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三人目の幽霊 [読書全般]

 愛すれどTigers「カープと接戦も3連勝で日本シリーズ進出」を更新しました。

 今日も午前中はテレビの前に釘付けとなり、昼食後は疲れて午睡。夕刻起きてスマホをいじったりしてから夕食。食事中、テレビをつけてパ・リーグのクライマックス・シリーズを見る。試合が終了したあとのセレモニーになっていて、バファローズがマリーンズを下して日本シリーズ出場を決定していた。タイガースの選手と違い、こちらは3年連続のシリーズ進出とあって、すぐに優勝記念のシャツや帽子に着替えたりと余裕がありますねえ。3連覇のバファローズに対し、選手のほとんどが日本シリーズ初出場というタイガースが挑戦者という感じの日本シリーズになるな。タイガースにはとにかくいつものようにしぶとく粘っこく1点をもぎ取る野球を見せてほしいものです。
 食後は読書など。
 大倉崇裕「三人目の幽霊」(創元推理文庫)読了。「福家警部補」シリーズが面白かったので、同文庫の別シリーズを読んでみたくなった。「季刊落語」という雑誌の編集長の牧が探偵役、話をまわしていくのは落語初心者の間宮緑。落語のネタと事件を重ね合わせていくというと、田中啓文さんの「笑酔亭梅寿」シリーズを思い起こす。上方落語の「梅寿」に対し、こちらは東京落語。落語の料理の仕方がどう違うかと期待して読んだ。
 戦後、数人の落語家から再出発した上方落語では一門の違いはあれども一門ごとの反目やとか定席の小屋も協会の運営となったり、彦八まつりのような催しをしたり、協力的な部分が多いんやけれど、東京落語ではそうではないらしいので、表題作では反目する一門同士の高座の妨害やとか、「患う時計」の大名跡襲名にからむトラブルなどは、私には今ひとつピンとこなかった。犯行動機が理解できないので、どうもストーリーに入り込めない恨みがある。もちろんそれは私が上方落語の世界になじんでいるからそう思うんであって、東京落語のファンの方が読むとまた違う感想になってくるんやろう。「不機嫌なソムリエ」は落語「厩火事」とからめており、「三鶯荘奇談」は落語「野ざらし」(上方落語では「骨つり」)とからめているけれど、あまりいささかこじつけたような強引さを感じたし、「崩壊する喫茶店」に至っては落語とはまったく無関係。期待していたほどではなかったというのが正直な感想。単独のミステリとしてはトリックや解決の手がかりなど面白さはあるんやけれど、ちょっと消化不良という感じ。もっともこれは作者のデビュー時の連作やから、次巻の長編などではもっと面白くなっていると期待して読むことにしよう。

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