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巨神降臨 [SF]

 今日はほとんど一日中パソコンの前に向かい、ここ2週間ほど取りかかっている生徒指導の記録をまとめる作業に没頭。いくら書きものが好きなわたしでも、報告書をかねた指導記録を時系列に沿ってまとめていくのはきつかった。放課後はその記録に基づく会議。少しばかり残業して退出。
 帰宅後、追っかけ再生でプロ野球中継を見る。BS朝日は試合終了まで完全中継してくれるから安心。というても、まさか4時間半、延長12回裏、高山の代打満塁サヨナラホームランでけりがつくなんて試合、見てるだけで大変でしたぞ。でもまあ内容もつまっていて見ごたえのある試合で非常によかった。書きものの疲れが少しは吹っ飛んだかな。
 シルヴァン・ヌーヴェル/佐田千織・訳「巨神降臨 上・下」(創元SF文庫)読了。「巨神計画」「巨神覚醒」に続く三部作完結編。巨大ロボットの対決を描いていたこれまでからうってかわってロボットの母星に運ばれた主人公たちが異文化と衝突したり、地球に帰還した彼らが、巨大ロボットを使い世界を支配しようとする米国や異星人の遺伝子を多く受け継いでいる者たちに対する差別に対抗する物語になる。いやまさかこういう展開になるとはね。そしてそこにまた主人公たちの家族関係の問題なんかもからませて、現代社会に対する警鐘という趣の作品となっている。文明批評という点ではまさしくSFの本道を行っているという感じやし、巨大ロボットものでそれをやるというのは、日本のアニメの影響を隠さず反映させたものとして、非常に興味深く読めた。ここのところ古典ミステリを集中して読んできたけれど、こうやって最新海外SFを読むと、いろいろと頭の使い方が違うので刺激になるなあ。とにかく理屈抜きに面白い。お薦めであります。

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