天下を買った女 [読書全般]
今日も定休日。昨日までに録画した今週の深夜アニメはほぼ見る。来週から見るのをやめるものがまた1本。もう少し減らしたいところ。あとは少し読書。
昼食後は午睡。その間に妻は日帰り帰省。夕刻起きて、社説のダウンロードやら読書やら。妻が帰宅した後もしばらく読書。夕食後も読書の続き。読めるときに読めるだけ読みたい。明日からは寒さが厳しくなるという予報。明日もアニメと読書で過ごすことになるのかな。
伊東潤「天下を買った女 室町擾乱」(角川文庫)読了。日野富子。室町幕府八代将軍足利義政の妻にして、悪妻、あるいは守銭奴という評判の高い女性。本書は彼女を主人公に、応仁・文明の乱の経緯と、彼女が果たした役割を描いたもの。富子が女性としてできることは、世継ぎを生むことと、銭を大名たちに貸し、それを取り立てることにより大名たちの力をそいで乱を終結させること。東軍の細川勝元や西軍の山名宗全を前に一歩も引かず、政務に関心のない夫義政に代わり幕政を動かす、強い女としての側面と、帝の前で初めて恋心を抱く裏の面などを描く。応仁・文明の乱というのは非常にややこしい戦で、その全体像を作者は非常に細かく綴っている。ただ、小説としてみた時、そこまで細かく説明が必要だったかどうかは読み手によって意見が分かれるところやと思う。私は、あくまで富子の視点からのみ描き、富子が知り得ないところは簡略化すべきやなかったかと感じた。というのも、戦の進行を説明することに追われ、富子の人物像が今一つはっきりと読み手に伝わってこず、乱世を生き抜いた一人の女性の心情に奥深く踏みこめていないという感じがするからで、読了後、富子という女性の生き方に対してあまり感慨深い心境にならなんだからね。他の作家と比較してはいかんのやろうけれど、木下昌輝が描いた応仁の乱は、まさに地獄図ともいうべき戦の描写が際立っていたし、朝井まかての描く女性たちは女性であるということをとことん突き詰めて、そのすさまじい生き方を読み手に叩きつけてくる。そういった凄みが本書からは感じ取れなかった。せっかくすさまじい世を生き抜いた女傑を主人公にしたのに、そこらあたりもったいないなあと感じた次第。作者は応仁・文明の乱とはどういう時代やったかを細かく描写しようと頑張ったと思うんやけれど、もう少し焦点を絞っていたらもっと面白いものになっていたのにと感じた次第。
昼食後は午睡。その間に妻は日帰り帰省。夕刻起きて、社説のダウンロードやら読書やら。妻が帰宅した後もしばらく読書。夕食後も読書の続き。読めるときに読めるだけ読みたい。明日からは寒さが厳しくなるという予報。明日もアニメと読書で過ごすことになるのかな。
伊東潤「天下を買った女 室町擾乱」(角川文庫)読了。日野富子。室町幕府八代将軍足利義政の妻にして、悪妻、あるいは守銭奴という評判の高い女性。本書は彼女を主人公に、応仁・文明の乱の経緯と、彼女が果たした役割を描いたもの。富子が女性としてできることは、世継ぎを生むことと、銭を大名たちに貸し、それを取り立てることにより大名たちの力をそいで乱を終結させること。東軍の細川勝元や西軍の山名宗全を前に一歩も引かず、政務に関心のない夫義政に代わり幕政を動かす、強い女としての側面と、帝の前で初めて恋心を抱く裏の面などを描く。応仁・文明の乱というのは非常にややこしい戦で、その全体像を作者は非常に細かく綴っている。ただ、小説としてみた時、そこまで細かく説明が必要だったかどうかは読み手によって意見が分かれるところやと思う。私は、あくまで富子の視点からのみ描き、富子が知り得ないところは簡略化すべきやなかったかと感じた。というのも、戦の進行を説明することに追われ、富子の人物像が今一つはっきりと読み手に伝わってこず、乱世を生き抜いた一人の女性の心情に奥深く踏みこめていないという感じがするからで、読了後、富子という女性の生き方に対してあまり感慨深い心境にならなんだからね。他の作家と比較してはいかんのやろうけれど、木下昌輝が描いた応仁の乱は、まさに地獄図ともいうべき戦の描写が際立っていたし、朝井まかての描く女性たちは女性であるということをとことん突き詰めて、そのすさまじい生き方を読み手に叩きつけてくる。そういった凄みが本書からは感じ取れなかった。せっかくすさまじい世を生き抜いた女傑を主人公にしたのに、そこらあたりもったいないなあと感じた次第。作者は応仁・文明の乱とはどういう時代やったかを細かく描写しようと頑張ったと思うんやけれど、もう少し焦点を絞っていたらもっと面白いものになっていたのにと感じた次第。
香君1・2 西から来た少女 [読書全般]
今日は定休日。朝はゆっくり目に目覚め、朝食後は昨日の深夜までに録画したアニメをひたすら見る。さすがに未視聴のものすべては見切れず。ただ、来週から見るのをやめるものもあったりする。1本でも見切りをつけておかんとな。
昼食後、午睡。夕刻起きて社説のダウンロードやら読書やら。
夕食後も読書。外は今日も寒く、出る気にならん。
上橋菜穂子「香君1・2 西から来た少女」(文春文庫)読了。親本は上下巻で、文庫化にあたってそれぞれを二分冊している。そのまま文庫化してもええようなもんやけれど、分厚くなると売れんとか、そういう事情があるのかな。というわけで分冊されたものを一気に2冊読む。
