SSブログ

優等生は探偵に向かない [読書全般]

 夜中に台風が北上。妻は風の音が強く、眠れなんだという。実はサッシが少しだけ隙間程度に空いていて、そこに風が吹きこんできた音が原因やったとあとでわかった。
 私は早めに目覚め、台風情報を見ながら録画した番組を見たり、パソコンに向かうたりする。昼頃には風雨がかなりきつくなり、なるべくベランダで風のあまり吹きこまない場所を探して一服つけたりする。
 昼食後、午睡。夕刻起きてベランダに出ると、風雨はかなりましになってはきていたけれど、まだまだ治まらず。
 広島はあまり台風の影響は受けてなんだようで、タイガースナインは前倒しで移動して台風に足止めを食うこともなく到着していた。よって予定通り試合はあった。そやけど地上波もBSもテレビ放送はなし。タイガースとカープがここで首位攻防戦をしていると予想してなんだ関西各局の関係者が悔しがっているんやないかと思う。カープの主催試合はDAZNの配信もなし。久しぶりにラジオで生中継、スポーツニュースで映像の確認という手を取る。試合はタイガースがリードしていたけれど逆転され、最終回に1点差まで追い上げながらも連勝ストップ。若い選手が多いだけに、プレッシャーを感じやすいのかな。
 ホリー・ジャクソン/服部京子・訳「優等生は探偵に向かない」(創元推理文庫)読了。「自由研究には向かない殺人」の続編。前作で事件を解決したピップはポッドキャストでその全容を配信する。ただ、もう二度と事件に首をつっこまないつもりだったのに、友人の兄が失踪した事件の解決に協力することになってしまう。ネットをフル稼働し、失踪したジェイミーの足取りをつかむ間に、謎の女性とコンタクトを取る共通点を持った男性たちがいることがわかってくる。失踪したジェイミーの行方と、その裏に隠された根深い事件の関係が明らかになり……という話。単に新しい事件を同一の主人公が追うというだけでなく、前作で告発された人物の公判結果が事件に関係していたり、SNSの書き込みに惑わされたり、炎上したりとまさに現代でなければ起きない展開が読み手を引きつける。
 特に忘れてはならないのは、探偵役は多感な年ごろの少女であること。作者は若い女性なんやけれど、その瑞々しい感性が主人公にそのまま反映されている。そして犯罪というものに関わることが、その感性をいとも簡単にずたずたにしてしまうか、ということも。このシリーズが単なる謎解きでなく、YA小説であるということを、思い起こさせる描写が随所にあらわれ、それが年配のおっさんである私の心をも揺さぶってくる。次巻は三部作の完結編。ずたずたになった少女の心はいったいどうなっていくのか。続けて読まずにはいられんのであります。

 8月20日は「たちよみの会」例会の予定です。新型コロナウィルス感染症については5類に分類されましたが、実はもう第9波はきているというので、今月も13:00~15:00の短縮バージョンで行います。ご参加お待ちしています。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ: