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完訳三国志演義2 [読書全般]

 今日は午前中で成績処理を終了させる。午後は事務処理をいくつかしたあと、会議。定時に退勤。お山の学校のあたりは本降りで、置き傘をさして帰る。バスから電車に乗り換える時、もうすでに雨はあがってました。自宅最寄り駅に近づくにつれ、電車の乗客の傘の所持率がどんどん低くなってくる。通勤距離が長いと、こういうことはまあようあることですけどね。最寄駅で降りた時には、傘を持っていたのは私だけ。別に恥ずかしくはないし、自宅まで歩いている途中でまた小降りになってきたんで傘も無駄やというわけやないんやけれどね。
 帰宅後、妻と録画のたまっている番組を見たりして過ごす。ひと仕事終えて安心したのか、なんか眠い。今日は早目に寝よう。
 羅貫中/立間祥介・訳「三国志演義 2」(角川ソフィア文庫)読了。官渡の戦いから、蜀の使者、長松の訪問まで。この巻でついに諸葛孔明登場。三顧の礼から赤壁の戦い、周瑜の死と、三国志一番の見せ場がこの巻にぎっちりつまっている。そやから読むペースもぐんぐん上がるし、帰宅してからもすぐに手にとりページを開くことになる。とにかくテンポがよろしい。諸葛亮と周瑜の丁々発止のやり取りは、まるで講釈師の語りのよう。で、読んでいて気がついたんやけれど、これは近代の小説とは違う物語なんで、登場人物の性格づけにあまり一貫性がないのですね。その場面に応じて細かい矛盾が生じたりもする。特に曹操というのは行動に一貫性がない。臣下に苦言を呈されるとすぐに怒って首をはねさせ、殺してからしまったと気がついてはらはらと涙を流し……というのを何度も繰り返すのですね。学習能力がないんかと思うくらい。おそらく正史ではこんなんと違うんやろうと思うけれど、この物語では悪役なんで、これでよいのでしょう。劉備も義に厚い人の割には薄情なことをけっこうしているしね。近代の作家はそういうところを修正してそれぞれれの登場人物を一貫した人格として描いているということか。それはそれでええけれど、とにかく読み手を楽しませるためには多少の矛盾など平気でやり過ごしているあたりが楽しくもあるのです。当時の武将たちの忠義や倫理というもののええ加減さも、そういう時代やったのやろうななんて思いながら読んでおります。

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