主人公は、植物や昆虫の感じていることを香りで聞く事ができる少女アイシャ。彼女の祖父は旧藩主ながら失政をしたということで失踪。彼女と弟は処刑寸前のところを視察官マシュウにより助けられ、帝国の象徴である香君オリエのもとで下働きをする。アイシャの能力を知ったオリエは、自分には備わっていないその能力を生かそうとする。帝国は主食であるオアレ稲の生産法を一手に握ることで各藩を配下におさめていたが、オアレ稲の害虫の発生で小さな藩から餓死者が続出する事態に陥る。オリエとマシュウはアイシャの能力を使い、その危機を乗り切ろうとするが……という話。帝国が食糧を使い権力を集中させているという設定が秀逸。それが害虫によって揺らぎ始めるわけで、強大な力を持つ帝国の権力にほころびが見え始めた時に、異能者である主人公が少しずつ力を発揮し始めるという展開も面白い。なにより、帝国の権力の象徴である香君オリエは、本来なら持っていなければならない異能を持ち合わせず、それは帝国の版図にある人々には知らされていないという設定が、アイシャの存在を際立たせている。この上巻ではアイシャたちが反乱分子を前に窮地に追いやられるところで話が終わっている。この危機をどう打開していくのか、文庫にして残り2冊となる完結編が楽しみである。ファンタジー世界と現実的な政治をうまくブレンドした設定は、「守り人」シリーズなどに続き、健在。異能の使い方のうまさもさすがと思わせられるし、その描写もさすがというほかなし。ただ、「守り人」や「エリン」などよりも物語の展開に起伏がないなあと感じる部分も多々あり、そこらあたり、下巻でどう変わっていくのかに期待したい。
昼食後、午睡。夕刻起きて社説のダウンロードやら読書やら。
夕食後も読書。外は今日も寒く、出る気にならん。
上橋菜穂子「香君1・2 西から来た少女」(文春文庫)読了。親本は上下巻で、文庫化にあたってそれぞれを二分冊している。そのまま文庫化してもええようなもんやけれど、分厚くなると売れんとか、そういう事情があるのかな。というわけで分冊されたものを一気に2冊読む。
主人公は、植物や昆虫の感じていることを香りで聞く事ができる少女アイシャ。彼女の祖父は旧藩主ながら失政をしたということで失踪。彼女と弟は処刑寸前のところを視察官マシュウにより助けられ、帝国の象徴である香君オリエのもとで下働きをする。アイシャの能力を知ったオリエは、自分には備わっていないその能力を生かそうとする。帝国は主食であるオアレ稲の生産法を一手に握ることで各藩を配下におさめていたが、オアレ稲の害虫の発生で小さな藩から餓死者が続出する事態に陥る。オリエとマシュウはアイシャの能力を使い、その危機を乗り切ろうとするが……という話。帝国が食糧を使い権力を集中させているという設定が秀逸。それが害虫によって揺らぎ始めるわけで、強大な力を持つ帝国の権力にほころびが見え始めた時に、異能者である主人公が少しずつ力を発揮し始めるという展開も面白い。なにより、帝国の権力の象徴である香君オリエは、本来なら持っていなければならない異能を持ち合わせず、それは帝国の版図にある人々には知らされていないという設定が、アイシャの存在を際立たせている。この上巻ではアイシャたちが反乱分子を前に窮地に追いやられるところで話が終わっている。この危機をどう打開していくのか、文庫にして残り2冊となる完結編が楽しみである。ファンタジー世界と現実的な政治をうまくブレンドした設定は、「守り人」シリーズなどに続き、健在。異能の使い方のうまさもさすがと思わせられるし、その描写もさすがというほかなし。ただ、「守り人」や「エリン」などよりも物語の展開に起伏がないなあと感じる部分も多々あり、そこらあたり、下巻でどう変わっていくのかに期待したい。
文民統制の例 [教育]
今日も出勤日。昨日に続き冷える。今日の授業は4コマ。「平和主義と安全保障」なんてところを教えている。自衛隊の原則として「専守防衛」とか「文民統制(シビリアンコントロール)」があるよ、というようなところなんやけれど、この「文民統制」の概念はなかなか理解しにくい部分。口では「戦前の軍部の暴走は政府が軍に対して命令できない形やったこと」なんて言うてみるんやけれど、なかなかぴんと来ない感じ。
実はいい例として、映画「シン・ゴジラ」を見せるという手がある。ゴジラに自衛隊が攻撃をかけるのに際して、大杉漣さん演じる総理大臣がその決断を迫られる場面がある。総理のGOサインが無かったらどんな装備を用意していても使用でけん、という場面。國村隼さん演じる統合幕僚長はいつでも撃てまっせと言うている。総理は苦衷の表情を浮かべて許可をする。そしてゴジラに対する自衛隊の総攻撃が始まる。
これが「文民統制」なんですよ、と映画を見せたいところなんやけれど、今は1月末。授業計画ではここで映画のその場面を見せるだけの時間的余裕がない。Youtubeで「シン・ゴジラ」の予告編を探したけれど、その場面の映像はあっても音声はただただ音楽が流れているだけ。
