北の富士勝昭の死 [追悼]
今日はいつもより少しばかり早めに起き、消防点検ができるように積ん読などを移動させてひと汗かく。それから朝食をとり、いつもの時間に出勤。体がぬくもっていたんで、少し歩くともう汗ばむ。寒いくらいの気温やったんやけどね。
今日は1日同内容で4公演。間に会議があったりして空き時間はへろへろでなかなか仕事がはかどらず。それでも来週の授業プランはなんとかたてられた。定時に退出。
帰宅後はしばらく寝床でどぶさりながら社説のダウンロードなどをし、夕食時に録画した相撲中継を見る。琴櫻、豊昇龍、隆の勝がそれぞれ勝ち、1敗で3力士が争う展開は変わらず。阿炎らが敗れ、2敗力士がいなくなる。大の里は4敗目を喫する。明らかにスタミナ切れという感じ。場所前の予想通りやね。新大関で優勝というのはほんまに難しいのですよ。
相撲を見た後、寝床で本を読もうと思うたけれど、疲労には勝てず寝てしもうた。目覚めたところでスマホにLINEニュースの通知が来ていて、元横綱で相撲解説者の北の富士勝昭さんの訃報とわかる。享年82。四半世紀にわたってNHKの解説で楽しませてくれたけれど、ここのところずっと入院したりしてて休場続き。しかも琴風さんが正式に解説者としてNHKと契約したので、これはもう北の富士さんの復帰が難しくなったということなんやろうなあと覚悟はしていたけれど、現実のものとなると、やはり辛いね。もう一度、あの辛辣で、でも相撲愛にあふれた切れ味の良い解説を聞きたかったなあ。
私が相撲を見始めた時はもう晩年で、現役時代の記憶はほとんどない。それよりも親方として千代の富士と北勝海の両横綱をはじめとする弟子を育て、九重部屋全盛時代を築いたというあたりの印象が強い。親方時代に解説席に座ったときから、その回転の速い頭脳から発せられるユーモアのある表現や、ズバリと本質を突くような言葉で楽しませてくれた。千代の富士が引退したら、自ら身を引いて九重部屋を継承させたり、理事選挙で落選したら協会からも身を引いてNHKの専属解説者になったりと、その行動力の潔さにまたしびれた。
もし、ライバルの横綱玉の海が現役死しなければ、本格的な「北玉時代」を作っていたやろうと惜しまれている。そうすれば台頭してきた輪島や北の湖に対しても分厚い壁として君臨していたやろうし。相撲中継で畏友玉の海の話をする時だけはやはり辛さを隠せなんだのも印象に残る。村松友視さんの「北の富士伝」をよむと、その人柄にどれだけ多くの人が惚れこんでいたかわかるはず。最初に入院して休場した時、相撲中継内で電話で「もう駄目だよ」みたいなことを言うと、吉田賢アナウンサーから「あなたのファンは多いんだから軽々にそんなことを口にしないでください」とたしなめられて平謝りしてたこともあったなあ。その時はすぐに復帰できたけれど。八百長で角界が揺れていた時もコロナ過の時も北の富士さんの相撲愛はぶれることはなかった。暴露本などで現役時代の暗い噂が書かれたりしていたりもしたけれど、相撲への情熱に嘘はなかったというのは言葉のすべてにあふれていた。
晩年の白鵬の相撲に対してもはっきりと物言いをつけられる存在やった。こういう「男の色気」を体現したような人はもう現れんのやないかと思う。北の富士さんと舞の海さんのコンビは、玉の海さんと神風さんのコンビと並ぶ名解説やった。相撲の楽しさをただのファンである私らにどれだけ伝えてくれたか。感謝してもしきれん。
謹んで哀悼の意を表します。
今日は1日同内容で4公演。間に会議があったりして空き時間はへろへろでなかなか仕事がはかどらず。それでも来週の授業プランはなんとかたてられた。定時に退出。
帰宅後はしばらく寝床でどぶさりながら社説のダウンロードなどをし、夕食時に録画した相撲中継を見る。琴櫻、豊昇龍、隆の勝がそれぞれ勝ち、1敗で3力士が争う展開は変わらず。阿炎らが敗れ、2敗力士がいなくなる。大の里は4敗目を喫する。明らかにスタミナ切れという感じ。場所前の予想通りやね。新大関で優勝というのはほんまに難しいのですよ。
相撲を見た後、寝床で本を読もうと思うたけれど、疲労には勝てず寝てしもうた。目覚めたところでスマホにLINEニュースの通知が来ていて、元横綱で相撲解説者の北の富士勝昭さんの訃報とわかる。享年82。四半世紀にわたってNHKの解説で楽しませてくれたけれど、ここのところずっと入院したりしてて休場続き。しかも琴風さんが正式に解説者としてNHKと契約したので、これはもう北の富士さんの復帰が難しくなったということなんやろうなあと覚悟はしていたけれど、現実のものとなると、やはり辛いね。もう一度、あの辛辣で、でも相撲愛にあふれた切れ味の良い解説を聞きたかったなあ。
私が相撲を見始めた時はもう晩年で、現役時代の記憶はほとんどない。それよりも親方として千代の富士と北勝海の両横綱をはじめとする弟子を育て、九重部屋全盛時代を築いたというあたりの印象が強い。親方時代に解説席に座ったときから、その回転の速い頭脳から発せられるユーモアのある表現や、ズバリと本質を突くような言葉で楽しませてくれた。千代の富士が引退したら、自ら身を引いて九重部屋を継承させたり、理事選挙で落選したら協会からも身を引いてNHKの専属解説者になったりと、その行動力の潔さにまたしびれた。
もし、ライバルの横綱玉の海が現役死しなければ、本格的な「北玉時代」を作っていたやろうと惜しまれている。そうすれば台頭してきた輪島や北の湖に対しても分厚い壁として君臨していたやろうし。相撲中継で畏友玉の海の話をする時だけはやはり辛さを隠せなんだのも印象に残る。村松友視さんの「北の富士伝」をよむと、その人柄にどれだけ多くの人が惚れこんでいたかわかるはず。最初に入院して休場した時、相撲中継内で電話で「もう駄目だよ」みたいなことを言うと、吉田賢アナウンサーから「あなたのファンは多いんだから軽々にそんなことを口にしないでください」とたしなめられて平謝りしてたこともあったなあ。その時はすぐに復帰できたけれど。八百長で角界が揺れていた時もコロナ過の時も北の富士さんの相撲愛はぶれることはなかった。暴露本などで現役時代の暗い噂が書かれたりしていたりもしたけれど、相撲への情熱に嘘はなかったというのは言葉のすべてにあふれていた。
晩年の白鵬の相撲に対してもはっきりと物言いをつけられる存在やった。こういう「男の色気」を体現したような人はもう現れんのやないかと思う。北の富士さんと舞の海さんのコンビは、玉の海さんと神風さんのコンビと並ぶ名解説やった。相撲の楽しさをただのファンである私らにどれだけ伝えてくれたか。感謝してもしきれん。
謹んで哀悼の意を表します。