時に役に立つとは思わなんだ。
 すぐに管理職にその旨しらせ、休日出勤とその振り替えの手続きは別の管理職にその前の週に渡したことを伝える。あと何も連絡がなかったので、おそらく別の管理職が出勤振り替えの手続きをすぐにしてくれたんでしょう。3月初めはなにかと忙しかったから、その時にすぐ手続きをせずにそのままになっていたんやろうね。それにしても2ヶ月前の早退の理由なんていきなりきかれても答えられるもんやないですね。毎日のブログ更新も無駄やなかったというわけ。継続は力なり。ちょっと違うか。全然違います。
 会議などもあり、定時より少し遅れて退出。バスを1本遅らせたので、電車の乗り継ぎも悪く、少しばかり遅めの帰宅。すぐに追っかけ再生でプロ野球中継を見る。なんと4時間半を超える延長戦で引き分け。12連戦の最後の最後でこんな選手総動員の試合をしますか。ベンチに残っている野手は岡崎捕手だけ。ブルペンに残っている投手は浜地投手だけ。さっきまで野球を見てたんです。ああしんど。解説の田淵さんと掛布さんもお年なんで、試合終了間際はさすがにしゃべるのしんどそうでしたねえ。レジェンドOBをこき使うもんじゃありませんよ、選手諸君。

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江夏独占 [プロ野球]

 10連休明けの出勤日。朝から連休前と同じリズムにするため、意識してルーティン通りに動く。とはいえ、新聞休刊日なんで全く平常通りというわけにはいかなんだけれど。スポーツ紙は即売版をコンビニで購入して行きの車中で読む。
 体がなまっているせいか、出勤するだけでやたら遠く感じる。まあほんまにお山の学校は遠いんやけれど、毎日通っていたら活動リズムのうちになっているからその遠さも当たり前という感じになっているんやけれど、10日も遠ざかっていたらその感覚がなくなるのですね。
 で、いきなり1時間目から授業。3時間目から6時間目までは連続4時間授業。放課後はさすがに息切れ。マイペースで仕事し、定時に退出。
 帰路、妻に電話したら諸般の事情で日帰り帰省していた。帰宅してプロ野球中継を見る。昨日書いたように江夏豊さんが解説やったんやけれど、なんとゲスト解説に田淵幸一さんが! 昨年もこの黄金バッテリー解説があってとても田淵さんが楽しそうにしてはったんやけれど、今年も江夏さんとの昔話を楽しそうに話してはった。「最近は電話しても病気の話ばかり」「彼とは同じ主治医なんですよね」なんて野球とは全く関係ない話をしているのも楽しかった。江夏さんの理詰めで説得力と選手への愛情あふれる解説を聞かれへん他の地方のタイガースファンの方には申し訳ないけれど、いろいろと事情があるのか東京のキー局で江夏さんをゲストに招く局はないのね。もったいない話です。江夏さんの解説を独占して聞けるテレビ大阪視聴区域のわれわれは幸せ者であります。
 テレビ大阪はサブチャンネルを使い10時前まで中継の延長をしてくれているけれど、今日は試合時間が長く、それでも最後まで入り切らず、9回裏とヒーローインタビューだけラジオで聞く。スワローズ主催試合は今季はDAZNではやらんのですねえ。それやったらニコニコ動画と契約するとかしてくれへんかしらん。

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レジェンド解説てんこ盛り [プロ野球]

 10連休も今日で終了。慢性的な疲れがわずか10日休んだだけでとれるはずもなく、それでもなんかだらだらと過ごしてしまう10日間になった。明日はいきなり目いっぱい授業のある日。こちらもペースを取り戻せるか不安やけれど、生徒さんたちもいきなり平日モードに戻れるかどうか。何度も書いているけれど、年度初めの10連休なんていうのはあまり益はないと思うなあ。
 午前中は録画した番組を見たりしてからまたうとうと。昼食後、これはいかんとまずパソコンに向かい少し作業。それから読み終えて積んでいた本などを書棚部屋に持っていく。というても本の整理をするわけでなく、とりあえず移動しただけではあるのですが。まあ、最低限やっておこうと思うた事はできた。
 そのあとはひたすら読書。さすがに途中で寝てしまうというようなことはなし。夜はプロ野球中継を見る。神宮球場は久しぶりにナイター。サンテレビ開局50年記念ナイターということで、解説は小山正明さん、福本豊さん、掛布雅之さんと豪華メンバー。しかもタイガースの先発投手は背番号50の青柳投手。これはもう勝たなあかん試合やぞと思うて見てたら、初回にいきなりミスから2点取られ、残念ながら負けてしまいました。明日の中継はテレビ大阪で江夏豊さん。明後日はまたサンテレビで田淵幸一さんと掛布さん。小山さんは父の世代の大選手やけれど、それ以外の方たちは私が子どものころから活躍し、生でそのプレーも見たことのある大選手ばかり。先日のサンテレビの中継では吉田義男さんと真弓明信さんが解説をしていたし、こういう方たちの解説で野球を楽しめるんやから、贅沢というか恵まれているというか。サンテレビやテレビ大阪を見られん地方の方には申し訳ないけれどね。これでまだ村山実さんがご存命であればなあ。
 最近は「レジェンド」というんやそうやけれど、ちゃんと映像が残っていたりプレーを見たものがようけいてるんやから、「伝説」というのはおかしいと思うね。「レジェンド」というなら、プロ野球草創期の澤村、景浦、中河、スタルヒンなど、ニュース映画や写真だけで断片的にしかそのプレーが残ってへん名選手たちのことをいうんやろうと思うけれどね。