これでは何のこっちゃわからん。
お、セリフ入りのもあるぞ。
これでもわかりにくいけれど、補足説明をしながら見せてみた。
わかってくれたかなあ。
定時に退出し、梅田で書店に寄ったりして帰宅。すぐに寝床にどぶさり、しばらく読書。夕食後はスマホをいじったり本を読んだりしてたら寝落ち。次に出勤するときはもう2月か。うーむ。
実はいい例として、映画「シン・ゴジラ」を見せるという手がある。ゴジラに自衛隊が攻撃をかけるのに際して、大杉漣さん演じる総理大臣がその決断を迫られる場面がある。総理のGOサインが無かったらどんな装備を用意していても使用でけん、という場面。國村隼さん演じる統合幕僚長はいつでも撃てまっせと言うている。総理は苦衷の表情を浮かべて許可をする。そしてゴジラに対する自衛隊の総攻撃が始まる。
これが「文民統制」なんですよ、と映画を見せたいところなんやけれど、今は1月末。授業計画ではここで映画のその場面を見せるだけの時間的余裕がない。Youtubeで「シン・ゴジラ」の予告編を探したけれど、その場面の映像はあっても音声はただただ音楽が流れているだけ。
これでは何のこっちゃわからん。
お、セリフ入りのもあるぞ。
これでもわかりにくいけれど、補足説明をしながら見せてみた。
わかってくれたかなあ。
定時に退出し、梅田で書店に寄ったりして帰宅。すぐに寝床にどぶさり、しばらく読書。夕食後はスマホをいじったり本を読んだりしてたら寝落ち。次に出勤するときはもう2月か。うーむ。
午前三時のルースター [読書全般]
今日も出勤日。朝から冷えこみがきつい。当然手洗いに行きたくなる回数も増えるというもの。ところが昨日からトイレは詰まっていて流れが非常に悪い。起き抜けの手洗いは仕方ないとして、いつもなら出勤前にも手洗いに行くところを少し辛抱して、地下鉄の駅の手洗いですます。こういうのがずっと続くのは嫌やなあと思うていた。
今日は3コマ連続授業というきつい日。と、授業と授業の間の休み時間の時に、妻からLINEでメッセージがきているのに気づく。妻が業者に電話したら、何十回かしつこくラバーカップ(スッポン)で圧をかけ続けたらええと言われ、60回くらいしたところでついに詰まりが取れて水がスムーズに流れるようになったという。いやあ、よかった。それでほっとしたというのもあったか、3コマ目の授業が終わり、昼食をとり、外で一服つけたら無性に眠くなり、少し仮眠。これですっきりし、午後は教材研究に没頭できた。定時に退出し、まっすぐ帰宅。
帰宅後は読書。夕食後は社説のダウンロードなどをしたり読書をしたり。また眠くなり、気がつけば寝ていた。いかんいかん。外は雨。ぐっと冷えこむ。明日も寒いのか。通勤がしんどいなあ。
垣根涼介「午前三時のルースター」(文春文庫)読了。「光秀の定理」を読み、同じ作者の現代ものも読んでみたくなった。本書はデビュー作。完成度が高くで驚いた。宝石店のオーナーである祖父にねだり、ベトナムで失踪した父を探したいという慎一郎少年の護衛兼案内人として、旅行代理店に勤める長瀬は少年とともにベトナムに行く。ところが、予約していたホテルもガイドも、長瀬の名で取り消されていた。現地で信頼できそうなタクシー運転手のビエンと、ガイドとして英語をしゃべることのできる売春婦のメイを雇うが、彼ら一行をつけ狙う謎の勢力と遭遇。さらには地元の売春婦を取り仕切る二つの勢力の争いに巻きこまれ、争いを避けながら慎一郎の父を探すが……という話。スピード感がある。わけがわからないうちにいろいろな勢力の争いに巻きこまれ、そこから失踪した父親の足取りをたどる旅のスリル感など、新人賞の応募作とは思えない。なにより、旅の途中で芽生える4人の連帯感や、まだ中学生である少年が大人の闇を覗きこみながら成長していく様子など、無理がない。語り手を常に冷静な長瀬が担っているので、読み手が比較的客観的な気持ちで読み進める事ができる。こういう仕掛けもなかなかのもの。「光秀の定理」と同様、物語を緻密に組み立てられながら、起伏に富んだものにしている。なるほど、デビュー作からほぼ完成されたタイプの作家なんやな。作者の他のものも読みたいと思わせる一冊。時代小説中心にもう少し読み進めていきたい。未読の方はまずはデビュー作から読むことをお薦めいたします。
今日は3コマ連続授業というきつい日。と、授業と授業の間の休み時間の時に、妻からLINEでメッセージがきているのに気づく。妻が業者に電話したら、何十回かしつこくラバーカップ(スッポン)で圧をかけ続けたらええと言われ、60回くらいしたところでついに詰まりが取れて水がスムーズに流れるようになったという。いやあ、よかった。それでほっとしたというのもあったか、3コマ目の授業が終わり、昼食をとり、外で一服つけたら無性に眠くなり、少し仮眠。これですっきりし、午後は教材研究に没頭できた。定時に退出し、まっすぐ帰宅。
帰宅後は読書。夕食後は社説のダウンロードなどをしたり読書をしたり。また眠くなり、気がつけば寝ていた。いかんいかん。外は雨。ぐっと冷えこむ。明日も寒いのか。通勤がしんどいなあ。
垣根涼介「午前三時のルースター」(文春文庫)読了。「光秀の定理」を読み、同じ作者の現代ものも読んでみたくなった。本書はデビュー作。完成度が高くで驚いた。宝石店のオーナーである祖父にねだり、ベトナムで失踪した父を探したいという慎一郎少年の護衛兼案内人として、旅行代理店に勤める長瀬は少年とともにベトナムに行く。ところが、予約していたホテルもガイドも、長瀬の名で取り消されていた。現地で信頼できそうなタクシー運転手のビエンと、ガイドとして英語をしゃべることのできる売春婦のメイを雇うが、彼ら一行をつけ狙う謎の勢力と遭遇。さらには地元の売春婦を取り仕切る二つの勢力の争いに巻きこまれ、争いを避けながら慎一郎の父を探すが……という話。スピード感がある。わけがわからないうちにいろいろな勢力の争いに巻きこまれ、そこから失踪した父親の足取りをたどる旅のスリル感など、新人賞の応募作とは思えない。なにより、旅の途中で芽生える4人の連帯感や、まだ中学生である少年が大人の闇を覗きこみながら成長していく様子など、無理がない。語り手を常に冷静な長瀬が担っているので、読み手が比較的客観的な気持ちで読み進める事ができる。こういう仕掛けもなかなかのもの。「光秀の定理」と同様、物語を緻密に組み立てられながら、起伏に富んだものにしている。なるほど、デビュー作からほぼ完成されたタイプの作家なんやな。作者の他のものも読みたいと思わせる一冊。時代小説中心にもう少し読み進めていきたい。未読の方はまずはデビュー作から読むことをお薦めいたします。
教育にひそむジェンダー [読書全般]
今日は出勤日。朝から曇り空。そのせいか一日全体にだるかった。授業は3コマ。空き時間は教材作成と印刷などに費やす。定時に退出。ぱらぱらと小雨が降ってきていた。常備している折り畳み傘をひらく。
帰路、地下鉄の駅前の本屋さんで妻の「月刊フラワーズ」を買うてから帰宅。ああ、相撲は昨日で終わったんやなあ。
トイレが詰まってしもうている。じわじわとは流れているんやけれどね。妻があれこれ試してくれていたけれど、通らん。そろそろ家の部屋もあちこちが傷んできている。仕方ないことやけれど。
帰宅後、寝床でどぶさって社説のダウンロードなど。それからしばらく読書。夕食後も読書。寝ころんだら動くのが面倒になる。明日はまた少し寒いらしい。通勤が辛いなあ。
中野円佳「教育にひそむジェンダー――学校・家庭・メディアが『らしさ』を強いる」(ちくま新書)読了。著者は日経新聞の記者を経て、フリージャーナリストから東大の准教授というキャリア。自分の子ども時代から学生時代、社会に出て、そして大学で学生と接し、2児の母という経験から、男女の性差について考察する。幼児期、子どもは本来は好きなものは男女差はないが、親がどう望んでいるかをうかがいながら、男の子は男の子らしいもの、女の子は女の子らしいものを選び取るようになってくる。さらに保育園や幼稚園で、男女はグループ分けされ、小中学校、高校、大学という空間でその性差は固定される。大学で教えた学生たちの感想をところどころではさみながら、社会の中で規定されてしまう性差について考察していく。高校や大学は共学がいいのか、男女別学がいいのか。その利点と欠点を探る。教育現場で悩んでしまうようなところを痛いほどついてくる。特に私は理系クラスの授業を多く受け持っており、理系クラスに女子が少なめであるという実態も知っているだけに、本書の「なぜ女子に理系が少ないのか」を指摘した部分など、いろいろと学ぶところが多かった。長く人権教育にもだずさわってきた者として、改めて授業でどのような点に気をつけるべきかを考えさせられる一冊やった。
帰路、地下鉄の駅前の本屋さんで妻の「月刊フラワーズ」を買うてから帰宅。ああ、相撲は昨日で終わったんやなあ。
トイレが詰まってしもうている。じわじわとは流れているんやけれどね。妻があれこれ試してくれていたけれど、通らん。そろそろ家の部屋もあちこちが傷んできている。仕方ないことやけれど。
帰宅後、寝床でどぶさって社説のダウンロードなど。それからしばらく読書。夕食後も読書。寝ころんだら動くのが面倒になる。明日はまた少し寒いらしい。通勤が辛いなあ。
中野円佳「教育にひそむジェンダー――学校・家庭・メディアが『らしさ』を強いる」(ちくま新書)読了。著者は日経新聞の記者を経て、フリージャーナリストから東大の准教授というキャリア。自分の子ども時代から学生時代、社会に出て、そして大学で学生と接し、2児の母という経験から、男女の性差について考察する。幼児期、子どもは本来は好きなものは男女差はないが、親がどう望んでいるかをうかがいながら、男の子は男の子らしいもの、女の子は女の子らしいものを選び取るようになってくる。さらに保育園や幼稚園で、男女はグループ分けされ、小中学校、高校、大学という空間でその性差は固定される。大学で教えた学生たちの感想をところどころではさみながら、社会の中で規定されてしまう性差について考察していく。高校や大学は共学がいいのか、男女別学がいいのか。その利点と欠点を探る。教育現場で悩んでしまうようなところを痛いほどついてくる。特に私は理系クラスの授業を多く受け持っており、理系クラスに女子が少なめであるという実態も知っているだけに、本書の「なぜ女子に理系が少ないのか」を指摘した部分など、いろいろと学ぶところが多かった。長く人権教育にもだずさわってきた者として、改めて授業でどのような点に気をつけるべきかを考えさせられる一冊やった。