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星系出雲の兵站 [SF]

 愛すれどTigers「福留、セ・リーグ5万号のサヨナラホームラン」を更新しました。

 昨晩の深夜アニメは録画本数が少なかったので、かなり前に録画した劇場版アニメ「ピアノの森」なども見られた。いつものように「仮面ライダージオウ」「竜騎士戦隊ジュウソウジャー」を見たあと、無性に眠くなり、昼前まで寝る。昼食後はパソコンを立ち上げて少しかきものをしたり、本を読んだりしてからプロ野球中継を見る。今日は久しぶりに試合時間がテレビ中継より長くなり、ラジオに切り替え。福留のサヨナラホームランの実況を聞いた後、スマホのアプリ「DAZN」で見る。その後は夕食をはさみ、読書。うーむ、いつもの日曜日と変わらんではないか。明日もまだ休みなんやなあ。お片づけをちょっとだけしないといけないなあ。
 林譲治「星系出雲の兵站 4」(ハヤカワ文庫JA)読了。シリーズ第一部が完結。内憂外患を抱えた星系壱岐と、大国である星系出雲が異星人ガイナスの出現で協力して戦線をはる。本書はいよいよガイナスとの直接対決。とにかく異星人の描写が徹底している。全く思考回路も行動原則も人類とは違う。そんな敵と戦う中で一点だけ共通点を見つけ、そこを突破口とするところなど、戦記シミュレーションで鍛えた林さんらしい展開のさせ方やと感心した。また壱岐と出雲の社会構造の違いなども、架空戦記を何作も書く中で磨き上げた歴史観を生かしている。とにかくこれアイデアの塊みたいな人なんで、本書も一行にたっぷりとアイデアがつまっていて、読みとばしなんぞできんのです。ただし、前にも書いたけれど、設定などすべて説明しようとするので、小説としてはかなり読みにくいのが唯一の難点なのですね。これはもうご本人の性格がそうなんやから仕方ないとはいえ、やはりカットできるところは思い切って描写しないとか、説明の部分は会話で進行させるとか、もう少しだけ工夫すればどなたにでもお薦めできるのですが。さて、第二部はガイアスの秘密が明かされていくという展開になるようなので、再開を楽しみにしたいですね。

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ひらがなスコアボード作戦 [プロ野球]

 こうも休みが続くと、予想したとおりだらけてしまうのはいかんなあ。と思いつつ午前中はテレビを友とし、昼食後は午睡のあと、プロ野球中継を見、それからしばらく読書。横になって読んでいると眠くなってしまうのは、つまり一日中寝ぼけた状態になっているからかな。
 今季も甲子園球場はこの時期「こどもまつり」としてスコアボードの人名表記はみんなかなで書いてある。こんな具合です。

 あ、審判もみんなひらかなです。
 毎年これを見ているけれど、全部かな表記というのはなんか緊迫感がなくてええよね。「つつごう」なんて丸い感じであの打席でのど迫力が半減する。いちばんしっくりくるのは「やまと」かな。ひらがなのイメージにぴったり。相手も脱力するのか、このイベントの時は毎年けっこう勝っている。
 おおそうや。次の甲子園でのジャイアンツ戦は「こどもまつり」とは関係なくスコアボードひらがな作戦をやってみたらどうやろう。丸は確かカープ時代に経験しているけれど、ジャイアンツの他の選手は初体験になるはず。とにかく甲子園では特にジャイアンツにようけやられているんやから、ルールに反しない限りあの手この手でやってみたらええんやないやろうか。この際なりふり構ってられますかいな。