西遊記事変 [読書全般]
大相撲小言場所「初場所を振り返って〜豊昇龍が王鵬、金峰山の巴戦に勝ち抜き優勝、横綱昇進へ~」を更新しました。
今日も朝から録画した深夜アニメやら「仮面ライダーガヴ」「ブンブンジャー」などを見る。昼食後、午睡。夕刻目覚めて社説のダウンロードや読書などをしてから、録画した大相撲千秋楽を見る。詳しくはここを読んでいただくとして、昨日書いたように優勝決定巴戦となり、妻ともどもわいわい言いながら相撲を楽しんだ。番付通り、大関豊昇龍の優勝ということになり、その実力と経験の差で王鵬と金峰山を圧倒した。横審に横綱昇進の答申をするとのこと。今の横審やったら貴乃花にしたみたいな妨害じみた返答にはならんと思う。無事横綱昇進が決まると思う。まだわからんけれど。
二人してすべてほったらかして相撲を見ていたので、またもやカップ麺の夕食。この老夫婦は何をしているやら。夕食後は読書。
馬伯庸/齊藤正高・訳「西遊記事変」(ハヤカワポケットミステリ)読了。おなじみ「西遊記」の物語の裏で、太白金星こと李長庚と観音菩薩がすべて仏祖(釈迦)と天帝のおぜん立てした筋書きを用意し、三蔵法師と3人の弟子たちに対し、行き先を邪魔する妖怪たちを用意していた、という楽しいパスティーシュ。特に李長庚は中間管理職的なところで、予想外の出来事に巻きこまれ、なぜ三蔵法師が天竺大雷音寺に経を取りにいかねばならないかという理由の裏にある仏祖たちの思惑をつきとめていくあたりの仕掛けが実によくできている。私は平凡社版で「西遊記」の完訳を、岩波少年文庫などでかなり完訳に近い抄訳を子どもの頃から何度も繰り返し読んでいて、本書に出てくる妖怪などの脇役たちについてもすぐに思い出せた。ちゃんと原著「西遊記」を読みこんでないとこの話は書かれん。それくらいよくできた作品。特に愚痴っぽい観音菩薩や気ままな西王母、実は腹黒い太上老君などの描写も原著を読んで知っていると非常に楽しめる。岩波少年文庫の抄訳版でも十分なので、そちらを読んでから本書を読んでいただくとかなり楽しめること請け合い。「西遊記」ファンの私としては非常に楽しく満足できる一冊でした。
今日も朝から録画した深夜アニメやら「仮面ライダーガヴ」「ブンブンジャー」などを見る。昼食後、午睡。夕刻目覚めて社説のダウンロードや読書などをしてから、録画した大相撲千秋楽を見る。詳しくはここを読んでいただくとして、昨日書いたように優勝決定巴戦となり、妻ともどもわいわい言いながら相撲を楽しんだ。番付通り、大関豊昇龍の優勝ということになり、その実力と経験の差で王鵬と金峰山を圧倒した。横審に横綱昇進の答申をするとのこと。今の横審やったら貴乃花にしたみたいな妨害じみた返答にはならんと思う。無事横綱昇進が決まると思う。まだわからんけれど。
二人してすべてほったらかして相撲を見ていたので、またもやカップ麺の夕食。この老夫婦は何をしているやら。夕食後は読書。
馬伯庸/齊藤正高・訳「西遊記事変」(ハヤカワポケットミステリ)読了。おなじみ「西遊記」の物語の裏で、太白金星こと李長庚と観音菩薩がすべて仏祖(釈迦)と天帝のおぜん立てした筋書きを用意し、三蔵法師と3人の弟子たちに対し、行き先を邪魔する妖怪たちを用意していた、という楽しいパスティーシュ。特に李長庚は中間管理職的なところで、予想外の出来事に巻きこまれ、なぜ三蔵法師が天竺大雷音寺に経を取りにいかねばならないかという理由の裏にある仏祖たちの思惑をつきとめていくあたりの仕掛けが実によくできている。私は平凡社版で「西遊記」の完訳を、岩波少年文庫などでかなり完訳に近い抄訳を子どもの頃から何度も繰り返し読んでいて、本書に出てくる妖怪などの脇役たちについてもすぐに思い出せた。ちゃんと原著「西遊記」を読みこんでないとこの話は書かれん。それくらいよくできた作品。特に愚痴っぽい観音菩薩や気ままな西王母、実は腹黒い太上老君などの描写も原著を読んで知っていると非常に楽しめる。岩波少年文庫の抄訳版でも十分なので、そちらを読んでから本書を読んでいただくとかなり楽しめること請け合い。「西遊記」ファンの私としては非常に楽しく満足できる一冊でした。
優勝決定巴戦に期待 [大相撲]
今日も朝からアニメ三昧。なんとか昨日の深夜に録画した分までほとんど見終え、昼食後は午睡。その間に妻は日帰り帰省。
夕刻起きて、内科に。血圧は薬のおかげで正常。その他、昨年夏の人間ドックで気になるところがあったので、半年たって経過を見るために血液検査も。何かヤバかったら来週の火曜には連絡が来るということ。まあ大丈夫とは思うけれどね。血圧が安定しているのは薬の力だけでなく、再任用で週3日勤務になり、負担が軽くなったということもあるのでは、とはお医者の先生の所見。
風邪が流行っていることもあり、待合室ではけっこう待った。帰宅したら、妻もほぼ同じ時刻に帰宅していた。
しばらくどぶさって社説のダウンロードなど。夕食をとりながら録画した相撲中継を見る。金峰山は霧島相手に不利な体勢になりながらも土俵際で逆転のすくい投げ。2敗を守る。豊昇龍は尊富士を一気の寄りで一蹴。王鵬は隆の勝に勝ち、明日は金峰山と王鵬の顔合わせ。もし王鵬が金峰山に勝てば優勝決定戦。豊昇龍が琴櫻に勝てば優勝決定巴戦になる。一番面白いのは巴戦になること、かな。地力では王鵬が金峰山に勝り、勢いでは金峰山が王鵬に勝る。全く勝敗が読めん。豊昇龍は今場所の琴櫻ならよほどのことがない限り勝つやろう。今日も琴櫻はまるで体が動いてなんだからね。金峰山が勝って優勝を決めるか、決定戦になるか。いやあ、これは面白くなってきたぞう。
相撲を見た後はしばらく読書など。さて、明日の大相撲千秋楽はどうなるか。明日まで待たれへんなあ。
夕刻起きて、内科に。血圧は薬のおかげで正常。その他、昨年夏の人間ドックで気になるところがあったので、半年たって経過を見るために血液検査も。何かヤバかったら来週の火曜には連絡が来るということ。まあ大丈夫とは思うけれどね。血圧が安定しているのは薬の力だけでなく、再任用で週3日勤務になり、負担が軽くなったということもあるのでは、とはお医者の先生の所見。
風邪が流行っていることもあり、待合室ではけっこう待った。帰宅したら、妻もほぼ同じ時刻に帰宅していた。
しばらくどぶさって社説のダウンロードなど。夕食をとりながら録画した相撲中継を見る。金峰山は霧島相手に不利な体勢になりながらも土俵際で逆転のすくい投げ。2敗を守る。豊昇龍は尊富士を一気の寄りで一蹴。王鵬は隆の勝に勝ち、明日は金峰山と王鵬の顔合わせ。もし王鵬が金峰山に勝てば優勝決定戦。豊昇龍が琴櫻に勝てば優勝決定巴戦になる。一番面白いのは巴戦になること、かな。地力では王鵬が金峰山に勝り、勢いでは金峰山が王鵬に勝る。全く勝敗が読めん。豊昇龍は今場所の琴櫻ならよほどのことがない限り勝つやろう。今日も琴櫻はまるで体が動いてなんだからね。金峰山が勝って優勝を決めるか、決定戦になるか。いやあ、これは面白くなってきたぞう。
相撲を見た後はしばらく読書など。さて、明日の大相撲千秋楽はどうなるか。明日まで待たれへんなあ。
落花狼藉 [読書全般]
今日も定休日。昨夜までに録画した深夜アニメをほぼ見てしまう。疲れました。昼食後、午睡。夕刻起きてから社説のダウンロードなど。
大相撲初場所は13日目。金峰山が琴櫻を下して2敗を守り、3敗組は豊昇龍は大の里をのけぞらせておいて土俵に這わせる。霧島は高安を一蹴。尊富士は阿炎を一気の寄りで倒し、物言いはついたけれど軍配通りで勝つ。王鵬は宇良を叩きこむ。あと2日。金峰山は霧島と、豊昇龍は尊富士と星のつぶし合い。王鵬は隆の勝と対戦。霧島の動きがどんどん良くなってきているから、金峰山の勢いにも負けてへんやろう。豊昇龍は尊富士には勝てそうに思うけれど、これも読めない。今の王鵬やったら隆の勝は相手にせんと思う。全く先が読めんなあ。
夕食時はサンテレビ「熱血!タイガース党」を見る。ゲストは毎年恒例のドラフト1位と2位の選手。伊原と今朝丸が生テレビ初出演。二人とも堂々としたもの。大学、社会人を経た伊原が落ち着いているのはわかるけれど、今朝丸の落ち着きぶりにはびっくり。そう言えば、藤浪も新人でも落ち着いていたなあ。将来楽しみな逸材です。
その後は寝床で読書など。
朝井まかて「落花狼藉」(双葉文庫)読了。吉原を作り上げた西田屋、庄司甚右衛門と、甚右衛門に拾われた孤児で、甚右衛門に嫁いで女将となった花仍(はなよ)の物語。「亡八」と呼ばれながらも、幕府公認の花街である吉原を確立するまでの苦難や、そこから移転させられることが決まってからの苦労。花魁たちの生き方もリアルに描かれる。主人公は花仍なんやけれど、女将としての未熟さに自ら歯噛みし、産褥でなくなった太夫の娘を引き取りわが子として育て西田屋の女将にまでするまでの親子の葛藤。男性たちの理屈、女将の心情、それらがないまぜになりながらも、吉原という街を自らの誇りとして生きていく姿がずしりと胸に響いてくる。様々な女性を描いている作者ならではの独自の視点が、本書でも大いに生きている。女性の作家として花街を描くというところが本書の読みどころ。女性の作家でなければ書けない物語であることは間違いない。この作者のものをすべて読んでいるわけやないけれど、どれを読んでも外れがない。まだまだ積読で読んでいないものが多く、楽しみは尽きないですねえ。
大相撲初場所は13日目。金峰山が琴櫻を下して2敗を守り、3敗組は豊昇龍は大の里をのけぞらせておいて土俵に這わせる。霧島は高安を一蹴。尊富士は阿炎を一気の寄りで倒し、物言いはついたけれど軍配通りで勝つ。王鵬は宇良を叩きこむ。あと2日。金峰山は霧島と、豊昇龍は尊富士と星のつぶし合い。王鵬は隆の勝と対戦。霧島の動きがどんどん良くなってきているから、金峰山の勢いにも負けてへんやろう。豊昇龍は尊富士には勝てそうに思うけれど、これも読めない。今の王鵬やったら隆の勝は相手にせんと思う。全く先が読めんなあ。