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ブラジルから来た少年 [映画]

 午前中はテレビの前で過ごす。休みで時間もあるので、見ようと思うて録画してあったけれど見てへん映画を見ることにする。「ブラジルから来た少年」であります。アイラ・レヴィンの原作ははるか昔高校時代に「リーダース・ダイジェスト」のハードカバー本で読んだけれど、細部は覚えてなんだ。まあ抄訳であるので、ほんまは完訳本も読みたいところやけれど、絶版なんで、いつか復刊フェアかなんかやるのに期待しておこう。同じ作者の「ローズマリーの赤ちゃん」も復刊希望。こう書いといたら業界の人がどなたか読んではるので早川の人にいつか伝わるやろう。直接言えよ。
 映画はヒトラーのクローンを作ったマッドサイエンティストのグレゴリー・ペックと、ナチス残党狩りに情熱を傾ける老ユダヤ人のローレンス・オリビエの暗闘を描く。思うていたより地味な感じの映画やったけれど、ラスト近くでついに直接対決するあたりは火花が散っていて非常に面白かった。名優同士のつばぜり合いはやはり迫力がある。
 昼食後、午睡。妻は日帰り帰省。起きたらもう出かけていたんで、プロ野球中継を追っかけ再生で見る。今日も両チームの投手の出来がよく、緊迫した投手戦。最後は大山のサヨナラ打でタイガースの勝ち。せっかくエキサイトした試合やったのに、ヒーローインタビューはゴールデンウィーク企画の「子どもヒーローインタビュー」で、質問はサヨナラ打とはまるで関係ない用意したものばかり。普通のヒーローインタビューやったら興奮そのままの言葉がどんどん出てきたファンと選手が一体化したものになるのに、「一番仲の良い選手は誰ですか」とか「試合前にはどんな準備をしますか」なんて質問に、大山君もしごく冷静に答えていた。うーむ、ファンサービスとしてアイデアを出してきたのはええんやけれど、企画としてはヒーローインタビューと切り離してやってほしかったなあ。

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安倍三代 [読書全般]

 今日は一日家でゆっくり過ごす。外は好天。ベランダに出ると、初夏の風が心地よい。昨日の梅雨みたいな天気とえらい違い。
 午前中は昨晩の深夜アニメを見たり、録画してまだ見てなんだドラマ「雲霧仁左衛門」をまとめて2話見たり。午後はプロ野球中継を最初はラジオで、途中からテレビに切り替えて観戦。息詰まるような投手戦の末、9回にドリスがホームランを打たれて連勝ストップ。まあ明日からは相性の良いベイスターズ戦やから、また切り替えて調子をあげてくれることでしょう。
 夕刻からは読書をしたり、妻と録画した番組を見たりして過ごす。平穏無事な一日。
 青木理「安倍三代」(朝日文庫)読了。安倍晋三総理は自分の祖父というと母方の岸信介について語りたがるけれど、著者は父方の祖父、安倍寛という「忘れられた祖父」について調査を始める。本書によると安倍寛という人は反権力、反骨の人で、翼賛選挙で非推薦立候補をして当選したという。戦中から反戦を訴え、農民の貧困について訴えた人物やったとか。やはり翼賛会非推薦で立候補した経験のある三木武夫、二階堂進といったのちの大物政治家たちからも高い評価を受けていたけれど、戦後すぐに病没。二世議員である安倍晋太郎は、実は地盤や看板をそのまま受け継いだのではなく下関の在日朝鮮人の協力も得ながら票田を開拓していった、やはり反戦の人やったという。で、三世議員の晋三総理はというと、著者の取材では「凡庸なよい子」でしかなく、政治家になるまでは特段これという信念のない人物やったとかなり手厳しい。
 なんで晋三総理が父方の寛やなく母方の岸の孫であり、その後継者を自負しているかを著者は様々な人たちへの取材から明らかにしていく。晋三総理シンパの人が読んだら激怒しそうな本やけれど、なんで総理はあんな空疎な言葉しか持たんのかと疑問に思うてる人には得心がいく解答が示されている。端的にいうと、おじいちゃんっ子やった晋三少年は、何の葛藤もなくそのまま大人になり、「岸の孫」であるという期待にこたえようとしているだけ、ということなんですね。ここまでボロカスに書くかという気はしないではないけれど、まあボロカスに書かれても仕方ないことをしているし、それについて安倍寛を知る人や晋太郎を知る人たちからの証言をたっぷりと載せているので説得力もある。安倍晋三総理を語る際、知っておいた方がいいことが書かれたものには違いないですね。

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