夕食時はサンテレビ「熱血!タイガース党」を見る。ゲストは毎年恒例のドラフト1位と2位の選手。伊原と今朝丸が生テレビ初出演。二人とも堂々としたもの。大学、社会人を経た伊原が落ち着いているのはわかるけれど、今朝丸の落ち着きぶりにはびっくり。そう言えば、藤浪も新人でも落ち着いていたなあ。将来楽しみな逸材です。
その後は寝床で読書など。
朝井まかて「落花狼藉」(双葉文庫)読了。吉原を作り上げた西田屋、庄司甚右衛門と、甚右衛門に拾われた孤児で、甚右衛門に嫁いで女将となった花仍(はなよ)の物語。「亡八」と呼ばれながらも、幕府公認の花街である吉原を確立するまでの苦難や、そこから移転させられることが決まってからの苦労。花魁たちの生き方もリアルに描かれる。主人公は花仍なんやけれど、女将としての未熟さに自ら歯噛みし、産褥でなくなった太夫の娘を引き取りわが子として育て西田屋の女将にまでするまでの親子の葛藤。男性たちの理屈、女将の心情、それらがないまぜになりながらも、吉原という街を自らの誇りとして生きていく姿がずしりと胸に響いてくる。様々な女性を描いている作者ならではの独自の視点が、本書でも大いに生きている。女性の作家として花街を描くというところが本書の読みどころ。女性の作家でなければ書けない物語であることは間違いない。この作者のものをすべて読んでいるわけやないけれど、どれを読んでも外れがない。まだまだ積読で読んでいないものが多く、楽しみは尽きないですねえ。
豊昇龍と金峰山の差 [大相撲]
今日は定休日。朝から昨日の深夜までに録画したアニメをひたすら見るけれど、まだまだ見切れないまま昼食。さすがに疲れて、すぐに午睡。
夕刻起きて、少し読書。
それから録画した相撲中継を見る。今日の大一番は1敗で走る金峰山と3敗で追う豊昇龍。2敗で追っていた王鵬が霧島に背中にまわられて送り投げで3敗に後退したから、金峰山はかなり優勝を意識している様子。昨日のインタビューで自ら「優勝」を口にしたりしたのが、それが呪縛となったか、立ち合いから全く足が動かず、豊昇龍の突き落としにあっさりと前に落ちて2敗に。経験の差がもろに出たなあ。尊富士は琴櫻を土俵際で逆転し、3敗を守る。かくして優勝争いは2敗の金峰山、3敗の豊昇龍、霧島、王鵬、尊富士に絞られてきた。ただ、残り3日あるから、4敗の力士にも可能性は残されている。明日は金峰山は琴櫻戦。琴櫻は今日の負けで7敗目。明日負けると早々と来場所のカド番が決まってしまうだけに、負けられん。豊昇龍は4敗で追う大の里と。霧島は高安、尊富士は阿炎と組まれている。負けギャンブラーの私が予想したらたいてい外れるけれど、金峰山が気持ちをどれだけ切り替えられているか、やね。今場所の琴櫻は思うように体が動いてへんから、金峰山にも勝機はある。ただ、初めての優勝争いで、まだ単独トップ。今日みたいに優勝を意識しすぎると、また足が出ないかも。琴櫻は今場所は中盤に少しずつ動きがよくなっているから、経験の差もあって、琴櫻が有利か。ちょっと予想が立たんなあ。先場所の琴櫻やったら金峰山では歯が立たんと思うけれどね。豊昇龍も優勝を意識したら、大の里に一発で持っていかれるかもしれん。なんやかんやというて、大の里は強いよ。
照ノ富士の引退で、また混沌としてきたなあ。横綱になるということは、それだけハードルが高いということ。
夕食後は社説のダウンロードと読書。昨日までの疲れは、少しは取れたかな。
夕刻起きて、少し読書。
それから録画した相撲中継を見る。今日の大一番は1敗で走る金峰山と3敗で追う豊昇龍。2敗で追っていた王鵬が霧島に背中にまわられて送り投げで3敗に後退したから、金峰山はかなり優勝を意識している様子。昨日のインタビューで自ら「優勝」を口にしたりしたのが、それが呪縛となったか、立ち合いから全く足が動かず、豊昇龍の突き落としにあっさりと前に落ちて2敗に。経験の差がもろに出たなあ。尊富士は琴櫻を土俵際で逆転し、3敗を守る。かくして優勝争いは2敗の金峰山、3敗の豊昇龍、霧島、王鵬、尊富士に絞られてきた。ただ、残り3日あるから、4敗の力士にも可能性は残されている。明日は金峰山は琴櫻戦。琴櫻は今日の負けで7敗目。明日負けると早々と来場所のカド番が決まってしまうだけに、負けられん。豊昇龍は4敗で追う大の里と。霧島は高安、尊富士は阿炎と組まれている。負けギャンブラーの私が予想したらたいてい外れるけれど、金峰山が気持ちをどれだけ切り替えられているか、やね。今場所の琴櫻は思うように体が動いてへんから、金峰山にも勝機はある。ただ、初めての優勝争いで、まだ単独トップ。今日みたいに優勝を意識しすぎると、また足が出ないかも。琴櫻は今場所は中盤に少しずつ動きがよくなっているから、経験の差もあって、琴櫻が有利か。ちょっと予想が立たんなあ。先場所の琴櫻やったら金峰山では歯が立たんと思うけれどね。豊昇龍も優勝を意識したら、大の里に一発で持っていかれるかもしれん。なんやかんやというて、大の里は強いよ。
照ノ富士の引退で、また混沌としてきたなあ。横綱になるということは、それだけハードルが高いということ。
夕食後は社説のダウンロードと読書。昨日までの疲れは、少しは取れたかな。
天山の巫女ソニン江南外伝 海竜の子 [読書全般]
今日も出勤日。朝からしんどいけれど、あえて体温ははからず。ぞくぞくするようなこともなかったし、体も動いたし。それでも4コマの授業はしっかりとできたし、教材研究も進んだのでよしとしよう。まあ、「今日を乗り切ったら明日は定休日」と心の内で呪文のように唱えていたわけやけれどね。定休日の前日であるということをモチベーションにするとか、なんか本末転倒という気もするが。
定時に退出し、梅田で書店に寄ったりしてから帰宅。
しばらく寝床に横になって読書。読み切ったところで、録画した相撲中継を見る。
金峰山が大の里を真っ向勝負で押し出して1敗を守る。王鵬が玉鷲に押し勝って単独2敗で追う。3敗で豊昇龍、霧島、千代翔馬、尊富士がついていくという展開になった。金峰山は明日は大関豊昇龍と対戦。豊昇龍はここで金峰山を自力で引きずりおろすしかなくなった。明日の一番で優勝争いの方向が大きく変わる。まさに大一番。
夕食後も相撲を見続けて、それから寝床で社説のダウンロードなどをしていたら、寝落ち。早めにふと目覚め、社説の続き。つまりはしんどいんですな。
菅野雪虫「天山の巫女ソニン江南外伝 海竜の子」(講談社文庫)読了。本巻を持ってシリーズ終了。本巻は江南のクワン王子の生い立ちが描かれる。王子と、その側近のセオの時に強くなったり、時に切れかけたりする関係性など、本伝では描かれなかった部分がじっくりと描かれている。ただ、巨山外伝ほど予想外な展開にはならず、おおむね予想していた通りの展開になっていると感じたのは、クワン王子については本伝でかなり登場し、彼の江南での位置などが詳しく描写されていたからやろう。そういう意味では、もう少し深く突っこんでほしかったという思いが残ってしもうた。これでこの三国の物語が終わってしまうと思うからなおさらその思いは強い。まあ、本伝で描き切れなかった部分があったから、作者は2冊の外伝で補完したんやろうから、これはこれでシリーズを描き切ったということになるわけやけれどね。私としては、シリーズものとしてはもう少し続けてほしかったと思うけれど、作者としてはずるずると長く引きずることをよしとはしなかったんやろう。それは、この後の展開は読み手にゆだねようという作者の思いかもしれん。とことん書き尽くすのではなく、程のよいところで余韻を持たせるという、そういう結末やったというように感じられる。非常によくまとまった、そして人間社会の持つ普遍的な問題をファンタジー世界にうまく落としこんだシリーズやった。特に本巻では親本が書かれたのちに訪れる「長期政権への忖度」がもろにテーマとして表れており、作者の社会を見る目と、それを児童書という体裁で表現するという卓越した能力を感じさせた。できれば作者の他の作品も文庫化してもらえんものやろうか。これでソニンたちとお別れは、ちょっと寂しいね。
定時に退出し、梅田で書店に寄ったりしてから帰宅。
しばらく寝床に横になって読書。読み切ったところで、録画した相撲中継を見る。
金峰山が大の里を真っ向勝負で押し出して1敗を守る。王鵬が玉鷲に押し勝って単独2敗で追う。3敗で豊昇龍、霧島、千代翔馬、尊富士がついていくという展開になった。金峰山は明日は大関豊昇龍と対戦。豊昇龍はここで金峰山を自力で引きずりおろすしかなくなった。明日の一番で優勝争いの方向が大きく変わる。まさに大一番。
夕食後も相撲を見続けて、それから寝床で社説のダウンロードなどをしていたら、寝落ち。早めにふと目覚め、社説の続き。つまりはしんどいんですな。
菅野雪虫「天山の巫女ソニン江南外伝 海竜の子」(講談社文庫)読了。本巻を持ってシリーズ終了。本巻は江南のクワン王子の生い立ちが描かれる。王子と、その側近のセオの時に強くなったり、時に切れかけたりする関係性など、本伝では描かれなかった部分がじっくりと描かれている。ただ、巨山外伝ほど予想外な展開にはならず、おおむね予想していた通りの展開になっていると感じたのは、クワン王子については本伝でかなり登場し、彼の江南での位置などが詳しく描写されていたからやろう。そういう意味では、もう少し深く突っこんでほしかったという思いが残ってしもうた。これでこの三国の物語が終わってしまうと思うからなおさらその思いは強い。まあ、本伝で描き切れなかった部分があったから、作者は2冊の外伝で補完したんやろうから、これはこれでシリーズを描き切ったということになるわけやけれどね。私としては、シリーズものとしてはもう少し続けてほしかったと思うけれど、作者としてはずるずると長く引きずることをよしとはしなかったんやろう。それは、この後の展開は読み手にゆだねようという作者の思いかもしれん。とことん書き尽くすのではなく、程のよいところで余韻を持たせるという、そういう結末やったというように感じられる。非常によくまとまった、そして人間社会の持つ普遍的な問題をファンタジー世界にうまく落としこんだシリーズやった。特に本巻では親本が書かれたのちに訪れる「長期政権への忖度」がもろにテーマとして表れており、作者の社会を見る目と、それを児童書という体裁で表現するという卓越した能力を感じさせた。できれば作者の他の作品も文庫化してもらえんものやろうか。これでソニンたちとお別れは、ちょっと寂しいね。